忠誠心にどう報いるべきか?

忠誠心にどう報いるべきか?
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あの古びた金時計には気の毒なことだ。近ごろ、人事評論家たちはその将来を見据えるハンマーを振り下ろし、粉々に打ち砕いている。だが、私も同意見だ。金時計は時代遅れのインセンティブ制度の一部であり、従業員の忠誠心は取引に還元できると想定している。つまり、何十年も献身してくれれば、最後にささやかな報酬を渡すというわけだ。これは、今日の急激に変化する労働力の性質とは大きくかけ離れている。

確かなことは、 エンゲージメントと忠誠心は、職場の成功に不可欠であり、これからもそうあり続けるということだ。これは、27か国の2,700を超える組織と2,700人の従業員を対象としたオックスフォード・エコノミクスの「Workforce 2020」調査における重要な発見である。

地理的な比喩を使えば、私たちは今、広大な大陸分水嶺の縁に立っている。一方には、時代遅れの報奨や特典が並ぶ台地のような旧来の職場がある。もう一方には、従業員の真の望みやニーズに応える、有意義なインセンティブや福利厚生を備えた新しい世界が広がる。今こそ飛躍するときだ。その理由を五つ挙げよう。

• 働く人は子どもではない。

新任のアカウントエグゼクティブが驚くほど若々しく見えても、従業員は大人だ。会社の大掛かりな採用プロセスを経て、入社後の研修プログラムに取り組み、何十回もの会議に出席した従業員は、自分が何に動機づけられ、何が忠誠心を育むのかを十分に理解している。

• 忠誠心は買えない。

忠誠心は、人間関係、相互理解、信頼を土台に築かれることが、繰り返し示されてきた。経営陣が従業員と関わり、人間味を持って応じ、使命やビジョン、目標を共有するために誠実に努力し、公正に従業員を扱うなら、それが忠誠心を育む。いっしょに言ってみよう。 忠誠心があれば、エンゲージメントと献身が生まれる。 午後11時58分になっても、チームが会議室で数字を集計し続けているのは、いつかもらえる金時計のためではない。

• 報奨は、関与の欠如を覆い隠すことがある。

オックスフォードの調査によると、人事と人材マネジメントが直面する喫緊の課題の一つは、経営幹部に従業員への関与を深めてもらう方法だ。回答者の28%は、人事部門は経営幹部に助言するものの、意思決定に発言権が与えられていないと答えた。経営トップからの関与と投資がなければ、今日の労働力に対応できるよう人事を変革することは不可能だ。しかし、特典や賞品を与える制度はプラセボのように機能し、実際にはそうでないのに、従業員のニーズに応えているという感覚を経営陣に抱かせることがある。

• 新しい労働力は、決して一律ではない。

今日の職場で協働するミレニアル世代(なんと)と、ほかの4、5世代との違いは誇張されていると思う。皆それほど違わない、と私は考える。ただ、職場そのものはもはや、最上階に経営幹部のオフィスがあることで昇進の道筋が一目瞭然となるような、目に見えるオフィスだけではない。職場はクラウド上にあり、ネットワーク化され、ソーシャルで、モバイルで、グローバルだ。従業員には、臨時雇用者、コンサルタント、パートタイム勤務者もいる。調査回答者の41%は、フルタイムの正規雇用ではない労働者への依存が増していると答えた。同じ部署の従業員でさえ、言語、文化、習慣が異なる場合がある。灰色のフランネルスーツのように画一的でありきたりな、金時計を重んじる考え方は通用しない。

• 時間の感覚さえ違う。

今日、情報やデータの流れは、「情報やデータの流れ」と言う間もないほど速い。コミュニケーションは瞬時だ。情報を蓄え、業務を進める方法も変わり、より短い時間単位で動いている。 返答にかける時間のマナーも変わった。したがって、メールへの返信に数日かかったり、テキストメッセージへの返事に1時間かかったりすると、ひどく失礼に思われることがある。そして確かに、ソーシャルメディアやモバイルが当たり前のミレニアル世代の流入によって、私たちの時間感覚はさらに圧縮された。適切な時間内に、テキストメッセージを送ったり、メールをしたり、よくやったと肩をたたいたりしないのは、まったく認めていないのと同じだ。さらに、一見ささいな承認の行為が、組織に対する従業員の信頼や信用に大きな影響を与えることもある。それは「私たちは気にかけている」と伝える。そして、エンゲージメントを高め、さらなる献身につながる。

私はいつも、人事(HR)に「人間性(Human)」を取り戻そうとしている。従業員を認める方法を見直すことについて、私にとってこれはすでに自明のことだ。数字は驚くべき状況を示している。未来はもうここにある。このきわめて多様でグローバルな労働力を失う前に、金時計をすべて廃止し、従業員の意欲を引き出し、動機づけ、育成する、真に人間味ある承認と報奨の制度を確立しよう。私たちが懸命に採用した人材を生かすために。

この記事は、 SAP Community Networkとの協力により掲載されています。掲載された内容は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味するものではありません。

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著者:Meghan M. BiroはSAPのために執筆している。

画像:フォードの生産現場で働くAndrea Brooksが、フォードの電気自動車およびハイブリッド車用のバッテリーを組み立てる。REUTERS/Rebecca Cook

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