11人の気候リーダーが語る地球を救うためのビジョン:持続可能な開発インパクト会合

Creative and innovative solutions are needed to tackle climate change.Image: Unsplash/ Eutah Mizushima
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  • 気候変動への対策を進め、より良い未来を築く機運は高まっています。しかし、効果的で持続可能な行動には、関係者間の対話と創造的な解決策が必要です。

  • 持続可能な開発インパクト会合には、ビジネスリーダー、政策立案者、イノベーターが集まり、それぞれの取り組みについて話し合い、国連の持続可能な開発目標の達成に向けた進展を促しました。

  • 参加者11人に、気候変動への対策と、すべての人にとってより良く、より持続可能な未来を築く方法について考えを聞きました。

気候変動に対して効果的で持続可能な行動をとるには、革新的で、ときには創造的な解決策が必要です。その鍵となるのが、すべての関係者間の対話です。

ニューヨーク市で国連総会と同時期に開催された持続可能な開発インパクト会合には、ビジネスリーダー、政策立案者、国際機関や市民社会組織のほか、イノベーターや起業家が集い、共通の目的を持つコミュニティを形成しました。

一連のインパクト重視の対話を通じ、これらの連携体は会合を活用して取り組みを進め、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた具体的な前進を遂げました。また、国連気候変動枠組条約締約国会議(COP27)や2023年1月の世界経済フォーラム年次総会など、今後の重要な節目に向けた機運も高めました。

地球を救うための11人のリーダーたちのビジョン
地球を救うための11人のリーダーたちのビジョン
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今年ニューヨークで開催された持続可能な開発インパクト会合でリーダーたちに、気候変動への対策と、すべての人にとってより良く、より持続可能な未来を築く方法について話を聞きました。

「世界最大の熱帯雨林が砂漠と化し、干上がることが何を意味するのか、私たちには想像もできないと思います」

ヘレナ・グアリンガ、エクアドル・アマゾン地域出身の人権・環境活動家

アマゾンは世界の肺です。生物多様性、文化、言語、人々が驚くほど豊かな、すばらしい生態系であり、気候変動の緩和に欠かせない役割を果たしています。

しかし、アマゾンは取り返しのつかない段階に近づいています。何もしなければ、まもなく砂漠と化すということです。世界の肺が干上がり、世界の他の地域にも想像を絶する影響が及ぶことになります。

世界最大の熱帯雨林が砂漠と化し、干上がることが何を意味するのか、私たちには想像もできないと思います。ほかの危機と比べられるような事態に、これまで直面したことはないでしょう。

アマゾンは、世界全体の幸福とこの地球の未来に大きな役割を果たしています。この生態系を守ることは、誰もが担う責任です。

「生物多様性は生命の基盤です。私たちが食べるもの、飲む水、呼吸する空気です。生物多様性なくして生命はありません」

エリザベス・ムレマ、生物多様性条約事務局長

生物多様性は生命の基盤です。私たちが食べるもの、飲む水、呼吸する空気です。気候変動対策に必要な炭素隔離や水の循環など、多くの恩恵をもたらします。明らかなことですが、生物多様性なくして生命はありません。

私たちは生物多様性に依存していますが、その代償として生物多様性を損ない、劣化させてきました。そこから学ぶ必要があります。ただし、学ぶには地域コミュニティに暮らす先住民の権利を守り、先住民コミュニティの土地を保護することも必要です。

解決策がどこにあるかは分かっています。原点に立ち返る必要があります。アフリカ出身の私にとっては、育った場所に立ち返ることです。食べていたものや、身につけた文化を思い起こすことです。伝統的な暮らしの中で育ち、その後、都市に移りました。教育を受けた人々は都市にとどまり、持続不可能な消費習慣に行き着きました。私たちは、自分たちのルーツから学ぶ必要があります。

「12年たっても、まったく同じことが再び起きるのを防ぐための対策は何も取られませんでした」

ジュリオ・ボッカルレッティ、水資源エコノミスト、Chloris Geospatial共同創業者

今年、パキスタンでは極めて破壊的なモンスーンが発生し、住民に壊滅的な被害をもたらしました。気候の影響を示す例だと言う人もいるでしょう。もちろん、その通りです。

しかし、今は2022年です。2010年にも、パキスタンでは同じくらい破壊的なモンスーンが発生し、西アジアの異常気象も重なりました。2,000人が死亡し、2,000万人が被災、600万人が住む家を失いました。

そこで問いたいのは、12年たっても、まったく同じことが再び起きるのを防ぐ対策がなぜ何も取られなかったのかということです。気候は変化し、話題にする機会も増えました。しかし、本当に優先課題とするにふさわしい、大胆な措置や介入を実行しているでしょうか。まだです。

「次世代のエンジニア、クリエイター、イノベーターがどうしても必要になります。そのためには、若者が教育を受けなければなりません」

カイル・ジマー、First Book最高経営責任者(CEO)、シュワブ財団賞受賞者

次世代のエンジニア、クリエイター、イノベーターがどうしても必要になります。そのためには、若者が教育を受けなければなりません。非常に困難な問題の解決策を思い描く力を与え、意欲をかき立てるものが必要です。

それが必要です。私たち全員が生き残るために欠かせません。それだけではありません。誰もが本を読み、生涯学び続ける必要があります。それが気候問題で重要なのは、情報が絶えず変化しているからです。

私たちは皆、最新の情報を把握し、よく考える必要があります。地方自治体や購入する車の種類、消費者として下すあらゆる判断について、常に問いかけなければなりません。すべては学ぶことにつながります。

「科学者たちが問いかける疑問があります。鳥やハチ、魚、そして人間は、なぜ群れをなすのでしょうか」

アンドリュー・ゾッリ、Planet最高インパクト責任者

科学者たちが問いかける疑問があります。鳥やハチ、魚、そして人間は、なぜ群れをなすのでしょうか。ゆっくり泳ぐ魚が巨大な群れをつくるのを見たことがあるでしょう。あれを見ると、あの魚たちはみな食べられてしまうのではないか、と思うかもしれません。

捕食者がやって来て食べてしまうような場所に、なぜ魚たちは集まるのでしょうか。科学者には「多くの目」仮説と呼ばれる考えがあります。魚の群れにいる一匹一匹が、少しずつ異なる方向を見ているというものです。互いの動きに敏感なため、一匹が危険を察知すれば、群れ全体を動かすことができます。

人類にも同じような仕組みが必要です。平和と安全を高めるには、誰もが真実を共通の視点から見られるようにすることが大切です。ジャーナリスト、人権活動家、企業、政府、NGO、学者、科学者が皆、同じものを見られるようにすれば、私たちは集団としてより安全になります。

「気候変動に関して、誓約から実行へと進むには、すべての関係者に役割があります」

ラニア・アル=マシャート、エジプト国際協力大臣

政府には、民間セクターを招き入れる環境を整える役割があります。再生可能エネルギーや水の淡水化プロジェクトに民間セクターが参加できるよう、規制を改めることもその一つです。これらはほんの一例です。

多国間開発銀行は、より大きな役割を果たす必要があります。民間セクターの参画に伴うリスクを軽減するため、貢献を強化すべきです。民間セクターはもう少しリスクを取って、資金を組み合わせる機会を探し、適応や緩和に投資機会を見いだす必要があります。

慈善活動家にも役割があります。支援に乗り出そうという善意や関心は大きく、民間投資を呼び込むうえでも非常に重要な役割を担います。気候変動への誓約を実行に移すには、すべての関係者に役割があるのです。

「この取り組みを拡大したい、という空気が広がっています」

レキア・フーデル、Barka Fund創設者兼マネージングパートナー

今週の気候週間と国連総会で起きていることに、とてもわくわくしています。同じ志を持つ人々や、取り組みを本当に拡大したいと考える人々と一緒にいられるからです。

わくわくするのは、アイデアや企業が個別に取り組み、人々が大きな問題に小さく貢献する段階から移りつつあることだと思います。この取り組みを拡大したい、という空気が広がっています。

そこに至る運動をどう支援するか、考えたいと思います。エコ起業家を1,000万人育てたい。グリーン雇用を1,000万件創出し、対等なパートナーを1,000万人つくりたいのです。とてもわくわくしますし、皆でそれを意図的に実現しようとしています。

「数年後には、炭素回収をはじめとするあらゆる除去技術の価格がコスト曲線に沿って下がっている。それが私の夢です」

レナート・ホイベルガー、South Pole最高経営責任者(CEO)、シュワブ財団社会起業家賞受賞者

炭素回収と炭素除去を拡大するには何が必要でしょうか。最も重要なのは価格シグナルです。炭素回収のビジネスとしての根拠は、要するにCO2を1トン排出せずに貯留したという事実です。それに対価を払う人が必要です。

企業や政府が、証書の市場をつくるという約束をもっと多く示す必要があります。それがあれば、投資家が実際に技術を開発するビジネス上の根拠が生まれます。研究者が技術を改良し、効率を高めるインセンティブにもなります。

数年後には、炭素回収をはじめとするあらゆる除去技術の価格がコスト曲線に沿って下がっている。それが私の夢です。太陽光発電や風力発電、さらには蓄電池など、再生可能エネルギー分野で見られたのと同じように、コスト曲線を下げる必要があります。炭素除去技術でも同様です。

「自分が経験したことのない問題を解決しようと人々のもとへ行っても、うまくいかない解決策を持ち込むことになります」

リンディウェ・マトラリ、Africa Teen Geeks創設者

地域で活躍する人々と、実際に彼らを支援している人々を助けることがとても重要です。自分が経験したことのない問題を解決しようと人々のもとへ行っても、うまくいかない解決策を持ち込むことになるからです。

誰にとっても最も大切なのは……成功は自分の責任だと知ることです。学校に通っているなら、一生懸命取り組み、より良い成果を出せるよう勉強しなければなりません。すべては自分次第です。

自分自身で立ち上がれるよう、彼らを鼓舞する必要があります。それが持続可能な成長を生みます。エリートだけでなく、すべての人にとって公平で公正な世界を実現するには、教育と機会へのアクセスを民主化する必要があります。

「一夜にして、指を鳴らせば食料システムが救われ、皆が健康的な食事をし、地球を守る形で実現できる、というわけにはいきません」

サム・カス、Acre Venture Partnersパートナー、シェフ

一夜にして、指を鳴らせば食料システムが救われ、皆が健康的な食事をし、地球を守る形で実現できる、というわけにはいきません。食の変化はそのようには起きません。

テクノロジーやソフトウェアなら、一夜にしてあらゆる場所に広がることがあります。しかし、食の変化はそうはいきません。食はまず、一回一回の食事、一つ一つの食卓から変わっていきます。そして、そこから広がっていくのです。

政策立案者は遅れを取っているので、追いつかなければなりません。食品企業もかなり遅れているので、追いつく必要があります。しかし、まずは一食ずつ始めなければなりません。

「子どもたちのために取り組んでいます。きれいな水を飲み、有害物質のない服を着て、暮らせる地球を残したいのです」

ステファニー・ベネデット、Queen of Raw最高経営責任者(CEO)

テクノロジー企業として、課題に直面し、それを機会に変えられる場面は確かにあります。そうした課題について考えるとき、私は子どもたちのことを思います。子どもたちのために取り組んでいます。きれいな水を飲み、有害物質のない服を着て、暮らせる地球を残したいのです。実現するまで、私はやめません。

あるとき、当時3歳の息子をベビーカーに乗せてニューヨーク市の街を押していたら、ベビーカーから何か聞こえてきました。身を乗り出すと、「今、裸なの?違うよね。布を身につけているから。布はどこにでもあって、水を汚染しているんだ」という声が聞こえました。

3歳の息子が、私の売り込み文句を話していたのです。一方で、働く母親として、ベビーカーを押しながら何度も練習しすぎたのかもしれません。でも同時に、息子が理解できるなら誰にでも伝わるはずです。私たちは世界を変えることができますし、変えていきます。

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