ワールドカップでクロアチア大統領がリーダーシップについて世界に示したこと

Soccer Football - World Cup - Final - France v Croatia - Luzhniki Stadium, Moscow, Russia - July 15, 2018 Croatia President Kolinda Grabar-Kitarovic speaks with Croatia's Luka Modric while President of France Emmanuel Macron looks on during the presentation. REUTERS/Carl Recine
Grabar-Kitarović's display of support for her players set a shining example for leaders around the world.Image: REUTERS/Carl Recine
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FIFAワールドカップのVIP席の観客は、スタジアムの他の場所のファンに比べて、はるかに落ち着いて物静かな集団であることが多い。しかし、フランスとクロアチアの決勝が行われた日曜日、クロアチアのコリンダ・グラバル=キトロビッチ大統領は、観客席で文字通り一際目立つ存在だった。

赤と白のチームジャージーに身を包んだグラバル=キトロビッチ大統領は、試合の大半を立ったまま過ごし、最終的に4対2で敗れたチームを声援で応援した。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の招待客としてVIPボックスに招かれる前、グラバル=キトロビッチ大統領は、チームの出場試合をすべて、クロアチアのファンとともにスタンドから見守っていた。

勝利したチームを目に見える形で後押しすることは、リーダーであることの楽しい側面の一つである。クロアチアがワールドカップの決勝に進出したのは今回が初めてで、主将(そして元難民の)ルカ・モドリッチに率いられたチームは、国民的英雄となった。

しかし、試合が終わり、クロアチアが深い失望の大きな敗北に向き合うことになったとき、グラバル=キトロビッチ大統領は、チームが勝ち進んでいた時と同様に、寄り添い、支え続けた。最優秀選手賞である大会ゴールデンボール賞を授与された後、打ちひしがれたモドリッチを抱きしめた。最終表彰式の最中には激しい雨が降り始めた。プーチン大統領や他の要人たちの頭上に傘を差し掛けようと係員が駆け寄る中、グラバル=キトロビッチ大統領は雨の中に立ち、両チームのすべての選手と握手を交わした。

失望の時にも毅然と立ち、安定した前向きな存在感を示すことは、リーダーの最も重要な務めの一つである。故ネルソン・マンデラ南アフリカ元大統領は、この考えを提唱していた。「勝利を祝い、素晴らしいことが起きたときこそ、後ろに立って他者を前に出すほうがよい」という言葉は、この故指導者の言葉として広く知られている。「危険があるときこそ最前線に立つべきだ。そうすれば人々はあなたのリーダーシップを評価するだろう。」

敗れたサッカーチームを慰めることは、危険とはほど遠く、グラバル=キトロビッチ大統領の職務の中で最も困難な部分でもない。しかし、団結と揺るぎない献身の姿勢を示すことは、職務において不可欠で重要な役割である。(グラバル=キトロビッチ氏はクロアチアの国家元首であり、政府の長ではない。政府の長は現在、アンドレイ・プレンコヴィッチ首相が務めている。)

フルブライト奨学生、駐米大使、NATO事務次長を歴任したグラバル=キトロビッチ氏は、戦後の世界秩序が極めて不安定な時期に、新興の東欧経済を率いており、この地域が血なまぐさい内戦を経験してからわずか数十年しか経っていない。チームが公の場で失望に直面した時に寄り添うことは、順調な時に祝福することと同じくらい力強いメッセージである。

党派政治を超えたリーダーシップの価値は、実のところクロアチア憲法に明記されている。2015年の選挙で当選する前、グラバル=キトロビッチ氏は中道右派のクロアチア民主同盟の党員であったが、当選と同時にただちに離党した。クロアチアの大統領は、在任中いかなる政党にも所属できない。大統領は国民全体を代表しなければならず、どのチームに属しているのかという疑問があってはならないのである。

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