気候変動に関する報告書によると、ニューヨーク市の海面は2050年までに約11〜30インチ上昇する。残念ながら、ニューヨーク市の現在の設計の多くは、この変化に対応できない可能性がある。ニューヨークの人口は800万人を超え、毎年増加していることを考えると、これは建築家が検討すべき深刻な問題だ。建築家たちが多くの住民を収容する方法を模索する一方で、将来、環境が住宅にどのような影響を及ぼすかを見越している人々もいる。
DFA(D Form A)は、環境の変化に耐えられる可能性のある住宅計画を考案した設計建築家のグループだ。この概念計画では、海面上昇や市内の手頃な価格の住宅といった課題を当初から重視し、より多様な居住者が利用できる建物を目指している。
計画地はマンハッタンのピア40で、ハドソン川に約250メートル突き出している。現在、この埠頭は修繕が必要な状態で、フットボール場や駐車場として使われている。DFAの設計は、埠頭がレクリエーションに使われていることに着想を得た。
この設計には円筒形のタワー19棟が含まれ、高さは96〜455フィートとなる。タワーは11のグループに分けて配置し、多量の鋼材で補強する。複合施設にはさらに、嵐による被害から守る緩衝帯となるポッドが複数設けられ、埠頭の周囲に浮かぶ。
この開発計画では、浮島のように機能し、大幅な海面上昇や洪水に耐えられる施設を建設する。住宅ユニットは、想定される高潮の水位より60インチ高い位置に設ける。
この設計には、パビリオンを結ぶ複数の通路も含まれる。低い位置にある通路は、2050年ごろには水位の上昇で水没していると予想されるため、使われなくなる。そうなれば、高い位置に設けられたもう一方の通路が、複合施設内を移動する新たな経路となる。
「Inhabitat」によると、DFAの関係者は次のように述べた。「2050年を過ぎ、私たちが知る海岸線が常態化した洪水にのみ込まれ始めると、ランドスケープデッキは浮島へと姿を変え、新たな通路が整備され、進化した湿地の生態系とマンハッタンをつなぎます。」
DFAは、浸水対策に加え、市全体に広がる手頃な価格の住宅をめぐる課題にも対処するため、この設計を考案した。マンハッタンの不動産が高額なのは周知の事実だ。450戸の住宅は、手頃な価格から市場価格までの価格帯で販売される。
この設計はまだ構想段階であり、埠頭を管理する組織が近いうちに実現に着手するとは限らないが、このような提案は確かに正しい方向を示している。




