私たちの未来は明るい。新しいテクノロジーは、世界が抱える最大の問題の解決策を約束してくれる。しかし、未来には恐ろしさもある。変化が加速し、生活のあらゆる側面が揺さぶられている。
世界経済フォーラムの「フューチャー・カウンシル」に参加する700人の専門家が、こうした相反する力の中で進む道筋を探るため、先日ドバイに集まりました。主な議題と、提案されたアイデアの一部をご紹介します……
1. 情報量が目もくらむような速さで増えている。
今こそ質に目を向けるときです。これまでになく多くのデータが手に入る今、こうした分野を担う専門家は活躍の機会に恵まれていると思うかもしれません。しかし、ニュース、情報、科学など、専門知識が関わるほぼあらゆる分野の人々が、自らの正当性を改めて示さなければならないと感じているといいます。
提案:「フェイクニュース」という課題に立ち向かうため、市民の権利と責任に関する教育を含め、メディア・リテラシーとデジタル・リテラシーの普遍的な基準を設けてはどうでしょうか。
2. データだけでは不十分。身近で、行動につながるものである必要がある。
ビッグデータによって、製品やサービスの設計者は、これまで見つかっていなかった人間の行動に関する事柄を発見できるようになっています。しかし、「スモールデータ」は、変化をもたらすさらに強力な原動力になり得るでしょうか。
提案:スマートフォンの個人用健康モニターが、これまで研究や教育では実現できなかった、食生活や運動習慣の変化につながるとしたらどうでしょうか。
3. ブロックチェーンはあらゆるものを管理できる可能性がある
ブロックチェーンがよく分からないという方は、あらゆるものを追跡できる、賢いタイプのデータベースだと考えてみてください。そのため、これまで解決が困難だった地球規模の問題に非常に役立ちます。
提案:遺伝子組み換え作物や培養食品への不安を克服し、人口が増加する世界への食料供給をブロックチェーンが支えられるとしたらどうでしょうか。
4. 解決すべき問題を決める前に、全体像を見る
フォーラムは、世界最大の課題同士が密接につながっていることを示す「トランスフォーメーション・マップ」を先日公開しました。物事を切り離して見るのではなく、どのようにつながっているかという「システム」の観点から世界を俯瞰することで、あらゆる分野の専門家が課題を新たな視点で捉えられるようになります。
世界規模の解決策を見つけるうえで、都市が連鎖の重要な結びつきとなる理由について、ロバート・ムガーが語っています。
提案:新しいテクノロジーで道路の数や種類を増やすのではなく、Uberのような協働プラットフォームに投資し、既存の道路をより集中的に活用するとしたらどうでしょうか。
5. 結局、すべては信頼に行き着く
専門家は楽観的な傾向があります。しかし、変化の速さに対して一般の人々が強い不安を抱いていることは明らかです。
仕事を失うこと、スキルを学び直さなければならないこと、変化の速さについていけないことを心配していると、社会の仕組み全体が自分に不利に働いていると感じ始めるのは簡単です。そこから不信感が生まれます。
テクノロジーの進展と同じ速さで社会が適応するのは難しく、規制によって変化のペースを緩めるべきだ、あるいはロボットへの課税などを通じてその恩恵を広く行き渡らせるべきだという提案が出ています。
提案:テクノロジーと同じ速さで適応できないとしたら、ロボットへの課税やその他の規制などによって、変化のペースを緩める方法を見つけなければならないのではないでしょうか。
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