なぜ世界のすべての人にとって健康の公平性が重要なのか、組織にできること

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  • 世界の健康の公平性を実現する必要性は、かつてないほど高まっています。

  • 病気は国境を越えて広がります。それに対処する取り組みも、国境や文化、社会経済的な格差を越えて進めなければなりません。

  • 健康の公平性を推進することで、最も脆弱な立場にあり、社会から取り残された人々を支え、将来の健康関連の課題に立ち向かう世界のコミュニティを強化できます。

世界の医療支出が年間8兆ドルを超える時代に、顕著なパラドックスが浮かび上がります。

世界保健機関(WHO)が医療への巨額の投資を強調する一方、広がりつつある無関心の波が、相互につながる私たちの健康エコシステムの基盤を脅かしています。各国が分極化と孤立主義の荒波を乗り越えようとするなか、世界の健康の公平性を実現する必要性はかつてないほど高まっています。ここでは、健康の公平性の本質と、すべての人にとっての重要性、そして組織がこの理念を推進するために実行できる具体的な措置を探ります。

世界の健康の公平性:皆で取り組む使命

新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、私たちが共通して脆弱であることを痛切に思い起こさせました。個人の健康は世界の健康ネットワークと切り離せないことを、疑いの余地なく示したのです。病気は国境を越えて広がるため、それに対処する取り組みも国境や文化、社会経済的な格差を越えて進めなければなりません。パンデミックは、国内外のコミュニティの健康とウェルビーイングに対する無関心が連鎖的な影響を及ぼし得ることを明らかにし、健康の公平性の本質を浮き彫りにしました。

高まる無関心の波

米国では、健康の公平性を促進する取り組みへの反発が強まっています。一部の州は、アファーマティブ・アクション、多様性・公平性・包摂性(DE&I)、そして健康の公平性に関するプログラムへの反対を先導してきました。この反発の拡大は、内向きになり孤立するという、より大きな世界的潮流を映す縮図であり、世界の健康の公平性を追求するうえで大きな脅威となっています。

世界経済フォーラムは、医療制度の改善に向けて何をしているのか?

ヘルス・アンド・ヘルスケア・センターは、アクセス、公平性、レジリエンス、備えなど、世界各地の医療制度が直面する課題を理解するため、リーダーたちをつなぎます。

信頼に基づく対話と官民連携を通じて、同センターはパートナーが共通の優先課題に沿って連携し、健康成果の向上に向けた集団的な行動を進められるよう支援します。

同センターの取り組みを見る

困難な環境で健康の公平性を推進する

こうした課題があるなかでも、前進への道はあります。組織やリーダーには、健康の公平性を促進する戦略を提唱し、実行するうえで重要な役割があります。革新的な解決策を取り入れ、多様な声を生かすことで、企業はこの世界的な取り組みに大きく貢献できます。

健康の公平性の追求は、道徳的な義務にとどまりません。世界の人々とビジネス界の双方に利益をもたらす、戦略上の必須課題でもあります。

健康の公平性を促進する企業の役割

企業は大きな影響力と資源を有しており、それらを健康の公平性の推進に活用できます。企業の社会的責任(CSR)に関する取り組み、官民パートナーシップ、ヘルステクノロジーへの投資を通じて、大きな影響をもたらすことができます。さらに、すべてのステークホルダーの健康とウェルビーイングを優先することで、企業はより公平な世界に貢献し、自らのレジリエンスと持続可能性も高められます。

健康を考える——あなたにも関わること

行動を促し、健康の公平性を重んじる文化を育むため、私たちは月刊特集「健康——あなたにも関わること」を設けました。この取り組みでは、世界の健康に関するさまざまな側面を取り上げ、私たちの相互のつながりと、皆のウェルビーイングの重要性を示すストーリーを紹介します。

H.E.A.L.T.H(希望、教育、提唱、リーダーシップ、テクノロジー、人間性)という頭字語を用い、健康における希望と人間性の役割を示し、健康に関する取り組みで教育とリーダーシップを提唱するとともに、より良い健康成果のためにテクノロジーを活用します。対立をあおる表現を避けながら、健康の公平性に関わる重要な側面を掘り下げ、個人、コミュニティ、組織が意義ある行動を起こすよう促します。

毎月異なるテーマを取り上げ、知見や事例研究、参加に向けた具体的な行動を紹介します。芸術とストーリーテリングという普遍的な言語を通じて、健康の公平性が急務であることを、関心を引きつける包括的な方法で伝えることを目指します。

以下の例に示すように、官民パートナーシップや非営利団体の連携による取り組みが進められています。

健康はすべての人のために™:全米マイノリティ健康協会(NMHA)、Sage Growth Partners(SGP)、および30を超える組織による取り組みです。世界の健康は皆に関わるものであり、私たちは皆ともに取り組んでいるという事実を伝えるため、重点日を2日設けています。1月4日は「皆のための一人の日、4月1日は「一人のための皆の日です。

HEARTフレームワーク:Rhia Venturesの健康公平性評価・格付けツール(HEARTフレームワーク)は、「人種的公平性評価ラボ(REAL)フレームワーク」をもとに調整されたもので、組織(投資家、非営利団体、スタートアップ企業など)が健康の公平性を推進する過程のどの段階にあるかを特定するための標準的な手法として開発されました。

世界経済フォーラムの「健康格差ゼロ誓約」:すべての組織には、健康の公平性を推進し、各国間および国内における健康とウェルビーイングの成果の格差をなくす役割があります。「健康格差ゼロ誓約」は、業種や地域を超えたCEOたちが、健康の公平性を中核的な戦略、事業運営、投資に組み込むことで、それぞれの組織が役割を果たすと約束するものです。

すべての人の公平性:ループス:全身性エリテマトーデス(SLE)とともに生きる人々が直面する問題に取り組む、NMHAの健康啓発キャンペーン)。この取り組みは、グローバル・ヘルシー・リビング財団、ヘルスファースト、 ループス研究連盟、バイオジェン、UCBの支援を受けています。

人種的公平性に向けたCEOアクション:このフェローシップは、公共政策を通じて人種的公平性の推進に取り組む、企業主導では初の試みとなるイニシアチブです。 進歩への道、企業、コミュニティ、政策を結びつけ、変革を促します。企業や地域社会との連携を通じて、このフェローシップは連邦、州、地方の各レベルで公共政策を通じた人種的公平性の推進に取り組み、社会に根付いた構造的な人種差別と闘っています。私たちは、4,700万人を超える黒人系米国人に良い影響を与え、社会全体のウェルビーイングを高めることを目指しています。

米国腎臓基金の健康公平性連合:米国では、黒人やヒスパニック系の人々は、白人に比べて腎臓病の状況が深刻です。黒人やヒスパニック系の人々は、腎不全を発症する可能性が高く、腎移植を受ける可能性は低くなっています。状況を変えることはできます。米国腎臓基金のプログラムは、一般的な障壁を取り除く解決策を実践に移し、誰もが等しく腎臓病を予防し、治療を受けられるよう支援しています。

米国てんかん学会・格差解消諮問委員会:このプロジェクトは、てんかんを専門としないケア従事者の臨床知識を高め、てんかん専門のケア従事者が健康の社会的決定要因への理解を深め、てんかんの自己管理に取り組むことを促すことで、十分な医療を受けられていないてんかん患者の治療成果を改善することを目指しています。

HLTH財団のTechquity: HLTH財団は、Techquity for Healthを立ち上げました。これは、医療テクノロジーとデータの実務に健康の公平性に関する基準を取り入れるための連合です。

デジタル医療協会:(DiMe)は、健康の公平性に取り組む連合にチームを結集しています。

これらは、健康の公平性に取り組む共同活動の一例です。

ニュージーランドは不平等を解消するため、マオリ族の患者を手術待機リストの上位に押し上げている。
ニュージーランドは不平等を解消するため、マオリ族の患者を手術待機リストの上位に押し上げている。
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行動を起こそう

世界の健康の公平性を実現する道のりは、世界各地の個人、コミュニティ、組織が力を合わせる必要のある共同の取り組みです。共感、アクセス、信頼を大切にする文化を育むことで、次世代のために、より健康で公平な世界を築くことができます。これは個人の健康だけでなく、人類全体のウェルビーイングに関わることです。世界の健康の公平性が求める切迫感と連帯感をもって、共通の責任を受け入れ、行動に移しましょう。

世界の健康の公平性がもたらすドミノ効果は、計り知れません。小さな行動や取り組みが、変化を生み出す力につながることはよくあります。私たちの行動や不作為が広範な影響を及ぼすことを、これは思い起こさせます。健康の公平性を推進することで、最も脆弱な立場にあり、社会から取り残された人々を支えるだけでなく、将来の健康関連の課題に立ち向かう世界のコミュニティを強化できます。どの企業、政府、組織も協力を始め、健康の公平性を単なる理想ではなく、すべての人にとっての現実にすることができます。進行中の共同の取り組みが示すように、Nike®の不朽の言葉を借りれば、健康の公平性については「ただ実行あるのみ」です。

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