AppleがiPhone向けのiOS9を発表したとき、同社は新しいオペレーティングシステムを市場に投入しただけでなく、 私たちが知るインターネットの全体像を変えてしまった可能性もある。
「Adblockalypse(広告ブロックの大惨事)」へようこそ。iPhone 6Sに搭載されているオペレーティングシステムには、ユーザーがAppleのSafariウェブブラウザに広告ブロックソフトウェアをインストールできる重要な機能が含まれており、オンラインパブリッシャーや広告主の強い反発を招いている。この種のソフトウェアは、ウェブサイト上にディスプレイ広告が表示されるのを防ぐものである。多くのパブリッシャーが生き残るために広告収入に頼っていることを考えると、この新機能は消費者がこの収益源を事実上停止させる力を与えるものである。
デスクトップ型コンピューターでは広告ブロックソフトウェアが以前から利用可能だったが、パブリッシャーはモバイルへのこの動きを懸念すべきだろうか? PageFairがAdobeと提携して実施した最近の調査によると、2014年から2015年にかけて広告ブロッカーの利用は世界的に41%増加した。ウェブパブリッシャーにとって憂慮すべきは、これらの統計がiOS9とその広告ブロック機能の発表前のものだという点である。
では、これは実際に失われている広告収入という点でどのような意味を持つのか。報告書によると、2015年には広告ブロックによる世界的な経済的損失がほぼ2倍に増加する見込みであり、2016年についても予測ではその額がさらに倍増するとされている。これはウェブパブリッシャーにとって、実に414億ドルの収益損失に相当する。
今や問題は、ウェブパブリッシャーがこの最新の課題にどう対応するかである。広告ブロッカーの普及により、ウェブコンテンツ提供者は、広告をサイトに組み込み、収益を生み出し続けるための新しく創造的な方法を考案する必要が出てくる。同時に、広告ブロッカーを使う消費者も、まったく新しいインターネット体験に慣れる必要があるかもしれない。そして、彼らが生み出すことに協力してきたこの新たな環境を気に入るかどうかは、まだ分からない。
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執筆者:Murray Nicol氏は世界経済フォーラムのデジタルマネージャーです
写真:フランスの映画監督Eleonore Pourriatが、2014年2月14日にパリでコンピューターの前に座っている。REUTERS/Charles Platiau


