職場で人気があるというと、作り笑いや上司へのごますり、マキャベリズムに満ちた社内政治を思い浮かべるかもしれない。
そうしたやり方は、人気の一つの側面、つまり地位を高めることはあるかもしれないが、もう一つの側面である好感度を損なう可能性が高い。
新著の著者であるノースカロライナ大学チャペルヒル校の心理学者ミッチ・プリンスタインによれば、長期的な成功にとって最も重要なのは後者だ。新著のタイトルは「人気者」。
プリンスタインはBusiness Insiderに、職場でもっと人気を得ようとするのは確かに大切だと語った。ただしそれは、誠実なチームプレーヤーになるという意味であり、不誠実な人心操作をするという意味ではない。
プリンスタインの著書は、人気の心理学に関する自身の講義(講義自体もかなり人気がある)をもとにしている。彼はプリンストン大学とUNCでこの講義を担当し、さらにオンライン学習プラットフォームのCourseraを通じても教えてきた。この講義は、彼自身の研究を含む数十年にわたる行動研究に基づいている。
私はCourseraの講座を受講しているが、プリンスタインはそこで、先に述べた二種類の人気を区別している。彼が「社会的選好」(好感度)と呼ぶものと、「社会的評判」(地位)だ。私たちが高めるべきなのは前者であり、地位の高さと結び付けられがちな成功は、その後についてくる。
「好感度は、ビジネスの世界だけでなく、あらゆる人間関係において、最も価値あるものの一つです」とプリンスタインは語った。「人生に役立つと期待するほかのことと同じくらい、好感度を高めることに力を注ぐべきです。」
だからといって、会社で出世したり、自分の分野で名声を得たりする夢を捨てるべきだと彼が主張しているわけではない。成功を、冷酷で嫌な人間になることと結び付けるべきではないと言っているのだ。
「好感度を犠牲にして地位を追い求めない限り、それで構わないと思います」とプリンスタインは言う。「ただ、地位を得る最も手っ取り早い方法は、好感度を損なう行動をすることです。攻撃的になり、自分のことばかり考え、他人を支配しようとすることです。」「人気者」には、そうした行動が孤独や不幸の感情につながることが分かっていると記されている。
プリンスタインは著書の中で、次のような研究を紹介している。「最も好感を持たれる人は、他者と協力し、人を助け、分かち合い、ルールを守る人たちだ」。そして、こうした行動は実際に成功と正の相関がある。
「好感を得るためだけに、従順になったり、自分の感情や信念、価値観を手放したりすべきだという意味ではありません」とプリンスタインは説明した。つまり、取り入るために不誠実に振る舞う必要はない。
「しかし、相手のニーズに気を配った行動をし、人を利用するためではなく、本当に交流したいと思っているのだと相手に示す努力は大切だと思います」と彼は語った。
社会的選好という意味で人気のある人ほど成功することを示す研究は何年にもわたって積み重ねられているが、自分の人生や大衆文化の中にも、その例は簡単に見つかる。「好感を持てる人には、どれほど多くのことを好意的に受け取り、どれほど力になろうとし、自然にどれほど良い印象を抱くのか、驚くほどです」とプリンスタインは語った。

