スタートアップの世界に飛び込むことは、諸刃の剣です。一方では、10億ドル規模のアイデアを思いついたと確信しているかもしれません。他方では、始めるにあたって大きなリスクを負うことになり、成功する保証もありません。
キャサリン・タンは、ウォーリック大学でキャリアを始めた後、ロンドンのバークレイズ・キャピタルに移りました。そして、思い切って賭けに出て、Notey.comを創業しました。
彼女は、機械学習とデータサイエンスを活用し、ユーザーの属性に応じて最も関連性の高い記事や魅力的なコンテンツを何百万人ものユーザーに届けるウェブサイトとアプリを構想しました。そこでは、人々の関心、読書習慣、使用言語、所在地に関する情報を収集します。
現在、Noteyは毎月数百万人の訪問者を集め、ロンドン、ニューヨーク、香港にオフィスを構えています。しかし、そこに至るまでにはタンが直面した課題もありました。彼女はBusiness Insiderに、どうすれば自分のアイデアへの自信を保てるのかを語りました。その大きな鍵は、素早い判断を下す際に責任を引き受けることにあります。
「最大の課題は、それぞれの判断が最善だったのか分からないという不確実さと、迅速に決断しなければならないことです」と、タンはBusiness Insiderに語りました。「企業で働いていると、意思決定を薄め、最終的に委員会の決定のようなものにする仕組みがいくつもあります。自分の会社を経営するなら、自分の判断に全面的な責任を負い、意思決定のプロセスをすばやく最適化する方法を学ぶ必要があります。」
すべてを懸けるべきかどうかを検討する際、彼女は次の7つの質問を自分に投げかけました。
1. 起業する動機は何か?
タンによると、まず、なぜ起業したいのかを自問する必要があります。単に仕事が嫌いだったり、流行を追っていたりするだけなら、事業はおそらく長続きしません。
「その業界が好きで、情熱を持てますか?」と彼女は言います。「解決策を作るのが待ちきれないほど、強い不満を感じる大きな問題がありますか?それなら、始める価値のある事業と言えるでしょう。」
2. どんな問題を解決するのか?
タンは、自分自身が直面した問題を解決するためにNoteyを立ち上げました。旅行のアドバイスをオンラインで探すと、Googleでは大手メディアのウェブサイトや価格比較サイトが先に表示されましたが、彼女は体験を共有しているブロガーを見つけたいと思っていました。
「何度も同じ経験をして、自分がこう感じるなら、同じ問題を抱える人はほかにもたくさんいるはずだと思いました」とタンは語りました。「その時点で、これが自分の取り組む問題だと分かりました。大きな可能性があり、この問題を頻繁に感じている人を知っていましたし、テクノロジーなら拡張可能な解決策を提供できると考えたからです。」
3. 自分のライフスタイルを犠牲にする覚悟はあるか?
高収入の仕事を辞めて起業のアイデアを追うのは、大きな決断です。タンと夫は一緒にNoteyを創業しました。二人とも十分な収入のある仕事に就き、ゆとりある生活を送っていました。二人が下す決断を互いに尊重し、ライフスタイルが変わる可能性をともに受け入れることが、とても重要でした。
タンは、どのような生活なら自分が納得できるかを自問するとよいと言います。
4. 家族や友人は応援してくれるか?
うまくいく日は忙しく刺激的ですが、うまくいかない日はつらいものだとタンは言います。困難なときに頼れる人たちが周りにいることが大切です。
5. どれくらいの貯蓄が必要か?
タンによると、彼女と夫は外部投資家を募る前に、Noteyの立ち上げ費用を自分たちで賄うことができました。ただし、新しい事業を始める際には、いざというときに頼れる資金を用意しておくとよいでしょう。すぐに収益が上がる可能性は低いため、事前に貯蓄できるなら、そうしておきましょう。
6. 急成長を目指すスタートアップのために資金調達をするか、それとも自分の望む生活を築く事業をじっくり育てるか?
外部からの投資を確保したら、迅速に動かなければならないとタンは言います。一方、自分だけで事業を進め、資金調達に頼らないなら、もう少し時間をかけることができます。
「Noteyは消費者向けを第一に考えたプラットフォームなので、人々に愛される製品をできるだけ早く作りたいと思いました。そのため、成長資金を調達することにしたのです」とタンは語りました。
7. 自分は適切なエコシステムにいるか?
タンによると、業界を知り、人脈を築くために、数多くのスタートアップ関連イベントに参加することが大切です。何しろ、ほかの人の経験から学ぶことほど価値のあるものはありません。そうした経験は、コミュニティを作るのに適した場所にいるかどうかを判断する助けにもなります。
「自分の製品を『ローンチ』するのに適した都市にいるかどうかは、考える価値のある質問です」と彼女は言います。「例えば、私たちはテクノロジー/デジタルメディア分野にいるので、成長にはサンフランシスコとニューヨークに拠点を置くことが重要です。」


