目のための「太陽電池」が失明への取り組みに役立つ可能性

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Engineers are making steady progress in what was once the realm of science fiction.Image: REUTERS/Michael Dalder
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人間の本物の目と同じように機能する視覚補綴装置の実現には、科学者たちはまだ長い道のりを残しています。しかし、かつてはSFの世界だった技術で、エンジニアたちは着実に進歩しています。

有望な新しい装置の一つは、太陽電池を用いたインプラントに基づくバイオニック視覚システムで、欧州でのヒト臨床試験の承認を待っています。網膜の試験管内研究に基づく別のシステムは、4~5年以内に動物実験を始められる可能性があります。どちらの発明も目標は同じです。網膜色素変性症や加齢黄斑変性など、進行性の網膜疾患を抱える人々に、ある程度の視力を取り戻すことです。

米国国立衛生研究所によると、網膜色素変性症は遺伝性失明の主な原因で、米国では約4,000人に1人が罹患しています。この病気は通常、子どもの頃に夜間視力が低下して始まり、周辺視野、さらに中心視野へと影響が広がります。若い人々から、読書や運転、顔の認識、日常的な作業を行う力が徐々に奪われていきます。

一方、黄斑変性は、米国の60歳以上の人々における視力低下の主な原因の一つです。NIHの推計では、2020年までに米国で最大300万人が、病気のさまざまな段階にある可能性があります。この病気は、網膜の中心部、すなわち黄斑に密集する光感受性細胞(視細胞)を徐々に破壊します。

「こうした人々の多くは中心視力を失っていきます」と、米国黄斑変性財団の会長、チップ・ゲーリング氏は言います。「だからこそ、生物学的な方法と機械的な方法を含め、視力を回復する選択肢を持つことが絶対に欠かせません。視細胞を置き換える幹細胞治療、機能不全に陥った網膜組織を回復させる遺伝子治療、そして視力を失ったさらに幅広い人々に役立つ人工網膜などです。」

損傷した桿体と錐体

正常な網膜組織は視細胞で構成されています。視細胞は目の奥にある桿体や錐体に似た光感受性細胞で、その上には相互につながった神経細胞の層があります。信号は桿体と錐体から双極細胞を経て神経節細胞へ伝わり、視神経を通って視覚野を含む脳の複数の領域に届きます。網膜疾患の患者で桿体と錐体が損傷する理由は、科学者にもまだ正確には分かっておらず、その過程を防いだり、遅らせたり、逆転させたりする方法も見つかっていません。

一つだけ希望があります。網膜色素変性症や黄斑変性では、双極細胞や神経節細胞の一部が損なわれずに残る傾向があります。つまり、こうした患者の網膜にある神経細胞は、マイクロ電極で人工的に刺激でき、損傷した桿体と錐体を完全に迂回できるのです。

スタンフォード大学の眼科学教授ダニエル・パランカー氏は、長年にわたり、眼疾患の診断と治療に使う数多くの装置を開発し、特許を取得してきました。その中には、ドライアイ症候群の患者の涙液分泌を促す神経刺激装置、白内障手術用のフェムト秒レーザー、そして糖尿病網膜症を含む複数の網膜疾患の治療に外科医が使うパターン走査型レーザー光凝固装置があります。この装置は、照射部位の周辺にある繊細な組織への過度な損傷を避けられます。

PRIMAゴーグル

パランカー氏の新しい人工視覚装置「PRIMA」は、未来的な拡張現実ゴーグルの上部に取り付けた小型ビデオカメラを備え、携帯電話ほどの大きさの映像処理装置につながっています。欧州で少数の患者に使われ、良好な結果を上げているドイツ製システムのように、大型の電子機器ケースやアンテナを埋め込んだり、眼からケーブルを出したりする必要はありません。

その代わりに、複数のフォトダイオードアレイを利用します。それぞれ直径約1ミリで、数百個の画素を含み、屋根に設置する太陽電池パネルのように機能します。外科医はタイルを敷くように小さなチップを並べ、中心網膜で失われた光感受性の桿体と錐体を置き換えることができます。

たとえばPRIMAのカメラが花の画像を捉えると、映像処理装置はその画像をゴーグル内に取り付けたマイクロディスプレイに送信します。強力な近赤外光のパルスがディスプレイを照らし、テレビのリモコンから出る目に見えない光線のように、ゴーグルから眼の中へ投影されます。

埋め込まれたフォトダイオードが信号を受け取り、ごく短い電流パルスに変換して、真上にある双極細胞を刺激します。信号は神経節細胞へ、さらに脳へと伝わり、脳はそれを光のパターンとして知覚します。つまり、花です!

このシステムを試すため、研究者たちは実験用げっ歯類にPRIMAチップを埋め込み、光の点滅やコンピューター画面上のちらつくパターンを見せました。動物の視覚野で生じた電気活動を記録し、科学者たちは視力を測定しました。

「人工視覚の解像度は、インプラントの70ミクロンという解像度とぴったり一致しました。ラット本来の視力の半分です」とパランカー氏は言います。「刺激の閾値が安全限度を大幅に下回っていたため、より良い視力を実現するため、さらに小さな画素の開発を決めました。フランスの共同研究者が霊長類で行った最近の行動実験でも、げっ歯類での結果が確認されました。」

「もちろん、患者にインプラントを行うまでは、確かなことは分かりません。」

しかし、欧州で今年後半にヒト臨床試験が始まれば、70ミクロンの画素で視力20/250相当の解像度を目指すといいます。法的な失明の基準である20/200には及びませんが、非常に大きな文字を読んだり、生まれたばかりの孫の顔を見たりするには十分かもしれません。

次世代の装置では、「視野15度の範囲に12,000画素以上を配置できるはずです」とパランカー氏は言い、システムの視力を20/150、あるいはそれ以上に引き上げる考えを示します。

PRIMAはまだ色覚を再現できず、さまざまな濃淡の灰色しか表示できませんが、「網膜を刺激する際に単一細胞を選択できる方法に取り組んでおり、色の知覚を可能にできるかもしれません」と氏は言います。経験を積めば、外科医が視野を約20度まで広げられる可能性もあります。

網膜はオーケストラのよう

科学者たちが究極的に目指すのは、網膜内の特定の神経細胞を刺激できるほど小型で強力な視覚補綴装置を作ることです。さまざまな神経細胞の寄せ集めを刺激するのではありません。それを目指すのが、スタンフォード大学の脳神経外科学と眼科学の教授、E.J.チチリンスキー氏です。

「網膜をオーケストラだと考えてください」とチチリンスキー氏は言います。「音楽を奏でるには、バイオリンは一つの譜面を、オーボエは別の譜面を演奏する必要があります。」同じように、網膜にある約100万個の神経節細胞は、およそ20種類に分かれています。それぞれが、形や色、奥行き、動き、その他の視覚的特徴の認識を脳に伝えるうえで、少しずつ異なる役割を果たします。

1990年代半ばから、チチリンスキー氏はさまざまな物理学者やエンジニアと協力し、細胞レベルで神経活動を測定できる、小型ながら強力な電極アレイの開発に取り組んできました。

網膜の電気活動のパターンをよりよく理解するため、チチリンスキー氏らは、他の医学研究のために安楽死させた霊長類から採取した眼組織を使用します。網膜組織の小片をマイクロチップアレイの上に置き、さまざまな光のパターンを当てることで、網膜神経節細胞の5種類に特有の電気応答を記録し、研究できるようになりました。これらの細胞は合わせて、脳に送られる視覚信号の75%を占めます。

さらに、そうした電気パターンを再現する技術も開発しました。桿体と錐体が引き起こす自然な信号に匹敵する精度で、神経節細胞を人工的に刺激します。

こうした複雑な信号を再現する方法を学ぶことで、研究者たちは究極の目標に一歩近づいています。網膜の無数の神経細胞に、正確な方法で正確なタイミングに発火するよう指示する、オーケストラの指揮者のような高精度の視覚補綴装置です。「完成したと言っているわけではありません」と氏は言います。「しかし、将来さらに優れた装置を作る方法の概念実証は、確かに得られました。」

次の課題は、周囲の組織を過熱させずに眼の中で安全に機能し、しかも自律的に動作する埋め込み型電極アレイに、演算能力を収めることです。「大学院生や博士研究員が動かさなくても済むように」と氏は笑いながら言います。順調に進めば、インプラントの試作品は4~5年以内に実験動物で試験できるようになる可能性があります。

チチリンスキー氏とパランカー氏は、科学の限界を押し広げていると感じています。そして、いつかその研究が、視覚障害のある人々だけでなく、さらに多くの人々の役に立つかもしれません。電気神経インターフェースはすでに、心臓、膀胱、手足など、いくつかの重要な器官の制御を助けるために使われています。近い将来、脳のさまざまな部位にも接続され、たとえば記憶障害のある人々を助けたり、信じがたいことですが、テレパシーによる通信さえ可能にしたりするかもしれません。

「私たちは、生物としての性質が課す限界を乗り越え始めた時代に生きています」とパランカー氏は言います。「進化とはこういうものです。」

出典:Theresa Johnston、スタンフォード大学

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