業績評価は、現代の企業生活につきものの、不快ではあるが避けられない現実です。従業員は評価を受けるのを嫌い、マネジャーは評価を伝えるのを嫌がります。企業によって評価の形式や手法は進化し、たとえばGEやJPモルガン・チェースが年次評価から継続的なフィードバックへと移行しても、本質は変わりません。批判は伝えられ、受け止められなければなりません。
マネジャーが次に部下と向き合い、この気の重い儀式に臨む際に考慮すべき4つの原則を紹介します。
誠実であること
助言書『The One-Minute Manager』が最初に提唱した「フィードバック・サンドイッチ」を聞いたことがあるでしょう。悪い知らせを称賛で前後から挟む手法です。そんな伝え方はやめましょう。
ベンチャーキャピタリストのベン・ホロウィッツは、これを「クソ・サンドイッチ」と呼びます。ごく経験の浅い従業員を除けば、誰もがこの手法を見抜き、批判を受け入れやすくするためだけに称賛が添えられていると気づくからです。称賛に誠意がなければ、過度に厳しい批判と同じように信頼を損なうことがあります。
「自分が伝えるフィードバックを信じ、受け手の感情を操作するために何かを言ったりしないことが、非常に重要です」とホロウィッツは言います。「ごまかしは利きません。」
役に立つこと
スポーツでは、フィードバックによってパフォーマンス上の欠点を特定し、バッティングの構えを調整したり、栄養摂取を見直したりするなど、その改善策を考えるべきです。しかしビジネスの現場では、改善策を示さずに批判だけを伝えることがよくあると、元競技飛込選手で現在はエグゼクティブコーチを務めるデボラ・ブライトは、ハーバード・ビジネス・レビューで述べています。
それでは建設的な助言をする機会を逃してしまいます。ブライトは、優れたスポーツコーチのように、欠点をどう直せばよいか、本人に提案を求めることを勧めています。「コーチは選手に、一緒に問題解決に取り組むよう促します。『あの飛び込みでは何がしっくりきませんでしたか?』とか、『脚をもっとまっすぐに伸ばしたり、ひねりを早く始めたりするには、どうすればよいでしょう?』と尋ねるのです。」
同じくブライトは、「従業員を具体的な解決策の検討に加わらせることで、次はうまくできるようになり、本人の意見を尊重していることが伝わり、自信も育まれます」と書いています。
率直であること
アップルの共同創業者スティーブ・ジョブズは、従業員の仕事が期待に届かなかったとき、それを伝えることをためらわず、しばしば容赦のない言い方をしました。しかしそれは、従業員とその可能性を尊重する立場からのものでした。シリコンバレーで長年働いてきたキム・スコットは、著書『Radical Candor: Be a Kick-ass Boss Without Losing Your Humanity』
の中で、ジョブズの言葉を引用しています。「優秀で、本当に頼りにされている人に対してできる最も重要なことは、その人が期待に応えられていないとき、つまり仕事の質が十分でないときに、それを指摘することだと思います。そして、なぜなのかをとても明確に説明し、立て直せるようにすることです。」
スコットによれば、ジョブズのやり方は苛烈で、誰にでも向いているわけではありません。それでも、従業員が自分の能力を信頼されていると分かっていれば、仕事が期待に届かなかったときの指摘も受け止められるはずです。
心を開くこと
対立的なやり方は、ほとんどの場合、効果的なコミュニケーションにつながりません。一方通行ではない対話のほうが、はるかに良い結果を生みます。テロ容疑者を取り調べる専門家もそれを知っており、ビジネスの現場でも同じだと、リーダーシップコーチで近刊『Truth at Work: The Science of Delivering Tough Messages』の著者であるマーク・マーフィーは述べています。
マネジャーがメッセージを聞いてもらい、防衛的に拒絶されないようにするには、親しみやすく、受け入れる姿勢を示し、対話に心を開くべきです。マネジャーが怒っていたり、怒鳴りたがっていたりするのではなく、双方が納得できる結果を目指していると示して「身構えを解く」ところから、生産的な対話が始まるとマーフィーは書いています。
マーフィーは、発言と質問を半々にすることを勧めています。その比率を目指すことは、話がそれていないかを確かめる方法にもなります。発言ばかりしているなら、それは対話ではありません。


