私たちは200年前より活動的になったのか、それとも活動量が減ったのか?米国を対象とした新たな研究

A woman exercises on the steps of the Lincoln Memorial during sunrise in Washington, U.S., November 7, 2020. A new study suggests Americans are less active than their ancestors. REUTERS/Hannah McKay
A new study suggests Americans are less active than their ancestors.Image: REUTERS/Hannah McKay
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  • 新たな研究は、米国における現在の身体活動量を19世紀初頭と比較した。

  • 研究によると、200年前の米国人は、現在より1日あたり約30分多く身体を動かしていた。

  • 研究者らは、テクノロジーの台頭が一因だと考えている。

現代の米国人は、個別に組まれたトレーニングメニューや豪華なジム、ペロトンのマシンのような高性能な家庭用機器を利用できる。それでも、身体活動に関しては、200年前の先人たちのほうが1日あたり約30分多く活動していたという。ハーバード大学の新たな研究が明らかにした。

進化生物学者ダニエル・E・リーバーマンの研究室の研究者らは、体温の低下と代謝率の変化に関するデータを用いて、米国における現在の身体活動量を19世紀初頭と比較した。この研究はCurrent Biologyに掲載された。

研究者らは、米国人の安静時代謝率、すなわち身体が完全に安静にしているときに消費される総カロリー量が、1820年以降約6%低下したことを発見した。これは、毎日の運動が27分少なくなったことに相当する。著者らによると、その原因はテクノロジーだ。

「歩いて通勤する代わりに車や電車を使い、工場で手作業をする代わりに機械を使うようになりました」と語るのは、アンドリュー・K・イェギアン人間進化生物学部門の博士研究員で、本論文の筆頭著者だ。「私たちは、身体を動かす作業を代わりに担うテクノロジーを作ってきました。……ライフスタイルやテクノロジーの変化に伴って活動量が長期的にどう変わってきたのか、人々がより考えるきっかけになればと願っています。」

過去2世紀にわたり、技術的・社会的な変化によって身体活動量が減少したことは広く記録されてきたが、その正確な減少幅はこれまで算出されていなかった。この論文は、先行研究に定量的な数値を示し、安静時の体温に関する歴史的記録が、集団レベルの身体活動量を測る指標となる可能性を示している。

「これは、生理学的データを用いて活動量の減少を定量化しようとする、最初の概算です」とイェギアンは述べた。「次の段階では、この手法を他の集団にも適用できるか試すことになるでしょう。」

この研究は昨年、スタンフォード大学の研究者らが米国人の平均体温が約97.5度(華氏)まで低下したと示したことを受け、概算から始まった。これは、広く知られる98.6度をわずかに下回る。ハーバード大学の研究者らは、体温の低下と身体活動量の低下には関連があり、体熱を生み出し、一部は身体活動によって促される代謝が両者を結びつけている可能性があると考えた。

研究者らは、体温が変化した場合、代謝や活動量にどのような意味があるのかという問いに定量的に答えるため、他の研究者による研究をくまなく調べた。2本の論文からデータを集めて各プロセスの対応関係を算出し、その後、身体活動量がどれほど減少したかを推定した。

論文では、身体活動以外の要因も安静時代謝率や体温に影響を及ぼす可能性があり、推定を難しくしていると研究者らは指摘している。

また、代謝率、体温、身体活動の関係を今後さらに精緻化することで、身体活動の傾向をより正確に調べられるようになり、身体活動量の低下が米国人の健康や罹患率に及ぼした影響を理解するための基準にもなり得るとしている。

「身体活動は健康を左右する大きな要因です」と語るのは、リーバーマンエドウィン・M・ラーナー2世生物科学教授だ。「ここ数世代で米国人の活動量がどれほど減ったのかを理解すれば、2型糖尿病、心疾患、アルツハイマー病といった慢性疾患の発症率上昇のうち、どの程度が身体活動の減少に起因するのかを評価する助けになります。」

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