米国の心臓関連団体による血圧基準の厳格化により、心血管系の問題を避けるため、生活習慣を変えたり、服薬を始めたりする必要のある人が何百万人も増える。
米国心臓協会と米国心臓病学会が月曜日に発表した新たなガイドラインによると、血圧が130/80以上の米国人は治療を受けるべきとされ、従来の基準値である140/90から引き下げられた。
新たな基準では、米国成人の約46%、つまり1億300万人超が高血圧とみなされる。2003年以来適用されてきた従来のガイドラインでは、推定7200万人だった。
米国では、高血圧は予防可能な心疾患および脳卒中による死亡の原因として2番目に多く、喫煙に次いでいる。
このガイドラインでは、正常血圧を120/80以下とする定義に変更はない。
命に関わる可能性のある高血圧は、多様な薬でコントロールでき、その多くは比較的安価なジェネリック医薬品として販売されている。薬剤の種類には、ノバルティスAGのディオバンなどのアンジオテンシン受容体拮抗薬、ファイザー社のノルバスクなどのカルシウム拮抗薬、ファイザーのアルタスを含むACE阻害薬、メルク社のハイザールなどの利尿薬がある。
ただし、薬には副作用があるため、新たなガイドラインは、高血圧に対処する第一の手段として、減量、食事、運動などの生活習慣の改善を重視している。
「患者が推奨事項を守るよう促すだけでなく、臨床医が生活習慣の改善を処方する取り組みをより積極的に進めるきっかけになると思います」と、米国心臓病学会(ACC)の心血管疾患予防委員会委員長、パメラ・モリス医師は述べた。
生活習慣の改善は治療の要となるが、心血管系の問題のリスクが高いと評価された患者には服薬を開始することも、ガイドラインは強調している。
政府が支援した、50歳以上の高血圧患者を対象とする大規模研究では2015年、収縮期血圧を120未満に下げた場合、140未満を目標とした場合と比べ、心臓関連の原因による死亡が43%減り、心不全の発生率が38%低下したことが示された。
しかし、収縮期血圧を120とする群では、腎障害や腎不全、失神の発生率が高かった。
こうした副作用への懸念に加え、臨床試験で行われる綿密なモニタリングを再現するのが難しいことから、米国心臓協会(AHA)、ACCなどの団体は、収縮期血圧の目標値を130に設定した。
新たなガイドラインは、異なる時点で測定した複数の値の平均を用いるなど、正確な血圧測定の重要性も強調している。
血圧が130/80の成人は「正常範囲の人に比べて、すでに心臓発作のリスクが2倍あります」と、新たなガイドラインの筆頭著者で、ニューオーリンズにあるチュレーン大学公衆衛生・熱帯医学部および医学部の教授、ポール・ウェルトン医師は述べた。「服薬が必要という意味ではありませんが、血圧を下げる必要があるという黄色信号です。主に薬を使わない方法で下げていく必要があります。」

