グローバル目標が初めて策定された頃を振り返ると、目標やターゲットの数の多さ、そして全体としての複雑さに、世界の開発リーダーたちが大きな懸念を示していたことを覚えているかもしれません。持続可能な開発目標(SDGs)の枠組みです。SDGsが採択されてから約1年半がたち、世界経済フォーラムのダボス年次総会を経た今、そうした懸念が現実のものになっていないことが印象に残っています。
2014年から2015年にかけて、目標を8つから17に増やすことは、多くの人にとって、取り組み全体を実りのないものにするに等しいと見なされていました。目標が多すぎれば、提言活動に携わる人々はどれにも注力できない、という考えでした。人々や資金提供者を動かすためのストーリーや語り口は拡散しすぎて、まとまりを欠くことになる。すべての目標を覚えたり、169のターゲットを列挙したりできる人はほとんどいないのだから、批判する人々はこう主張しました。どの目標についても説明責任を確立するのは難しいだろう、と。
そして、この複雑さです。世界のあらゆる課題が、どのように相互につながったこの枠組みの中で示されているのか、誰に理解できるでしょうか。結局、すべて忘れ去られてしまうのではないか。
ダボスでグローバル目標がこれほど目立っていたのは興味深いことでした。多くの会合では、目標を掲示したポスターや背景幕が使われていました。年次総会初日の夜に開かれたメディアレセプションでは、目標がステージに掲げられ、1月の凍える山頂に私たちが集まった理由について、フォーラムのメッセージを形作っていました。チューリヒ空港でさえ、ダボスに向かう旅行者を目標の展示で迎えていました。
17の目標を表す虹色の小さな円形ピンも、至るところで見かけました。襟に付けていたのはNGO幹部だけではありません。企業や政界のリーダーたちも、自らの立場を示すピンを付けているのを何人も見ました。

私が参加したイベントの多くでは、あるテーマや取り組みがなぜ重要なのかを説明するために、グローバル目標、あるいはより頻繁には特定の目標が用いられていました。とりわけ企業は、事業文化の一環として指標に基づいて取り組むことを好みます。市民社会や責任ある行動に関する取り組みを、世界の最も大きな課題や優先事項に沿わせる手段として、目標を受け入れているようです。
そして、複雑さは良いことだと分かってきました。世界は複雑であり、世界を改善する取り組みもその複雑さを反映しなければなりません。セッションに参加しながら、課題を正確に捉えたツイートを何度も作ろうとしました。しかし、例えばプライマリ・ヘルスケアで何が必要かを話し合うことは、実際に複雑であり、必ずしも単純化すればよいわけではありません。グローバル目標に内在する複雑さによって、世界的課題の解決という難しい仕事に取り組む真摯な人々は、共通の世界目標に沿いながら、何をすべきかを正確に伝えられるようになりました。それはダボスで発表された数多くの取り組みや報告書にも表れています。目標に正確に結び付けられるからこそ、そうしているのです。
SDGsへの批判はこれだけではありません。世界的な合意に至る過程で、最も費用対効果の高い介入策が十分に重視されなかったという説得力のある主張をする人も確かにいます。しかし、193カ国の合意を得るのは容易ではありませんでした。世界銀行のジム・ヨン・キム総裁は、SDGsの草案完成後に一語だけ修正しようとした話を紹介しました。本人の言葉を借りれば「誤植」の訂正でしたが、たとえ一カ所でも直せば文書全体が再交渉の対象になると言われたそうです。
今週、国連で熱心にSDGsを推進するトーマス・ガスが私に思い出させてくれたように、SDGsは個々の目標やターゲットを足し合わせた以上のものです。実際、目標やターゲットの数に関する初期の批判は、ミレニアム開発目標(MDGs)と比べてSDGsが何を新しく変えたのかという肝心な点を見落としていました。今日のグローバル目標は、もはや援助する側と受ける側のためのものではありません。すべての国が自らの目標としているため、指導者が自国民に対して責任を負うことを意味します。さらに、グローバル目標は誰一人取り残さないという考えを前提としています。これに対してMDGsは平均値に焦点を当てていたため、多くの国民が貧困にとどまっていても、国が成功したと見なされることがありました。今では、障害のある人々や先住民コミュニティを含む、最も脆弱な立場にある人々に焦点を当てることが目標の中心にあります。
目標の策定パネルの一員だったユニリーバCEOのポール・ポルマンは、多様な世界のリーダーたちが掲げる多岐にわたる考えを結び付ける原則を見つけることがいかに難しかったかを振り返りました。そして、最終的にパートナーシップという概念にたどり着いたのです。これもMDGsの時代とは大きく異なる点です。ダボスでの今回の会合に向けたSDGsの最も力強いメッセージは、おそらくここにあります。世界のリーダーや企業のCEOが先行きを見定めようとしている、大きな不確実性の時代に、世界最大の課題が明確に示され、それぞれにターゲットと指標が設けられ、すべての人々が協力するパートナーシップによってのみ解決できるという考えは、待ち望まれた道しるべとなります。
SDGsは完璧ではないかもしれませんが、グローバル目標が存在することには重要な価値があります。今年のダボス会合が示すように――グローバル目標が承認されてからまだ2年目にすぎませんが――SDGsは、リーダーたちが世界の課題を理解し、その解決における自らの責任を認識する方法に、意味のある変化をもたらしています。どう評価するにせよ、ダボスでその存在を見落とすことはできません。


