がん細胞を死滅させる極小ロボット

A tray containing cancer cells sits on an optical microscope in the Nanomedicine Lab at UCL's School of Pharmacy in London May 2, 2013. Is nanomedicine the next big thing? A growing number of top drug companies seem to think so. The ability to encapsulate potent drugs in nanoparticles measuring billionths of a metre in diameter is opening up new options for super-accurate drug delivery, increasing precision hits at the site of disease with, hopefully, fewer side effects. Photograph taken on May 2, 2013. REUTERS/Suzanne Plunkett (BRITAIN - Tags: BUSINESS HEALTH SOCIETY SCIENCE TECHNOLOGY) - LM1E9530RDY01
Scientists have used tiny molecules to drill into deadly cancer cells, blasting them openImage: REUTERS/Suzanne Plunkett
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科学者たちががん細胞を壊滅させる微小な医療用兵器の開発に成功すれば、がんの生存率は大幅に向上する可能性があります。

ナノマシンは極小で、人間の髪の毛の直径に5万個が並ぶほどですが、がんとの闘いで大きな力を発揮する可能性を秘めています。

英国のダラム大学の研究者たちは、ナノボットを使ってがん細胞に穴を開け、わずか60秒で死滅させました。

研究者たちは現在、微生物や小魚で実験を行っており、その後、げっ歯類に進む予定です。続いて人間を対象とする臨床試験が行われる見込みで、その成果が何百万人もの命を救う可能性が期待されています。

2035年までにがんの症例数は増加すると予測されているImage: 世界保健機関(WHO)、GloboCan、BBC

ナノボットの仕組み

この微小な分子には、がん細胞を識別して結合するための構成要素があります。

光で作動すると、ナノボットの回転翼のような原子の鎖が、毎秒約200万〜300万回という驚異的な速さで回転し始めます。その結果、ナノボットはがん細胞に穴を開け、細胞を破壊します。

研究はまだ初期段階ですが、研究者たちは新たな種類のがん治療につながる可能性に期待を寄せています。

ダラム大学のロバート・パル博士は、次のように述べています。「開発が進めば、この手法は非侵襲的ながん治療に画期的な変化をもたらし、世界全体で生存率と患者の福祉を大きく向上させる可能性があります。」

回転するナノボットががん細胞に潜り込み、破壊するImage: Tour Group/ライス大学

私たちの血管を行き交うナノボット

ナノボットの破壊力は、がん細胞を死滅させるのに最適です。しかし、この技術は損傷した組織や病変組織を分子レベルで修復するためにも利用できます。

将来的には、こうしたナノマシンが人体の循環器系を巡回するようになるかもしれません。特定の化学物質や毒素を検出し、臓器不全や組織拒絶反応を早期に警告するために利用できる可能性があります。

ほかにも、生体情報を測定して人の全般的な健康状態を監視する機能が考えられます。

ナノボットのコンピューター生成画像Image: Tour Group/ライス大学

石油を探す

ナノボットの医療上の利点は明らかですが、産業界もこの技術の恩恵を受ける可能性があります。

石油・ガス産業がその一例です。ナノボットを地下数千フィートの地層に注入するという構想があります。ナノマシンの化学組成の変化から、貯留層の位置を特定できる可能性があります。

一方、ナノテクノロジーは、油流出の浄化に役立つ有用な手段となる可能性も指摘されています。

この極小技術が広く普及するまでには長い道のりがありますが、世界に大きな影響をもたらす可能性を秘めています。

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