読書には集中力が必要です。時間も必要です。そして、正直に言えば、多くの自制心も必要です。というのも、一日の終わりにはKindleよりもスマートフォンに手を伸ばす可能性のほうが高いでしょうから。
もちろん、もっと本を読み(動画を見続ける時間を減らす)べきだとわかっています。多くの成功したリーダーが、読書のおかげで成功できたと語っているのですから。それでは、「キャリアに役立つ本」と検索すると選択肢が多すぎて、タイトルもどれも似たり寄ったりに見えるとき、忙しい人はどうすればよいのでしょうか。
以下のリストを参考にしてください。ビジネス書のベストセラーを一冊ずつ自分で選別する手間を省くため、7人のCEOに、人生を変えた本を尋ねました。保証はできませんが、ここに挙げた本を一冊手に取ることは、リーダーへの道を歩み始めるための、かなり明快な近道に思えます。
1. 創造性を高めたいなら、アダム・グラント著『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』を読もう
「大局的な思考に関心のある人なら誰にとっても、素晴らしい一冊です」と、Away Travelの共同創業者兼CEO、ステフ・コリーは語ります。
読み終えるころには、良いアイデアを生み出す方法、さらに言えば、その場にいる全員の賛同を得られるように提案する方法がわかるでしょう。また、自信のなさを克服し、周囲の人に(良い意味で)疑いを持つよう促す方法も学べます。
コリーにとって、この本は「慎重にリスクを取ること、得た教訓を生かしながら試行錯誤して改善すること、そして自分自身のやり方を切り開く姿勢の大切さを、改めて教えてくれました」。
2. 共感力を身につけたいなら、ジョン・スタインベック著『エデンの東』を読もう
この本は、そう、フィクションですが、二つの家族と、交錯する彼らの運命を描いています。スタインベック自身は自らの最高傑作と呼びました。読むべき理由はそれだけではありません。チームメンバーや顧客、上司などへの理解を深める助けにもなります。
「『エデンの東』は人間の本質を実に見事に捉えています」と、ランニングウェアブランドJanjiの共同創業者、マイク・バーンスタインは言います。「誰もが受け入れられることを求めていると教えてくれました。そのおかげで、以前より共感力が高まったと思います」。
3. 正直に話し、それが裏目に出ないようにしたいなら、キム・スコット著『RADICAL CANDOR(ラディカル・キャンダー)』を読もう
職場で思ったことを率直に話すと考えただけで、背筋が寒くなるかもしれません。しかしこの本は、なぜそれが重要なのか、そして具体的にどうすればよいのかを説明しています。
「この本のおかげで、より自己主張ができ、共感力のあるリーダーになれました」と、デジタルエージェンシーSocioFabricaの共同創業者兼チーフ・クリエイティブ・オフィサー、シルビア・バケルは語ります。
バケルが挙げる主な教訓は三つです。
「相手を大切に思っていることを示すこと。思いやりからのフィードバックだとわかれば、人は耳を傾け、受け止め方も変わります。人前では称賛し、率直で建設的な批判は個別に伝える習慣をつけること。そして、まず自分自身をいたわること。そうすれば、健全な感情と精神の状態で相手に与えられます」。
4. 起業を目指すなら、ベン・ホロウィッツ著『HARD THINGS(ハード・シングス)』を読もう
ベンチャーキャピタル企業アンドリーセン・ホロウィッツの共同創業者が、スタートアップ経営に必要なあらゆることを語ります。それは、ビジネススクールでは扱われない内容です。
「リーダーでいると、自分が犯したような失敗をした人はほかにいない、と感じがちです。この本は、あなたがおかしいわけではなく、経験していることはすべて普通だと思い出させてくれます」と、Uncharted Powerの創業者兼CEO、ジェシカ・O・マシューズは語ります。「それだけで、次の一歩を踏み出す勇気が湧くこともあります。そして多くの場合、そのとき必要なのは、あと一歩だけなのです」。
5. インスピレーションを求めているなら、ブラッド・ストーン著『ジェフ・ベゾス 果てなき野望』を読もう
生活に必要なものの60%がAmazonから届けられていることは知っていても、同社がどうやってそこまで成長したかは知っていますか。Lisnrの創業者兼CEO、ロドニー・ウィリアムズが「究極の起業家物語」と呼ぶこの本は、企業とそのCEOの双方を間近に描いています。
ウィリアムズは、ベゾスのビジョンと粘り強さに大いに刺激を受けました。たとえ刺激を受けなかったとしても、チームの運営、市場の隙間を見つける方法、規模が大きく実績もある競合を打ち負かす方法について、貴重な教訓を得られるでしょう。
6. 社会的なインパクトを重視するなら、イヴォン・シュイナード著『社員をサーフィンに行かせよう』を読もう
Basic Outfittersの共同創業者兼社長、マイケル・ドウェックは、パタゴニア創業者の率直な回顧録を期待していました。「ところがすぐに、これは本物のビジネスを築き、社会を意識した起業家になるためのロードマップなのだと気づきました」と彼は言います。「イヴォンは、環境に配慮し、顧客だけでなく世界にも同じくらい貢献する会社を始めたいというビジョンを持っていたことを書いています」。
その物語は、ドウェックがなりたいと願う人物像を形づくりました。「人の心を動かしたり、人生や世界に何らかの影響を与えたりする、意義あることをするビジネスリーダーになりたいと強く思うようになりました」。
7. 飾らない率直な助言を求めるなら、ジャック・ウェルチ著『ジャック・ウェルチ わが経営』を読もう
厳しい愛情を込めた助言を好む人なら、Birchboxの共同創業者兼CEO、カティア・ボーシャンによれば、1981年から2001年までゼネラル・エレクトリックの会長兼CEOを務めたウェルチの、この「人生を変える」自伝を気に入るでしょう。
「失敗も含め、リーダーであることを赤裸々に語る力強い本です」と彼女は言います。「この先に待つジェットコースターのような経験に備えさせ、失敗を恐れず、自分が誇れる足跡を残すよう促してくれます」。
皆さんはどうかわかりませんが、私がスクロールして見たインスタグラムの投稿は、昨日の分でさえほとんど説明できません。まして先週の投稿となればなおさらです。一方、本ならどうでしょう。内容を書き直せるのではないかと思うほど、よく覚えている本もあります。ぜひCEOお墨付きの本を一冊手に取ってみてください。読んだ内容をキャリアの残りの期間ずっと考え続けることになるかもしれません。


