MITは公開データを用いて機械学習モデルを構築し、世界各地でロックダウン規則を緩和した場合に新型コロナ感染者数がどうなるかを予測した。
感染者数が横ばいになった後に検疫措置を緩和したシンガポールのような国では、感染の第2波が再び拡大した。
MITは、公開データに、感染症の流行に関する確立された疫学方程式とニューラルネットワークに基づく推論を組み合わせ、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を予測する新たなモデルを開発した。このモデルは、新たな報告書で説明されており1月下旬から3月上旬までのデータで学習させたところ、世界各地で4月1日までに実際に起きた感染拡大を予測するうえで高い精度を示した。また、現在実施されている検疫措置を直ちに、あるいは近いうちに緩和または撤回すれば、感染者数が「指数関数的に爆発」することを示している。
MITの研究者たちは、新型コロナウイルス感染症のデータだけに基づくモデルの開発を目指した。一方、他の研究者たちは、感染拡大の進行を予測するためにSARSやMERSの情報を用いている。利用可能な新型コロナウイルス感染症の情報に、効果的な検疫下にあり、他者への感染リスクがもはや高くない感染者数をニューラルネットワークで推定する手法を組み合わせることで、このモデルは、ソーシャルディスタンスや隔離措置の効果を正確にモデル化・予測し、措置が縮小または撤回された場合の影響を見通す点で、既存のモデルを上回る。
MITのモデルによると、米国とイタリアでは新型コロナウイルス感染症の感染者数が現在の水準で横ばいになる時期が、いずれも今後1週間ほどの間に訪れる。これは既存の予測と一致している。明るい知らせのように聞こえるし、感染患者数や医療体制への影響という点ではそうだが、今こそ実施中の措置を緩和してよい時期だという意味に決して解釈してはならない。
実際、この研究は、モデルを開発したMITの機械工学教授ジョージ・バーバスタシス氏の言葉を引用し、「検疫措置を早く緩和しすぎると、その結果ははるかに壊滅的なものになると予測した」と結論づけている。これは、シンガポールが自国の措置を早期に緩和し始めた後に起きた同様の感染第2波の再拡大と比べた場合である。
