単純な計算です。私たちは毎年およそ150億本の木を伐採する一方で、植樹しているのは約90億本です。つまり、毎年60億本の純減となっています。
人手による植樹は時間も費用もかかります。広大な土地を切り開くトラクターやブルドーザーに対抗するには、産業規模の解決策が必要です。
たとえば、1日に最大10万本を植えられるドローンです。
ドローンメーカーのParrotが支援する英国企業BioCarbon Engineeringは、迅速かつ低コストで植樹する方法を開発しました。それだけでなく、アクセスが難しい場所や、ほかの方法では植樹が実現できない場所にも木を植えられます。
ドローンによる植樹
まずドローンが地形をスキャンし、3Dマップを作成します。次にアルゴリズムを使って、その地域で最も効率的な植樹パターンを算出します。
発芽させた種子を積んだドローンが、地面にポッドを撃ち込む速度は毎秒1個、つまり1日あたり約10万個です。これを大規模に展開すれば、60のドローンチームで年間10億本を植樹できます。
このシステムの技術者によると、この方法は人手による植樹の約10倍の速さで、費用はその20%に抑えられます。また、重機を使わないため、道路のない場所や急斜面など、アクセスが困難な地域にも植樹できます。BioCarbonのチームはさまざまな場所で技術を試験し、最近ではオーストラリアのダンゴグで、かつての鉱山跡地への再播種を試験的に実施しました。
別の場所では、オレゴン州の新興企業DroneSeedが同様のアイデアを採用しています。同社は、ドローンで植樹するだけでなく、肥料や除草剤を散布し、「精密林業」の新時代を切り開こうとしています。
農業は森林破壊の最大の要因の一つです。大豆、パーム油、カカオなどの作物の栽培や牛の飼育のために、広大な森林が切り開かれています。
今年、ダボスで開かれた世界経済フォーラム年次総会で、ノルウェーは4億ドルの基金を発表しました。森林や泥炭地の劣化を抑える取り組みを進める国々で、森林破壊を伴わない農業への投資を促進するための基金です。
世界では毎年、森林が7万4,000~9万5,000平方マイル失われていると推定されています。これは、毎分、サッカー場48面分の森林が失われている計算です。


