2015年には国際到着者数が4,100万人を超え、平均成長率は5%に達しました。ラテンアメリカの旅行・観光産業には、成長を促し、雇用を創出し、地域開発を可能にする大きな潜在力があります。
しかし、この産業から最も大きな恩恵を受ける有利な立場にあるのは、どの国でしょうか。イグアスの滝のような美しい自然景観や、マチュピチュのような象徴的な文化遺産だけが、観光地の競争力を左右する要因ではないことは、意外ではないかもしれません。
毎年、私たちは旅行・観光競争力レポートを発表し、観光部門の持続可能な発展を可能にするために導入されているさまざまな政策に基づいて各国を順位付けしています。このレポートでは、国内での事業のしやすさ、旅行・観光に関する個別政策、インフラ、自然・文化資源などの要因を検討しています。
ラテンアメリカで最も競争力のある10カ国はどこでしょうか。そしてさらに重要なのは、各国に共通する点は何でしょうか。

ラテンアメリカ諸国の大半は、観光客を呼び込むため、豊かな天然資源と優れたもてなし(私たちが「観光サービス・インフラ」と呼ぶもの)に頼っています。また、ビザ政策を通じて国際社会に開かれている傾向があります。この地域の政府は、雇用創出において観光が果たす戦略的役割(世界GDPの10%)を認識し、観光部門を積極的に支援しています。同時に、地域には道路などの陸上インフラや、文化資源をより適切に評価する機会など、共通の開発課題もあります。
最も好成績を収めた国々には多くの共通点がありますが、それぞれに独自の特徴があり、他国との差別化につながっています。
結果を見ると、メキシコが先頭に立ち、世界22位、ラテンアメリカ首位となっています。同国は指数で最も順位を伸ばした国の一つで、今年は8つ順位を上げました。政府がこの部門を優先し、自然・文化資源を効果的に活用したことが成果につながりました。
競争力をさらに高めるため、メキシコは治安の改善に注力するとともに、環境の持続可能性の向上と天然資源の保全への取り組みを一層強化すべきです。

ブラジルはラテンアメリカで2位となり、世界では27位にランクインしました。同国は、地球上で最大かつ最も多様な天然資源と、豊かな文化資源に恵まれています。また、優れた観光サービス・インフラと航空アクセスの良さを備え、価格競争力のある旅行先でもあります。
残念ながら、治安とビジネス環境は悪化しています。殺人率は依然として高く、司法制度の非効率性、煩雑な手続き、高い税金により、ビジネス環境は悪化し続けています。同時に、この部門への政府の支援は乏しく、投資やマーケティング活動もほとんど行われていません。

アルゼンチンは、ラテンアメリカでもう一つ大きな進歩を遂げた国です。世界ランキングで7つ順位を上げ、50位に到達しました。卓越した自然・文化資源に恵まれる同国は、労働市場やICTインフラなど、「実現環境」を構成する要因の改善から大きな恩恵を受けています。
それでもアルゼンチンは、旅行・観光部門への投資を増やすことで、この勢いをさらに生かせるでしょう。現在、政府予算のうち同部門に投じられているのは2.5%未満である一方、航空券に課される税金や手数料は世界でも最高水準です。こうした政策を変更すれば、産業の活性化に迅速かつ直接的な効果をもたらす可能性があります。

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