企業が顧客に自社製品の利用を減らすよう促すのは珍しいことですが、Googleによれば、新しいデジタルウェルビーイングのツールでまさにそれを目指しているとのことです。
高まる懸念テクノロジーがどれほど依存性をもたらすのか、また個人や社会にどのような影響を及ぼしているのかへの懸念が高まるなか、GoogleはAndroid OS向けに一連の機能を発表しました。Googleのデジタルウェルビーイングは、ユーザーが端末を使う時間への意識を高め、端末から離れてひと休みできるよう支援することを目的としています。
新しいAndroidダッシュボードは画面を見ている時間の使い方を記録し、アプリタイマーは特定のアプリを利用できる時間に上限を設けます。また、「Shush」という新機能は、スマートフォンを画面を下にして置くと、おやすみモードに切り替えます。
受け取る通知の内容やタイミングを管理しやすくすることで、Googleは、スマートフォンのユーザーを画面に過度につなぎとめる、絶え間なく続くかのような情報の流れを抑えようとしています。
「人々は助けを求めている」
新機能の発表にあたり、Googleのプロダクトマネジメント担当副社長、サミール・サマット氏は、同社の調査から、圧倒的多数のスマートフォンユーザーがテクノロジーの使い方をよりよく管理する方法を求めていることが分かったと述べました。「70%の人々が、このバランスを取るためにもっと助けがほしいと考えています」
文化の変化
テクノロジーのよりバランスの取れた利用を促す「デジタルウェルネス」運動の中心人物の一人、トリスタン・ハリス氏は、Google初の「デザイン倫理担当者」でした。
2016年に同社を退職した後、ハリス氏は「アテンション・エコノミー」の問題解決に取り組む非営利団体、Time Well Spentを立ち上げました。
この団体自体も大きな注目を集めました。また、Facebookが最近、ブランドの投稿よりユーザーの友人の投稿を優先する方針に転換した際、CEOのマーク・ザッカーバーグ氏の投稿では、この変更とデジタルウェルビーイングについて多く語られていました。
また、広く報じられているのは、潜在的な悪影響を強く懸念し、テクノロジーに触れる子どもの機会を大幅に制限する著名なデジタル起業家が多いという動向です。
つまり、Googleの発表は突然のものではありませんが、それでもテクノロジー大手の姿勢における大きな変化です。
長い間、FOMO(Fear Of Missing Out:取り残されることへの不安)が、多くの人をソーシャルメディアやスマートフォンに釘づけにしてきました。Googleは、新機能によって、ユーザーが代わりにJOMO(Joy Of Missing Out:取り残されることの喜び)を感じ始めることを期待していると述べています。


