アフリカの小国の医療の成功から米国が学べること

A patient gets examined by a health worker during a visit by Netherlands Minister for Trade and Development Cooperation Lilianne Ploumen at a Family Health Options clinic in the Kibera slums in Nairobi, Kenya, May 16, 2017. picture taken May 16, 2017.REUTERS/Baz Ratner - RC1DABC9A570
Innovation kick-started Rwanda’s health-care revival, and progressive thinking drives it forward today.Image: REUTERS/Baz Ratner
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キガリ――人口の約90%が医療保険に加入し、HIV感染者の90%以上が継続的な服薬治療を受け、子どもの93%が予防接種を受けている国を想像してみてください。HPVを含む、よく見られる感染症に対する予防接種です。医療の公平性が実現したこの魅力的な国はどこだと思いますか。スカンジナビア?コスタリカ?ナルニア?

アフリカを考えてみてください。正確にはルワンダです。

私の母国では、医療はすべての人に保障された権利であり、富と権力を持つ人だけの特権ではありません。ルワンダは依然として貧しい国ですが、過去15年間の医療の進歩は、当然のことながら世界の注目を集めてきました。2000年の出生時平均余命はわずか48歳でしたが、現在は67歳です。国際援助も役立ちましたが、私たちの成果は主に、資金面以外の革新によってもたらされました。

まずルワンダは、連携を重視したクラスター型の統治体制を築き、同じ資金でより多くの成果を上げられるようにしました。さらに、公務員は問題解決に積極的に取り組み、創意工夫を発揮して、人間開発上の課題に対する地域に根差した解決策を数多く生み出してきました。そうした課題には、食料安全保障の確保や、安全な水と住居の十分な供給などがあります。

しかし、医療分野で目覚ましい成果を上げた背景にある最も重要な要因は、国を挙げた公平性の推進方針かもしれません。この方針は、困窮する人々を支援するための目標を定め、その達成に向けた進捗を追跡します。この取り組みを始めて以来、ルワンダは極度の貧困状態にある人の割合を、2000年の人口の40%から16.3%へと、2015年までに減らすことができました。

目に見える恩恵に加え、こうした成果が重要なのは、ユニセフが最近指摘したように、社会的に弱い立場にある子どもたちへの社会サービスの投資収益は、その恩恵が最も弱い立場にある子どもたちに届く場合、2倍になる可能性があるからです。言い換えれば、ルワンダが短期間で大きな成果を上げたのは、最も貧しい人々に投資することで、より高い収益を得ているからです。

医療の公平性に向けた取り組みの中で、ルワンダは医療へのアクセスを最優先課題としてきました。2016年時点で、ルワンダ人の10人に9人が、国内の医療保険制度のいずれかに加入していました。人口の大半が加入しているのは、地域密着型医療保険(CBHI)制度です。この制度では料金が免除され、ルワンダで最も弱い立場にある人々の医療アクセスが改善されました。

その結果、ルワンダの医療保険の適用範囲は世界的に見ても広く、ひと世代前にジェノサイドの惨禍を経験した国であることを考えると、なおさら注目に値します。米国の状況を見てみましょう。2010年の医療保険改革法(Affordable Care Act)の施行後、無保険の米国人の割合は急激に低下しましたが、保険加入者は保険料や自己負担額の急速な上昇に直面しています。米国はCBHI型の制度の導入を検討し、医療を受ける際の経済的障壁に直面する米国人をさらに減らせるかもしれません。

ルワンダは、アクセスを念頭に医療提供体制も整え、各地の地域保健ワーカー(CHW)を国内1万5,000の村に配置しました。こうした地域の医療従事者は、患者を直接診療し、しばしば患者の自宅を訪問することで、待ち時間と経済的負担を軽減する医療制度への窓口となっています。

米国もCHW制度から恩恵を受けられるでしょう。米国には教育を受けた若者が大勢います。彼らがCHWとして医療施設と患者の橋渡し役を担えば、米国の社会関係資本と健康状態の改善につながります。ルワンダの経験が示すように、こうした制度は医療へのアクセスを広げるだけでなく、不要な入院を減らして全体的な費用も抑えます。

こうした制度は他の地域にも導入できることが示されています。1997年に、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院は、予防・医療アクセス・治療(PACT)プログラムを通じて、ボストンのHIV陽性者コミュニティを支援しました。この取り組みは、非営利の医療機関であるパートナーズ・イン・ヘルスがハイチ農村部で導入したCHWモデルを基にしていました。同団体は、CHWをプライマリケアとメンタルヘルスに組み込んでいます。

この取り組みの結果、政府の保険制度メディケイドは入院費用を削減し、入院患者にかかる支出は62%減少しました。米国の他の地域社会も、慢性疾患の治療プログラムに同様のモデルを取り入れることができますし、そうすべきです。

ルワンダの医療再生に弾みをつけたのはイノベーションであり、今日その前進を支えているのは先進的な考え方です。例えば、全国に設置されたヘルスセンターでは、村レベルのCHWには対応できない予防接種や病気の治療を行い、ルワンダ人女性の大半に産科サービスを提供しています。

アクセスをさらに広げるため、ルワンダでは各地区に病院が1つあり、各地域には、より難しい症例に対応する専門医を擁する紹介病院または教育病院があります。人員不足に悩む病院もありますが、政府は20を超える米国の教育機関の教員を活用し、臨床専門職の研修を支援する取り組みによって、こうした不足を補おうとしてきました。

自国で生まれた解決策と国際協力のおかげで、ルワンダは20年余りの間に、国民と経済にのしかかる疾病の負担を大幅に減らしました。今後の目標は、私たちが築いた公平な医療制度をさらに発展させる次世代のリーダーを育てることです。それを使命とするのが、ルワンダ農村部に新設されたグローバル・ヘルス・エクイティ大学です。公平性、協力、イノベーションを指針としています。

医療制度の黎明期からその構築に携わってきたルワンダ人医師として、これほど短期間に成し遂げたことを誇りに思います。魔法ではなく、確かな方法があったのです。世界的な協力を続ければ、先進国を含む他の国々もその方法を学び、実践できます。

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