新型コロナウイルスで中国の食卓に植物性たんぱく質が再登場

Fitness trainer Mike Lee demonstrates making a dish with plant-based meat Omnipork for the camera at his home in Hong Kong, China April 20, 2020. Picture taken April 20, 2020. REUTERS/Joyce Zhou - RC2C9G9WSI3Q
China's meatless market has been growing rapidly in recent years.Image: REUTERS/Joyce Zhou
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  • 新型コロナウイルス感染症を受け、肉とウイルス性疾患の関連を懸念する中国の人々は、代わりにオムニポークなどの肉を使わない製品に目を向けている。

  • 「新型コロナウイルスの影響で、人々は食事や健康にいっそう気を配るようになりました」と、フィットネストレーナーのマイク・リー氏は言う。

アジアでは植物由来のたんぱく質食品の需要が急増していると供給業者は話す。野生動物の肉と新型コロナウイルスとの関連の可能性に対する疑念から、特に香港や中国本土の一部の消費者が食生活を見直している。

中国・香港のヴィーガンレストラン「カインド・キッチン」で提供される、植物由来の肉オムニポークを使ったポークカツレツ。Image: REUTERS/Joyce Zhou

アジアの巨大な食肉供給網に比べれば、依然としてごく小さな市場だが、肉、乳製品、魚介類のベジタリアン向け代替品は、香港を拠点とするフィットネストレーナーのマイク・リー氏のような人々の間で、利用が広がっている。

「新型コロナウイルスの影響で、人々は食事や健康にいっそう気を配るようになりました」とリー氏は語った。40歳のリー氏は、自宅のキッチンで植物由来の豚肉代替品を使ったブリトーを出している。「今では、病気になることを以前より恐れています。」

新型コロナウイルスのパンデミックが始まる前の昨年、調査会社ユーロモニターは、肉の代替を目的とする植物由来製品を含む中国の「ミートフリー」市場が、2018年の100億ドル弱から2023年には120億ドル近くに達すると予測していた。

これを受け、ビヨンド・ミート(BYND.O)やインポッシブル・フーズといった米国の大手企業がすでに関心を示していた。コーヒーチェーンのスターバックス・コーポレーション(SBUX.O)とヤム・チャイナ(YUMC.N)傘下のファストフードチェーン、KFCも今週、植物由来製品の販売促進キャンペーンで市場に参入する計画を発表した。

「皮肉であり、残念なことですが、誰もがあらゆる場所で苦しむほどの大規模な感染拡大が起き、それが巨大なきっかけになっています」と、アジア全域でビヨンド・ミート製品を供給する香港拠点のグリーン・マンデー創業者、デービッド・ヨン氏は語った。パンデミックによる世界の死者数は17万人を超え、中国本土では4,600人以上の死亡が報告されている。

レストランの休業、ソーシャルディスタンスの制限、自宅で料理をする人の増加を背景に、アジアの多くの市場でオンラインの食品購入が急増している。流通業者によると、動物性食品と比べて概して価格競争力のある植物由来製品も例外ではない。アジアの多くの地域では、豆腐のような肉を使わない食材で肉に似た食体験を生み出すことが、以前から行われてきた。

「オムニポーク」、緑豆の卵

ユーロモニターによると、中国は依然として世界最大の食肉消費国で、小売額は約1,700億ドルに相当する。この規模では、今後何年にもわたり、食肉市場は代替製品を大きく上回るだろう。

しかし、グリーン・マンデーのヨン氏によると、新型コロナウイルスの影響で同社のオンライン売上高は過去2カ月で2倍以上になった。特に人気の購入品は、餃子、麺類、ご飯料理に使われるオムニポークという豚肉代替品だという。ビヨンド・バーガーや植物由来のチキンナゲット、乳製品不使用のミルクも好調だと同氏は話した。

緑豆から卵製品を製造するサンフランシスコ拠点のJUSTによると、中国の電子商取引プラットフォーム、JD.comと天猫(Tmall)でのJUST Eggの売上は、新型コロナウイルスの感染拡大以降、30%増加した。

インポッシブル・フーズの国際事業担当上級副社長、ニック・ハラ氏は、中国で肉の代替品への需要が急速に高まっており、中国は世界で最も重要なターゲット市場だと語った。

インポッシブル・フーズは中国本土への参入に向けて規制上の手続きを進めているが、昨年11月、上海の見本市で4万人の消費者に牛肉代替製品を初披露した。

一方、外食企業ヤム・チャイナ傘下のKFCは、4月28日から30日までの販促キャンペーンで、中国の3店舗において植物由来のフライドチキンを初めて販売する。ナゲットは、米国の農業関連大手カーギル社 [CARGIL.UL] が供給する。

スターバックスは月曜日、中国で今週、ビヨンド・ミート製品を採用した新しい植物由来のランチメニューを展開すると発表した。世界最大のコーヒーチェーンは現在、中国の店舗の大半を再開している。

中国版ビヨンド・ミート?

香港でインポッシブル・バーガーなどの料理を配達するオンライン食品グループ、デリバルーによると、同市でのヴィーガン料理の注文数は第1四半期に前年同期比で倍増し、他の料理の注文数の伸びと同水準だった。

中国本土では、国営メディアから「中国版ビヨンド・ミート」と呼ばれることもある中国企業、珍肉(Zhenmeat)が、全国のレストランが通常営業を再開した後に売上が急増すると見込んでいる。

最高経営責任者兼創業者のヴィンス・ルー氏によると、同社は現在、北京の50店のレストランで牛肉代替製品を販売しており、上海と深圳への事業拡大を計画している。

「新型コロナウイルスの後、中国の人々は野生動物を食べず、適切な供給源からたんぱく質を摂る意識が高まりました」とルー氏は語った。Image: REUTERS/Joyce Zhou

「新型コロナウイルスの後、中国の人々は野生動物を食べず、適切な供給源からたんぱく質を摂る意識が高まりました」とルー氏は語った。

香港の自宅のキッチンで、フィットネストレーナーのリー氏は、新型コロナウイルスによって食習慣を含む街の暮らしが大きく変わったと語った。

「1年前なら、風邪でもインフルエンザでも熱でも、具合が悪くても友人と出かけて、何事もなく一緒に火鍋を食べていました」と同氏は話した。「でも今は、喉が少し痛かったり、ちょっとせき込んだりするだけで、隣にいる人が10メートルも飛びのくでしょう。」

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