米国の最前線で働く医療スタッフの証言

Health workers in protective gear peer from a tent which was constructed to test people for the coronavirus disease (COVID-19) outside the Brooklyn Hospital Center in Brooklyn, New York City, U.S., March 27, 2020. REUTERS/Andrew Kelly - RC2ESF9VPJJ5 - RC2LSF9P1LX1
Healthcare workers have reported shortages of protective gear.Image: REUTERS/Andrew Kelly
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  • 米国では今、世界のどの国よりも多くの新型コロナウイルス感染者が確認されている。

  • 医療従事者は、入手困難な医療用品を隠したり、闇市場で購入したりせざるを得なくなっている。

  • 彼らは人工呼吸器などの防護服や医療機器をさらに提供するよう訴えている。

医師や看護師は、物資不足に対処する中で疲弊し、入手困難な医療用品を隠すことから闇市場で購入することまで、極端な手段に頼っている。そうした中、米国で確認された新型コロナウイルス感染者は10万人を大きく超え、死者は1,600人を上回った。

パンデミックの最前線に立つ米国の医療従事者は金曜日、患者の急増に対応するため、防護具や医療機器をさらに提供するよう訴えた。患者の急増により、ニューヨーク市、ニューオーリンズ、デトロイトなど感染のホットスポットでは、病院がすでに限界に追い込まれている。

「怖いです」と、ニューヨーク市ブルックリン区にあるブルックデール大学病院・医療センターのアラビア・モレット医師は語った。「私たちはほかの人たちの命を救おうと闘っていますが、自分たちの命を守るためにも闘っています。私たち自身も感染リスクが最も高いからです。」

医師たちが特に懸念しているのは人工呼吸器の不足だ。人工呼吸器は患者の呼吸を助ける装置で、感染力の非常に強い新型コロナウイルスが引き起こす、肺炎に似た呼吸器疾患COVID-19の患者に広く必要とされている。

病院は、医薬品、酸素ボンベ、訓練を受けた職員の不足についても警鐘を鳴らしている。

米国で確認された感染者数は金曜日に約18,000人増え、1日の増加数として過去最多となり、103,000人を超えた。木曜日に米国の既知の感染者数が中国とイタリアを上回って以来、米国は新型コロナウイルス感染者数で世界最多となっている。

金曜日夜の時点で少なくとも1,634人が死亡し、これも1日の増加数として過去最多となった。ロイターが公式データを集計したところ、パンデミックによる国別の死者数で米国は6位だった。

重要な医療用品が広く不足する中、追い詰められた医師や看護師は自ら対処せざるを得なかった。

ニューヨーク地域の医師らによると、防護具の一部を再利用したり、非正規の供給業者に頼ったりする必要があったという。

ニュージャージー州北部にあるサレルノ・メディカル・アソシエーツのアレクサンダー・サレルノ医師は、「ブローカー」を通じて、約2,500ドル相当のマスクなどの防護具に17,000ドルを支払い、廃倉庫で受け取ったと説明した。

「名前は一切教えてもらえません。テキストメッセージを送る電話番号だけです」とサレルノ医師は語った。「それで条件に同意します。銀行口座に送金すると、来る時間と住所を教えられます。」

ニューヨークのマウントサイナイ病院の看護師らによると、放置すると盗まれやすいN95マスク、サージカルマスクなどの物資を鍵のかかる場所にしまったり、隠したりしているという。

米国の累計感染者数(3月29日09:15 GMT時点)Image: ジョンズ・ホプキンズ大学

「マスクがなくなるんです」と看護師のダイアナ・トレスは語った。「看護師詰め所の前にある引き出しに、全部隠しています。」

市郊外のウェストチェスター医療センターに勤める看護師は、同僚が物資不足の中、無断で物資を持ち去り始めたと話した。そのため、比較的物資に余裕のあるチームは、マスク、手袋、ガウンを引き出しや戸棚に鍵をかけて保管するようになった。

パンデミックの新たな震源地となりつつあるミシガン州の救急医は、物資不足のため、勤務時間中ずっと紙製マスク1枚を着用していると述べた。また、デトロイト地域の病院では間もなく人工呼吸器が底を突くという。

「ミシガン州デトロイト地域の病院では、人工呼吸器の備蓄が尽きかけています。機器が足りないため、大切な人を救えないと家族に伝え始めなければならない状況です」と、医師のロブ・デビッドソン氏はTwitterに投稿した動画で語った。

ドナルド・トランプ米大統領は金曜日、交渉中に米最大手自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM.N)が「時間を無駄にしている」と非難した後、同社に人工呼吸器の製造開始を命じるため、緊急権限を発動した。

それ以前、トランプ氏は国防生産法の発動を求める声が高まっても抵抗していた。同法は朝鮮戦争時代に制定され、国家の緊急事態に大統領に広範な調達権限を与える。

先月下旬のマルディグラの祝祭がルイジアナ州最大の都市での感染拡大を助長したニューオーリンズにあるデポール・コミュニティ・ヘルスセンターのナースプラクティショナー、ソフィア・トーマスは、新型コロナウイルス患者の数は「驚くほど多い」と語った。

「ここニューオーリンズは、まさにCOVID-19の温床です」と彼女は語り、自宅から診察を受けられる「遠隔医療」サービスに、一部の患者を切り替えていると付け加えた。

全米で2番目に大きな都市ロサンゼルスのエリック・ガーセッティ市長は、感染者数が急増しており、南カリフォルニアでは今後1週間でニューヨーク市と同程度の感染者数に達する見通しだと述べた。

全国の病院は、数日間の協議を経て金曜日に議会を通過し、トランプ大統領が署名して成立した2.2兆ドルの緊急経済対策法案から、追加支援を受ける見込みだ。(記事全文)

この支援策は、経済を圧迫する副作用をもたらした外出自粛命令の影響を受けている企業や失業者に現金を給付する。

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