中東で台頭する新世代の女性リーダー

Lebanon's Interior Minister Raya al-Hassan attends a handover ceremony at the ministry in Beirut, Lebanon February 6, 2019
One of many role models ... Raya al-Hassan, the Arab world's first female interior minister.Image: REUTERS/Mohamed Azakir
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「外交官」や「議員」という言葉を聞くと、多くの人は男性を思い浮かべます。しかし、地域内でも世界中でも、代表を務める人材の多様化を進め、女性を権力の座に就かせる国が増えています。それは単に耳を傾け、見守るためではなく、意思決定の段階に参加するためです。私は、ジェンダーの役割に対する見方を変えつつある新しい世代の一人として、こうした女性の一人であることを誇りに思います。

政府に女性がより多く参加することは、さまざまな理由から極めて重要です。ロールモデルとなることがその筆頭に挙げられますが、さらに重要なのは、これらの女性が女性の問題を世界の議題の最前線に据えられることです。女性が有意義に代表され、指導的立場で関与するとき、法律、判決、決定はより包摂的かつ代表性を持ち、多様な意見を考慮に入れたものになる可能性が高まります。

さらに、議会において意思決定者に占める女性の割合が高い国は、所得格差のより低い水準にあるということがわかっています。興味深いことに、政府に女性がより多くいることは、健康にも良いとされています。カナダ政府の女性たちは、健康増進に資する特定の種類の支出を促すことで、死亡率を低下させてきました。加えて、マッキンゼー・グローバル・インスティチュートの報告書によれば、ジェンダー平等が推進されれば、2025年までに世界のGDPに12兆ドルが加わる可能性があり、そのうち0.6兆ドルは中東・北アフリカ(MENA)諸国のGDPに加わるとされています。

世界に目を向けると、まだ道のりは長いのが現状です。2018年11月時点で、全国議会議員のうち女性は24%に過ぎず、その割合は1995年の11.3%から緩やかに増加してきたにすぎません。2019年1月時点では、世界で11人の女性が国家元首を、10人の女性が政府の首長を務めています。

女性の代表性が低いままである要因の一つは、社会における女性の立場に関するステレオタイプや偏見です。私の出身地であるパレスチナでは、かつては多くの人が、女性が立候補したり外交官になったりできるとは考えていませんでした。しかし今日では、政府がこうした役割を担う女性を支援する強いコミットメントを示しており、その投資が実を結んでいることを裏付ける事例も数多くあります。

若い女性であった私にとって、最初のロールモデルはハナン・アシュラウィ博士でした。博士は学者であり、著名な政治家であり、ジェンダー平等の強力な活動家でもあります。その意味で、女性がリーダーや外交官として活躍できることを示す生きた証しです。アシュラウィ博士が道を切り拓き、その後も多くの人が続いてきました。キャリアを考えるうえで、私の地域には指針として仰ぐことのできる女性が数多くいます。例えばパレスチナでは、アマル・ジャドゥ博士、フェダ・アブドゥルハディ大使、リンダ・ソベ博士が、パレスチナと他国との外交関係の強化において卓越した実績を示してきました。

自国の枠を超えても、アラブの女性は存在感を示しています。バーレーンでは、女性がバーレーン外務省職員の3分の1を占めるという記録的な水準に達しています。また今年初め、レマ・ビント・バンダル・アル・サウード王女が、サウジアラビアを代表する初の女性大使となりました。レバノンでも、ラヤ・アル・ハッサンが、アラブ世界全体で初の女性内務大臣になりました。

これほど多くのロールモデルがいる時代に育つことができたことを、私は感謝しています。その大きな理由は、中東・北アフリカ地域の多くの政府が、女性とジェンダーのバランスに意識的に投資してきたことにあります。その取り組みとして、私のような新世代の女性外交官を採用するためのプログラムを増やしています。

2年前、私は他の若手外交官16人とともにパレスチナ外務・在外居住者省に加わりました。そのうち大半は女性です。最初の1年間は中央アジア課で勤務し、新しい国々を訪れ、新たな文化に触れる機会を得ました。現在は、パレスチナに認証された外交使節団を管理し、他国の代表を支援しています。

男性中心の社会でキャリアの階段を登ることは、容易なことではありません。女性の能力に疑問が投げかけられることは日常的に起こり、それがプレッシャーとなり、前向きな変化を生み出す妨げにもなっています。しかし、性別ではなく能力を信じる同僚たちは、高い潜在力を持つ人材を支援することの重要性を明らかにしてくれています。

実際、外交に女性が関与することは、対話という普遍的な価値を取り入れ、国際開発と協力を加速させることに役立ちます。それは、女性が連携の構築においてより効果的であるためです。例えば、若手リーダーとしてWomen Deliverに参加したことで、このコミュニティを通じて、女性が主導する取り組みが世界に具体的な利益をもたらした、刺激的な事例を数多く知ることができました。その一例がShe’s the Firstです。これは、少女たちが意思決定を行い、経済を支える力を身につけられるよう教育することを目指し、ジェンダー平等の達成を目的とする取り組みです。平和と安全保障の非営利団体「Women for Women International」の創設者であるザイナブ・サルビ氏は次のように述べています。「人生と同じく、平和も女性から始まります。私たちは紛争の隔たりを越えて、同盟と協力の絆を最初に築く存在なのです。」

新たな連携を築くという精神のもと、私は6月にバンクーバーへ向かい、ジェンダー平等をテーマとする世界最大級の集まりであるWomen Deliver 2019 Conferenceに参加します。そこには、各国元首や国連機関の代表から世界各地の若手リーダーに至るまで、少女や女性の障壁を取り除くために尽力する何千人もの代表者が集まります。登壇者には、パレスチナ系アメリカ人の女優、コメディアンであり障害者の権利擁護者でもあるマイソーン・ザイド氏、レバノン・アメリカン大学のアラブ世界女性研究所長であるリナ・アビラフェ氏、そしてカナダで育ち、リビア女性の声(Voice for Libyan Women)という人権団体を設立したアラア・ムラビット博士などが含まれます。

アラブの女性が議題の中心に据えられることを、私はうれしく思っています。壇上に立つことは、その第一歩です。私たちは、どちらの性別も平等であり、世界のどの地域に生まれた人でも、自国を代表し導く存在へと成長できる世界に向けて、ともに取り組んでいます。そして、さらなる前向きな変化にも引き続き力を尽くしていくことを誓います。

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