こうした困難な時期にストレスや不安を感じるのは、自然な反応です。
その影響を過小評価してはなりません。
私たち皆が、よりしなやかに困難を乗り越えるためにできることはたくさんあります。
「心の健康を忘れてはなりません」。新型コロナウイルス感染症の危機の中で安全を保つことについて、ケンブリッジ公爵夫人キャサリン妃が伝えたメッセージです。
夫のウィリアム王子とともにBBCのインタビューに応じ、王族夫妻は、最前線で働く人々にかかる負担を認識することの重要性について語り、心の健康を優先するよう呼びかけました。
公務に加え、王族夫妻は心の健康を保つことの大切さと、それをめぐる偏見をなくす必要性を訴え続けています。
最前線で働く人々にかかる特別な負担
英国では毎週木曜日の午後8時になると、人々が自宅の外に出て拍手を送るようになりました。この取り組みは、国民保健サービス(NHS)の医療従事者への支援を示すものです。
国民は医師や看護師の犠牲に感謝していますが、すべての医療従事者が自分を英雄だと感じているわけではないと、ウィリアム王子は注意を促しました。状況がいかに困難であっても、苦しんでよいのだと誰もが知っておくことが大切だと語りました。
「NHSで働く人の中には、当然ながら緊張し、不安を感じている人もいると聞いています」と、王子はBBCに語りました。「NHSの職員に私たちが付けている『英雄』という呼び名は、まったく正当なものではありますが、毎日仕事に行くことを心から心配し、恐れているほかの職員を疎外しないよう気をつけなければなりません。」
ストレスのパンデミック
WHOによると、ストレスや不安の増加は、最も広く見られる心の健康への影響の一つです。新型コロナウイルス感染症のパンデミックに伴うロックダウンや隔離期間は、多くの人々の日常生活や生計を一変させ、こうした影響を悪化させています。その結果、「孤独、うつ、有害な飲酒や薬物使用、自傷行為や自殺行動」のリスクが高まっていると、同機関は述べています。
WHOは、この困難な時期に心の健康を守る方法を伝えるインフォグラフィックを作成しました。
企業や政府も、パンデミックが心に及ぼす影響に対処するために動き出しました。感染拡大とロックダウンを最初に経験した中国では、3月第1週にウェルビーイング関連アプリを利用した時間が、1月の同じ時期より20%増加しました。その後、中国の大手企業の一部は、オンラインカウンセリングや心の健康支援の提供を拡大しています。アリババ・ヘルス、テンセント傘下のWeDoctor、JD.com傘下のJDヘルスなどがその例です。
英国のNHSでは、心の健康支援が現在、主要なサービスの一つとなっています。「Every Mind Matters」プラットフォームを通じて、支援や助言を提供しており、その中にはコロナウイルスが心配なときに役立つ10のヒントなどがあります。
対処し、つながりを保つ
新型コロナウイルス感染症によるロックダウンの影響について尋ねられたウィリアム王子とキャサリン妃は、「自主隔離中の多くの家族と同じように、良い時もあれば悪い時もありました」と語りました。また、王族のほかの家族と定期的にビデオ通話を行い、互いに連絡を取り続けていると話しました。
王族夫妻は、一人ひとりがこうした人とのつながりを保ち、自分自身や友人、家族の心の健康を優先するよう呼びかけました。ウィリアム王子はこう語りました。「ほかの人々が忘れられないようにすることが大切です。助けや支援を必要としている人、これまで自分の心の健康について考える必要がなかった人にも、私たちが置かれているこの異例の状況の中で、心の健康について考え始めてもらうことが重要です。」

