世界経済フォーラムのオープン・イノベーション・プラットフォームであるUpLinkは、国連の持続可能な開発目標(SDGs)が示す地球規模の課題に対する革新的な解決策を発掘しています。
「Innovative Funds for the Future」チャレンジは、ベンチャーキャピタル(VC)投資家を対象に、こうした解決策を探索段階から成長段階へと進め、規模を拡大することを目指します。
このチャレンジの長期的な目標は、SDGsに取り組む起業家が直面する課題に適した革新的な資金調達モデルを開発できる、新たな世代のベンチャーファンド運用者の台頭を促すことです。
ネットゼロと持続可能性の目標を達成するために残された時間は、急速に少なくなっています。そこで世界経済フォーラムのオープン・イノベーション・プラットフォームUpLinkは、この移行を加速させるため、最新のチャレンジでベンチャーキャピタル(VC)投資家を対象としています。
2020年に立ち上げられたUpLinkは、次に示す国連の持続可能な開発目標(SDGs)が掲げる地球規模の課題に対する革新的な解決策を、コンペティション形式で発掘するために設立されました。多様なパートナーと連携し、UpLinkはイノベーション・チャレンジを企画・開始して、起業家精神にあふれるスタートアップから質の高い応募を募っています。
しかし、今回のチャレンジが重視するのは、解決策そのものよりも、それらの規模をどう拡大するかです。私たちの「Innovative Funds for our Future」イニシアチブは、SDGsの視点から積極的に投資するベンチャーキャピタリストを対象とし、世界各地の高いインパクトをもたらす起業家を厳選したネットワークへのアクセスを提供します。
「従来どおり」のやり方ではネットゼロを実現できない
投資コミュニティが「従来どおり」のアプローチを続けていては、期待していた期間内に国連SDGsを達成できないため、これは重要です。ネットゼロで持続可能な世界への移行に必要な資金とイノベーションは、起業家エコシステムを加速させ、最も革新的なSDGs重視のファンドを支援して初めて実現します。
世界のSDGs投資市場は、2017年から2019年にかけて3倍以上に拡大し、7,150億ドルに達しましたが、それでも、運用資産総額100兆ドル超に比べれば、ほんのわずかです。一方、ネットゼロやその他のSDGsの達成に必要な技術は、まだ50%しか存在せず、国連の2030年SDG目標の達成は一層困難になっています。
例えば、SDG 7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」の達成を目指す航空業界を考えてみましょう。持続可能な航空燃料は、ライフサイクル全体で炭素集約度を80%低減できますが、供給に占める割合を大きくするには、さらなる取り組みが必要です。
その周辺のエコシステムについて考えるなら、この移行を支えるにはどのような技術が必要かを考えてみてください。実現に向けて取り組むスタートアップがあるかもしれませんが、探索段階を越えて成長段階へと規模を拡大できるでしょうか。
一方で、持続可能な航空燃料の分野で優れた取り組みを進め、新しいことに挑戦するファンド運用者もいるでしょう。関連業界ですでに成功を収めていたり、次の段階を目指して小規模ファンドの成長を図っていたりするかもしれません。彼らをどう励まし、支援し、この分野で成功するための土台をどう築けるでしょうか。
UpLink、SDGsを重視するスタートアップに投資するVCファンドを募集
そのため、UpLinkは今回のチャレンジで、次のSDG分野の1つ以上に注力するポートフォリオ企業に投資するベンチャーキャピタル・ファンドを募集しています。自然の保全と再生、海洋、プラスチック廃棄物、気候変動対策、サーキュラーエコノミー、水、健康、教育。
アフリカ、欧州、ラテンアメリカ、北米、東南アジア、南アジアから、多様なVCファンドを選ぶことを目指しています。応募対象の基準には、SDGsを重視する起業家の資金調達と事業拡大に革新的な方法で取り組んでいること、ファンド規模が500万ドルから2億5,000万ドルであること、投資家に市場水準のリターンをもたらしてきた実績があることなどが含まれます。

応募内容は、過去の投資実績と市場水準のリターンをもたらした実績、チームの経験と多様性、人々と地球にとって重要な課題の解決を支える革新的な投資戦略などの要素に基づいて評価します。
応募締切は2022年6月12日です。起業家、投資の専門家、慈善活動家、ファンド・オブ・ファンズの運用者、資金提供者で構成される選考委員会が、最大30の「トップ・イノベーション・ファンド」を選出します。
トップ・イノベーション・ファンドに優先アクセスを提供
選出されたファンドには、世界各地の起業家を厳選したネットワークへの優先アクセス、世界経済フォーラムとUpLinkによる「トップ・イノベーション・ファンド」としての認知と信頼性、フォーラムとUpLinkのデジタルチャネルでの発信機会が提供されます。両者のフォロワーは合わせて3,000万人を超えます。
また、資金提供者、ファンド・オブ・ファンズの運用者、投資専門家とつながる機会や、フォーラムとUpLinkが選定する対面・オンラインイベントへの参加、他のトップ・イノベーション・ファンドとの共同投資の機会も得られます。
革新的な資金調達モデルを開発する機会
「Innovative Funds for our Future」プログラムの独自性は、長期的な目標にあります。世界のSDGs起業家が直面する課題に、インパクト分野や活動地域の面から適応した革新的な資金調達モデルを開発できる、新たな世代のベンチャーファンド運用者の台頭を促すことです。
起業家側と投資側の双方から成功事例を紹介し、現在の戦略やプロセスを変革して、誰もが、そして地球も繁栄できるネットゼロで持続可能な世界の実現にどう貢献できるかを示します。
UpLinkの最新チャレンジを通じて、私たちは革新的なファンドを見つけるだけでなく、未来のための革新的なファンドを探し、さらに、未来を担う革新的なファンドを生み出すことも目指します。ネットゼロの実現に向けて、ともに取り組みながら。

