ロンドンの通勤客の多くにとって、駅は目的地へ向かうための場所にすぎない。無機質で、やや薄汚く、決まって毛並みの悪いハトが何羽もいる。
地域にコミュニティーの感覚をもたらし、毎日の仕事に追われる人々を元気づけようと、あるスタートアップが駅のホームを生き生きとした庭へと変えている。
Energy Gardenは、地域エネルギー事業「Repowering London」、慈善団体「Groundwork」およびロンドンの地方自治体機関であるTransport for Londonとのパートナーシップで、今後2年間にロンドン・オーバーグラウンドの50駅のホームに庭を造ることを目指している。庭の植栽と手入れは、地域住民が担う。
食用作物を育てる区画に加え、庭では太陽光発電も行い、駅構内の照明や揚水ポンプ、その他の小規模な駅設備に再生可能エネルギーを供給する。
この取り組みはすでに着実に進んでいる。地域住民の協力により、これまでに20を超える駅のホームが緑豊かになった。ペンジ・ウェスト駅には植物の生きた壁や昆虫の巣箱が設けられ、ウィルズデン・ジャンクション駅には果樹園ができた。駅の庭で育てたホップからビールを醸造したチームまである。
Energy Gardenのチームは、地域の緑を増やすことで、地元の空気をきれいにし、食料とエネルギーの安全保障を促進できると期待している。
この取り組みの拡大計画には、屋上やブラウンフィールド(未利用地)への太陽光発電設備の設置も含まれる。収益を上げ、庭の維持管理を支えるためだ。
ハトたちもおそらく賛成しているだろう。

