米国で古着人気が高まっている理由

Lisa Walker seen outside her thrift store in Little Hocking, Ohio, U.S. on July 12, 2017. REUTERS/Tim Reid - RC169CC3D380
Thrift shops like this one provide a planet-friendly alternative to fast fashion.Image: REUTERS/Tim Reid
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「ある人のごみは、別の人にとっては宝物」ということわざがあります。今、ファッション業界で最も急成長している分野の一つが、その言葉の正しさを示しています。

米国の古着市場は、過去3年間で新品衣料の小売販売を21倍上回る速さで成長しました。現在の市場規模は約240億ドルで、次の10年の半ばまでに510億ドルに達すると予測されています。

かつて多くの人にとって、古着の購入には抵抗感がありました。他に選択肢がないときに、慈善団体の店やリサイクルショップで買うものだったのです。今は違います。中古ファッションの再販市場は大きな成功を収め、誰もが参入しているようです。

古着人気の高まり。 Image: ThredUP再販レポート

驚異的な成長

ファッション再販サイト「thredUPの2019年再販レポート」で、GlobalDataのマネージングディレクター兼主任市場アナリストを務めるニール・サンダース氏は、次のように述べています。「衣料品市場全体と比べると、再販市場の成長は驚異的です。多様性、価格に見合う価値、持続可能性を求める消費者の好みに、この市場ならではの形で応えているため、高い成長が続くと予想しています。」

ThredUPの調査によると、この分野では価格帯を問わず、一定の割合の買い物客が中古品を購入しています。高級小売市場では26%が再販品も購入しています。中価格帯では25%、ディスカウント市場では22%です。

この傾向を最も受け入れている年齢層はミレニアル世代で、ベビーブーマー世代が僅差で続きます。中古品を購入している割合は、それぞれ33%と31%です。その間の世代であるX世代は20%と大きく後れを取り、登場したばかりのZ世代は16%です。

ただし、最も大きな成長が見込まれているのはZ世代です。18~24歳の3人に1人が今年、中古品を購入すると予測されており、再販市場の最大のファンとなっています。

Z世代は古着ファッションに夢中 Image: ThredUP

オンライン革命

中古品への関心が高まった背景には、さまざまな要因があります。その一つがテクノロジーです。オンライン市場によって、衣服を含む中古品を売買できるようになりました。インターネットだけで取引する小規模小売業者という新たなニッチも生まれ、自社で所有する商品だけでなく、他の供給元から仕入れた在庫も販売しています。eBay、Houzz、Etsyはよく知られた例です。

意識の高い消費者の増加も大きな要因です。環境意識が主流となり、人々の食べ物や移動手段に対する考え方に影響を与え、今では着る服にも及んでいます。

ThredUPの調査では、消費者の72%が環境に配慮した供給元から購入する可能性が高いことが分かりました。ただし、環境配慮型ファッションは高価な場合があります。ステラ・マッカートニーの再生ナイロン製トートバッグは約590ドルもします。一方、中古品市場は、より幅広い層に参加の機会を提供しています。

衣服やバッグ、靴を使い続け、流通させれば、新品の需要は減ります。ファッション業界で使われる原材料は膨大な資源を消費し、大量の汚染物質と排出物を生み出します。世界の排水の約20%はファッション業界に由来しています。また、2050年までに世界の炭素予算の25%を占めると予想されています。

購入される服が増え、再利用される服が減るにつれて、ファッション業界の資源需要は高まります。Image: ThredUP

小売業界の変化

小売業界にとって、急成長する中古品市場は、近年相次ぐ課題の一つです。米国のショッピングモールでは、空き店舗数が現在、過去8年間で最多となっており、いわゆる「小売業の終焉」が深刻化するなか、ギャップやヴィクトリアズ・シークレットといった有名ブランドが今年、店舗を閉鎖しています。

小売業界にとって、電子商取引の急激な成長への対応は、間違いなく最も険しい学習の道のりでした。買い物客は都合のよい時間と場所でオンライン購入できる機会を受け入れる一方、実店舗への来客数は減少しています。

買い物客が購入を控えたり、少なくとも購入頻度を下げたりするなか、小売業者は生き残るために、さらに適応する必要があります。もっとも、それほど難しいことではないかもしれません。小売業界の幹部の87%が、2020年までに中古ファッションの再販に参入したいとthredUPの調査担当者に答えています。

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