過去2週間の世界の健康関連ニュースをお届けします。
健康ニュース:膵臓がんの新発見、子どもの予防接種率は停滞、米国成人のがん死亡の半数は「予防できる可能性」。
1. 膵臓がん研究でDNAに関する発見
膵臓がんの増殖と拡散を抑える働きを持つ遺伝子が、病気によって「オフ」になることが、新たな研究で明らかになりました。
その遺伝子はHNF4Aと呼ばれ、大幅に抑制されているため、がんの初期段階から病気の進行がより攻撃的になると、研究者らは述べています。
研究者らは健康な組織と膵臓がん組織の両方のサンプルを分析し、膵臓がんによってDNAメチル化と呼ばれる過程が引き起こされ、HNF4Aの有益な機能に影響を及ぼすことを突き止めました。
ノッティンガム・トレント大学、ノッティンガム大学、スタンフォード大学、カリフォルニア大学、そしてロサンゼルスのシダーズ・サイナイ医療センターの研究者らは、この発見が膵臓がんの新たな治療法の開発につながることを期待しています。
膵臓がんは、消化液やインスリンなどのホルモンを産生する消化器系の腺に影響を及ぼし、一般的ながんの中で最も生存率が低いがんです。
2. 子どもの予防接種率が停滞、新たなデータで判明
世界の小児予防接種は2023年に停滞し、パンデミック前と比べ、予防接種を受けていない、または接種が不十分な子どもが270万人増えました。
世界保健機関(WHO)とユニセフの新たなデータによると、世界の予防接種率を示す重要な指標であるジフテリア・破傷風・百日咳ワクチンを3回接種した子どもの数は、2023年に1億800万人、84%で停滞しました。同ワクチンを1回も接種していない子どもの数は、2022年の1,390万人から2023年には1,450万人に増加しました。
また、乳児のほぼ4人に3人が、ワクチン接種率の低さが麻疹の流行につながっている国に暮らしていることも、調査結果から明らかになりました。
WHOとユニセフによると、こうした傾向の背景には、物流面の課題、医療サービスの中断、ワクチンへのためらい、サービスへのアクセスの不平等といった問題が続いていることがあります。ワクチン未接種の子どもの半数以上は、脆弱で紛争の影響を受けやすく、支援を必要とする状況にある31カ国に暮らしています。
一方、データは一部の分野で進展も示しています。女子のHPVワクチン接種率は、世界全体で2022年の20%から2023年には27%に上昇しました。著者らは、これも「公衆衛生上の問題として子宮頸がんを撲滅するための90%という目標を大きく下回る」と指摘しました。
一方、コートジボワールの子どもたちは、新たなマラリアワクチンの初回接種を受けました。R21と呼ばれるこのワクチンは1回4ドル未満で、広く普及させることが可能です。また、開発した研究者らによると、幼い子どもに対する有効性も高いといいます。
3. 短報:世界の健康ニュース
米国の成人のがん死亡のほぼ半数は予防できる可能性があると、米国がん協会の研究は述べています。研究者らは、喫煙、過体重、食生活など、30種類のがんに関わる18の変更可能なリスク要因を調べました。
研究者らは、インフルエンザへの過去の感染やインフルエンザワクチンの接種が、H5N1鳥インフルエンザのパンデミックが発生した場合に防御効果をもたらすかどうかを調べるため、免疫系のデータを分析しています。
オーストラリアの研究大学のチームは、脳腫瘍を分類できる人工知能(AI)ツールを開発したと発表しました。診断を待つがん患者の時間を数週間短縮できる可能性があります。
英国の報告書は、一部の「広域スペクトル」抗生物質への課税が薬剤耐性(AMR)への対策に役立つかどうかを検討しました。この種類の抗生物質は、原因微生物が不明な場合により一般的に使われ、AMRを悪化させると報告書は述べています。提案されている課税の負担は、患者ではなく医師の診療所が負うことになります。
科学者らは、簡単な便検査で、自閉症の診断にかかる時間を短縮できると期待しています。消化器系の微生物や生物学的機能を基に、自閉症の子どもを特定するためAIを活用しました。
コロラド州当局は、州内で人へのペスト感染が確認されたと発表しました。ノミを介して感染するこの感染症の原因菌は、今日では人に感染することはまれだと、米国疾病対策センター(CDC)は述べています。
CDCのデータによると、ニューヨーク州では今年に入り、デングウイルス感染症が143件報告されており、熱帯・亜熱帯地域で最も多いこの病気が、世界的に記録的な増加を示していることを反映しています。蚊が媒介するこの病気の症状には、発熱、痛み、吐き気、嘔吐、発疹があり、通常は感染した虫に刺されてから約2週間後に現れます。
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