研究者によると、1人乗りの車で通勤する人が増えれば、道路交通量が急増し、すでに混雑している都市で深刻な渋滞や遅延を引き起こす可能性があります。
研究者らは、米国のデータに基づき、リモートワーク、失業、相乗りの変化を考慮して、新型コロナウイルス感染症後の移動時間を予測する対話型ツールを開発しました。
研究者らは、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、通勤手段が大幅に1人乗りの車へ移行し、大都市圏で深刻な交通渋滞が発生するリスクが高まると予測しています。
彼らの論文はarXivでプレプリントとして公開されており、数学的分析と交通の基本法則を用いて、パンデミック中およびその後の交通手段を検討し、車通勤が増加するシナリオを探っています。
「モデルは約10日でまとめました」と、土木・環境工学准教授で、ヴァンダービルト大学ワーク研究グループの同僚とともにプロジェクトを率いたダン・ワーク氏は語ります。「チームはデータを整理し、ツールを作り、結果を分析するため、昼夜を問わず取り組みました。毎日の研究会議の電話で話し、潜在的な問題に気づいたとき、私たちは方針を切り替え、どの都市が最もリスクにさらされているかを突き止めなければならないと考えました。」
このプロジェクトで研究室は、米国地域社会調査と米国国勢調査局が公開している移動データを使い、道路を走る車の台数と、通勤者が経験する平均移動時間を図示しました。次に、その情報を用いて各都市の道路容量と「空いた道路での移動時間」、つまり道路がほぼ空いている場合に通勤者が経験する平均移動時間を推定しました。
研究者らは各都市の平均移動時間と道路容量を比較し、新型コロナウイルス感染症後の回復に関する4つのシナリオを示しました。公共交通機関の利用者の25%が代わりに車を運転し、次に50%、75%、そして最後に、公共交通機関の利用者全員が公共交通機関ではなく車を利用するシナリオです。
「各都市のモデルを見ると、一般に、車の交通量の増加は大都市圏ほど深刻です」とワーク氏は言います。「しかし、最も深刻な交通リスクを抑えるには、公共交通機関を運行し続けることが極めて重要です。また、公共交通機関の利用が多い都市では、回復に伴って往復それぞれの移動時間がさらに最大10分延びる可能性も十分にあります。」
研究室はツールを公開しました。このツールでは、スライダーを調整して、次のようなさまざまな条件を設定し、自分の都市で深刻な渋滞が起きるリスクを計算できます。リモートワーカー、失業者の割合や、パンデミック中に車での移動へ切り替える利用者の割合などです。
今後、都市が再開し始めるのに合わせて、研究室は新たな情報をもとにプロジェクトとツールを更新する予定です。
「交通量が増える事情は都市ごとに異なります」とワーク氏は語ります。「それでも、交通手段が大幅に切り替われば、毎日、追加の移動時間が合計で数十万時間に達する可能性は高いでしょう。」
