キース・フェラッツィは、豊富なリーダー経験を積んできた。
研修・コンサルティング会社フェラッツィ・グリーンライトのCEOを務める彼は、以前、ヤヤ・メディアのCEO、スターウッド・ホテルズ&リゾーツおよびデロイト・コンサルティングのCMOを務めていた。
彼はビジネスの名著『Never Eat Alone』の著者でもあり、同書では、何年も前にキャリアコーチと交わした会話が、その後のキャリアを通じたリーダーシップへの取り組み方を形づくったと記している。
「若い頃の私を知っていたら、好きになれなかったかもしれません」と彼は書く。「自分自身のことも、それほど好きではなかったと思います。若さと自信のなさからくる、よくある過ちを一通り犯しました。ほとんど自分のことしか考えていませんでした。抑えきれない野心を隠そうともせず、上の立場の人とは親しくし、同僚には目も向けませんでした。」
1990年、フェラッツィはデロイトでマーケティング責任者になると、自分のアイデアや計画を実行しようとするなかで、チームの反発に直面し始めた。助言を求め、エグゼクティブコーチのナンシー・バドアに相談した。初めて彼のオフィスで会ったとき、彼は胸に抱えていた問いを「思わず口にした」。「優れたリーダーになるには、何をすればよいのでしょうか?」
バドアは「しばらく私のオフィスを見回し、何も言わなかった」とフェラッツィは書く。そして、彼女はこう答えた。
「キース、壁に掛かっている写真を全部見てください。あなたは優れたリーダーを目指していると言うけれど、このオフィスにはあなた以外の人が写った写真が一枚もありません。有名人と一緒のあなた、有名な場所にいるあなた、賞を受けるあなた。チームの写真も、チームが何を成し遂げたかを示す写真も一枚もありません。あなたが自分自身を大切にするのと同じくらい、彼らを大切にしていると、私のような人に伝わるものがないのです。リーダーとしてのあなたの評価を生むのは、チームの成果と、あなたのためではなく、あなたのおかげでチームが成し遂げることだと分かっていますか?」

フェラッツィは「打ちのめされた」と書いている。「彼女の言うことはまったく正しかった。」
リーダーとしてのあなたの評価を生むのは、チームの成果と、あなたのためではなく、あなたのおかげでチームが成し遂げることだと分かっていますか?」
「そのとき、長期的な成功は周囲の人々全員にかかっていると気づきました」と彼は書く。「彼らが私のために働くのと同じくらい、私も彼らのために働いていたのです!」
フェラッツィは、ビジネスの世界で自分が犯した失敗を隠さず語る。同書の別の箇所では、イェール大学の学部生だった頃に犯した人脈づくりの失敗について記している。有力な卒業生が彼と財団を共同設立することに同意したと、本人である寄付者に確認せずに言いふらしてしまったのだ。これも、自分より力のある人だけでなく、どの立場の人とのつながりも大切にする教訓となった。
彼はこう書いている。「より力のある人や有名な人と知り合えるかもしれないという期待に気を取られ、あらゆる立場ですでに築いてきたつながりこそ最も価値があるという事実を見失ってはならない。」


