この10年間、海洋中のプラスチックの量に対する懸念が高まってきました。
毎年800万トンを超えるプラスチックが海洋に流れ込んでいます。このペースで汚染が続けば、魚よりもプラスチックのほうが多くなると予測されています。
しかし、こうしたプラスチックごみはどこから来るのでしょうか。
その一部は河川によって海へ運ばれます。ある研究によると、河川由来のプラスチック全体の88~95%は、わずか10河川から来ています。
プラスチックの河川
研究者たちは、河川や周辺地域で見つかったごみを分析し、わずか10の河川流域が、河川から海洋に流れ込むプラスチックの88~99%を運んでいると推定しました。
そのうち8河川はアジアにあります。長江、インダス川、黄河、海河、ガンジス川、珠江、アムール川、メコン川です。アフリカにはナイル川とニジェール川の2河川があります。
「この点について、明確な相関関係があることを示すことができました」と語るのは、クリスティアン・シュミット博士です。ヘルムホルツ環境研究センターに所属する同博士は、この研究の著者の一人です。「流域で適切に処理されないごみが増えるほど、最終的に河川に流れ込んで海へ運ばれるプラスチックも増えます」
シュミット氏らは、水1立方メートル当たりのプラスチック量が、小河川より大河川で大幅に多いことを突き止めました。

どの河川にも共通する点が2つありました。周辺地域の人口が概して多く、ときには数億人に達すること、そして廃棄物管理の仕組みが十分でないことです。
長江はアジア最長の河川であり、世界で最も生態学的に重要な河川の一つでもあります。その流域には、約5億人が暮らしています(中国の人口の3分の1を超えます)。また、海洋にプラスチック汚染をもたらす最大の河川でもあります。
しかし近年、中国は廃棄物の抑制に取り組んでいます。
中国は長年、海外から数百万トンのリサイクル可能な廃棄物を輸入していましたが、国内でリサイクルの負担が増大したことを受け、政府は政策転換を図りました。
昨年、「外国ごみ」の輸入を終了しました。最近では禁止対象を金属にも広げ、外国廃棄物の輸入停止は「象徴的な措置であり、中国に生態文明を築くためのものだ」と述べました。
また今年、中国は46都市に対し、ごみの分別を始めるよう指示しました。2020年までにリサイクル率35%を達成することが目標です。
国連環境計画(UNEP)のエリック・ソルハイム事務局長によると、中国はプラスチックごみの最大の排出国である一方、その抑制にも大きく取り組んでいます。
「今、他のどの国よりも変化している国が一つあるとすれば、それは中国です……政府の変革のスピードと決意は並外れています」とソルハイム氏は語りました

インドを流れるインダス川とガンジス川は、海洋に流れ込むプラスチックごみの量がそれぞれ世界で2番目、6番目に多い河川です。
数年前、インド政府はガンジス川の浄化を目指してナマミ・ガンゲ計画を開始しました。しかし最近、インドの環境問題を専門とする裁判所、国家グリーン法廷は、「これまでガンジス川では一滴も浄化されていない」と述べました。
2017年12月の国連環境総会で、インドは他の193か国とともに、海洋プラスチックごみを削減する決議に署名しました。
昨年、国家グリーン法廷はデリーで使い捨てプラスチックを禁止しました。また、生分解性のないプラスチック製の袋は多くの州で禁止されています。「これらの河川の流域から流れ込むプラスチックを半減できれば、それだけでも大きな成果です」とシュミット氏は述べます。「そのためには、廃棄物管理を改善し、この問題に対する人々の意識を高める必要があります。この研究が前向きな変化に寄与し、長期的に海洋のプラスチック問題を抑制できることを願っています」
この記事は、対象の研究が海洋中のプラスチックごみ全体ではなく、河川由来のプラスチックのみを扱っていることを明確にするため更新されました。
