この水素自動車が排出するのは水だけ

Cars and trucks are stuck in a traffic jam near Irschenberg, Germany July 28, 2017. REUTERS/Michaela Rehle - RC12C678DB50
The Rasa has a comparable range of 310 miles and it only takes up to three minutes to completely refuel the vehicle.Image: REUTERS/Michaela Rehle
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自動車エンジニアのヒューゴ・スパワーズは、環境意識の高い購入者にとって、バッテリー式電気自動車だけが魅力的な選択肢になるわけではないと考えています。彼と独立系自動車会社リバーシンプルが、水だけを排出する軽量な水素自動車の開発を進めているのはそのためです。興味が湧きましたか?このコンパクトカーは「ラサ」と呼ばれ、多くの人の話題になっています。注目すべき点は、新型車が各車輪にモーターを備え、メーカーがこの車を軸に市場を築こうとしていることです。

リバーシンプルの新型車は、自動車業界に「白紙の状態」をもたらすことを目指して開発されました。ラテン語では「タブラ・ラサ」を意味し、これが「ラサ」という名前の由来です。スパワーズが水素自動車の構想に取り組み始めたのは、EV市場の黎明期にあたる15年以上前、クランフィールド大学に在籍していたころです。

ラサはバタフライドアを備えた2人乗りの電気自動車で、重量は1,200ポンドをわずかに上回ります。比較すると、テスラ・モデルSの85キロワット時バッテリーパックは、バッテリーだけで約1,200ポンドあります。バッテリーを水素駆動システムに置き換えることで、同等の航続距離も実現しています。

Image: グリーン・マターズ

同じ高級車のモデルSは、大容量バッテリーパックを搭載し、航続距離は約340マイルです。この種のバッテリーは充電にもかなり時間がかかります。ラサの航続距離も同程度の310マイルで、車両への燃料補給にかかる時間は最長でもわずか3分です。内燃機関車のような特性を備えながら、排出するのは水だけです。

ラサはどうやってこれをすべて実現しているのでしょうか?圧縮水素が燃料電池を通り、酸素と結びついて電気を生み出し、4つの車輪それぞれにあるモーターを動かします。さらに、スーパーキャパシターを使った回生ブレーキも備えています。車両が減速するとき、運動エネルギーが利用可能な電力に変換されます。

ディーゼルエンジンが環境に及ぼす有害な影響を考慮したスパワーズは、水素燃料電池を研究し、2001年にオスカー・オートモーティブという会社を設立しました。6年後、社名はリバーシンプルとなり、その翌年にライフカーを発表しました。この初期の車両では水素燃料電池を採用せず、ハイブリッド駆動系に切り替えました。

水素自動車業界の大きな課題の一つは、インフラが不足していることです。バッテリー革命が注目を集めるなか、リバーシンプルはラサを独自の方法で提供しようとしています。顧客は月額料金を支払い、その料金には燃料、整備、さらには車両保険まで含まれます。

初期の試験運用は、来年初めにウェールズ南東部のモンマスシャーで行われる予定です。給油所はアバーガベニーの町に1か所だけ設置されます。スパワーズとチームは、給油所が1か所でも水素自動車の市場を築けると考えています。顧客がそこへ行くのは週に1度で済むからです。

水素自動車は市場を席巻できるでしょうか。十分な給油インフラがない現状では、おそらく難しいでしょう。従来の自動車と同等の航続距離と給油速度を備えていることは大きな利点であり、この技術はバッテリー式車両を補完する有力な選択肢となる可能性があります。

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