ギャップに注意:世界の最貧層の生徒が取り残されないようにするには

Mehrsam, a first-grade student, draws shapes which resemble the microscopic view of the coronavirus disease (COVID-19) on a classroom board at Al-Mahdi School in Tehran, Iran September 5, 2020. Picture taken September 5, 2020. Majid Asgaripour/WANA (West Asia News Agency) via REUTERS ATTENTION EDITORS - THIS IMAGE HAS BEEN SUPPLIED BY A THIRD PARTY. - RC2VSI9SP0LT
Education in the time of 'COVID-19'.Image: VIA REUTERS
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  • 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、前例のない規模の子どもたちが学校に通えなくなっています。

  • ユネスコの『グローバル教育モニタリング報告書』の責任者であるマノス・アントニニス氏が、最も不利な立場にある生徒が取り残されないようにするための方策について考えを述べます。

  • アントニニス氏は、生徒を学校に戻すための投資を今すぐ行うべきだと主張します。

これほど多くの子どもたちが学校に通えなくなったことはかつてなく、最も不利な立場にある子どもたちは、二度と教室に戻れなくなるおそれがあります。

ユネスコ、ユニセフ、世界銀行による調査によれば、少なくとも5億8,000万人の生徒にとって遠隔教育は選択肢になりません。遠隔学習の選択肢がある場合でも、そのような学習が生徒に届くのは、以前に学校に通っていた時間のごく一部にすぎません。現在、大多数の生徒が遅れをとっています。「失われた世代」となるリスクがあると言っても誇張ではありません。ユネスコの推計によれば、1,100万人の子どもたちが二度と学校に戻れないかもしれません。貧困家庭出身の何百万人もの学習者の将来の見通しは、まだ不透明です。

5年前、世界は持続可能な開発目標4(SDG 4)、すなわち2030年までにすべての人々に包摂的で質の高い教育を確保することに取り組むと約束しました。当時、『グローバル教育モニタリング(GEM)報告書』は、低所得国および下位中所得国の政府がこの目標を達成するためにどの程度の支出を必要とするか、また、それらの国々を支えるためにどの程度の外部からの財政援助が必要かを試算しました。

私たちは、新型コロナウイルス感染症の流行以前であっても、これらの国々における就学前教育、初等教育、中等教育をすべての子どもが受けられるようにするための総費用は年間5,040億米ドルに上ると結論づけました。そのうち3,560億米ドルは、成長、税収、教育に割り当てられる優先度に関する妥当な想定に基づき、国内資源によって賄われると見込まれています。つまり、2030年までの間、年間1,480億米ドルの財源不足が生じることになります。

1,100万人の子どもたちが二度と学校に戻れないかもしれません。Image: ユネスコ・ユニセフ

不可能だと思われるかもしれません。しかし、それは優先順位次第です。例えば、世界の軍事費は年間1兆8,000億ドルです。この支出のわずか1か月分で、世界中のすべての子どもたちを学校に通わせることができるのです。

新型コロナウイルス感染症により、政府が保健と経済の利益を日々天秤にかけるなかで、優先順位も問われるようになっています。GEM報告書によれば、学校閉鎖は、取り残された生徒のための補習プログラムや再入学プログラムに関連する費用により、財源不足を最大30%拡大させるおそれがあります。また、パンデミック下で子どもたちが学校に戻る際に、追加の教室スペースや適切な衛生設備を確保して安全を守る必要があることも、費用の増加要因となっています。

これらの費用がさらに膨らむのを防ぐ機会があります。生徒を学校に戻し、学習の遅れを取り戻せるよう支援するための投資を今行うほうが、教育の機会から脱落した人々に第二の機会として教育を提供するよりもはるかに低コストです。報告書の試算によれば、先行投資により、新型コロナウイルス感染症が教育に及ぼす潜在的な費用を75%削減できる可能性があります。

したがって、この保健危機から生じた教育の緊急事態を食い止めるには、制度的な変革が必要です。しかし、問題の一つは、教育が援助国の優先課題としての地位を長く失いつつあることです。全体の援助に占める教育の割合は、2003年の14.8%から2018年には10.8%に低下しました。低所得国および下位中所得国の初等・中等教育に充てられるのは、約74億米ドルにすぎません。しかし、この教育危機を食い止めるために支援を増やすどころか、GEM報告書の最近の分析は、パンデミックによる経済的影響の結果、教育への援助総額が2022年までに最大20億ドル減少する可能性があると警告しています。

国連事務総長は今週、『新型コロナウイルス感染症の時代』における資金調達について検討するため、財務大臣会合を招集しています。私たちが財務大臣に伝えたいのは、教育をパンデミックの影響からの回復の鍵と捉えてほしいということです。

教育援助および教育予算は、少なくとも現状を維持し、可能であれば増額するとともに、最も疎外された国々や生徒に重点的に振り向けられるべきです。教育大臣は、最も脆弱な層を対象とする現金給付などのプログラムについて、財務省や社会保護を担当する省庁と協力して取り組む必要があります。これにより、家庭が子どもを学校に戻しやすくなります。

今、教育に投資することは、善意によるものだけでなく、賢明な判断でもあります。長期的には資金の節約につながり、社会が何らかの形で日常を取り戻すうえでも不可欠です。

SDG 4の達成はなお可能ですが、そのためには、世界の最も疎外された生徒の教育への投資に対する強い約束が必要です。今後数か月が、この生徒の世代が失われた世代となるのを防ぐうえで極めて重要です。

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