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厳しい環境データを前に、世界各地の企業や政府は、自らの環境への取り組みを証明しようと競い合っています。
多くの組織がカーボンニュートラルの達成やネットゼロの実現を公約していますが、これらの異なる用語は実際には何を意味するのでしょうか。
世界経済フォーラムの公正な移行イニシアチブは、気候変動と不平等の双方に取り組む原則、ツール、ビジネス戦略を策定し、公正なグリーン移行を推進するため、世界規模の連合を結集しています。
「ネットゼロを達成する」「カーボンニュートラルになる」、さらには「カーボンネガティブになる」と約束する企業のニュースを目にせずに済む日は、ほとんどありません。
また、これまでに約145か国の政府がネットゼロまたはカーボンニュートラルの目標を発表、あるいは検討しています。これらの目標は、世界の排出量のほぼ90%を対象としています。では、カーボンニュートラルとカーボンネガティブの違いは何でしょうか。また、気候変動対策に取り組む企業や政府にとって、なぜこの違いが重要なのでしょうか。
さまざまな公約とその比較方法を解説します。
ネットゼロ、カーボンニュートラル、カーボンネガティブとは?
ネットゼロ: 企業の活動によって大気中に放出される二酸化炭素が、それと同量、大気中から除去される状態を意味します。
カーボンニュートラル: カーボンニュートラルはこれと少し異なり、企業が自社の炭素排出量を測定し、排出削減や炭素除去によって相殺することを認めるものです。その方法には、差し引きを補うためにカーボンクレジットを購入することも含まれ、排出量の多い企業にとって取り組みやすい方法です。
カーボンネガティブ:次の段階であるカーボンネガティブの実現には、企業が自ら排出する量を上回る二酸化炭素を大気中から除去する必要があります。
世界経済フォーラムは気候変動にどう取り組んでいるのでしょうか?
新たな公約、新たな責任
厳しい環境データを前に、地球温暖化やその他の環境問題は企業の優先課題として存在感を高めています。国連によると、気候変動は現代を特徴づける課題であり、抜本的な対策を講じなければ、それがもたらす変化への適応は困難で、費用もかかります。
研究によれば、企業は温室効果ガス排出の大部分を担っており、熱を閉じ込めて地球の気温を上昇させるガスの層を生み出していることから、注目を集めています。
一部の企業は、好意的な評判を得るために環境への取り組みを誇張する「グリーンウォッシング」や、見出しになるような目標を掲げながら、あまりに遠い将来に設定して実現可能性を測れないとして批判されています。
しかし、多くの企業では、実質的な効果を生む長期的な解決策を見つける必要性を認め、語られる内容が変わってきました。
カーボンネガティブに向けた企業戦略
カーボンネガティブを目指す企業は、従来のカーボンニュートラルへの取り組みを超える野心的な戦略を採用しています。こうした取り組みでは、排出削減だけでなく、企業が排出する量を上回る二酸化炭素を大気中から積極的に除去することに重点を置いています。
主な戦略は次のとおりです。
排出量の大幅削減: 企業は、サプライチェーンからの排出(スコープ3排出量)を含む直接・間接の排出量を大幅に削減するため、野心的な目標を設定しています。そのために、すべての事業活動のカーボンフットプリントを評価し、最小化します。
炭素除去技術への投資: 企業は、次のようなネガティブエミッション技術を幅広く検討しています。植林、土壌炭素隔離、直接空気回収。
再生可能エネルギーの導入:100%再生可能エネルギーへの切り替えは、脱炭素化の取り組みにおける重要な一歩です。
サプライチェーンとの連携: 企業はサプライヤーと協力し、バリューチェーン全体で排出量の削減に取り組んでいます。
貢献を重視するアプローチ: 一部の組織は、オフセットにとどまらず、大気中から炭素を除去する気候変動対策プロジェクトに積極的に貢献しています。
長期的な取り組み:カーボンネガティブ戦略には数十年にわたる計画が伴うことが多く、多くの企業が2030年までの実現を目指しています。
こうした戦略を実行することで、企業は炭素集約型製品に伴う財務上・評判上のリスクに対処するだけでなく、ゼロカーボンの未来への移行を主導する立場を築いています。
世界経済フォーラムの公正な移行イニシアチブは、実行可能なツール、原則、ビジネス戦略の策定を通じて、公正なグリーン移行の形成を目指す世界規模の連合を結集しています。



