新型コロナウイルスの死者数が誤解を招く理由と、真の数値をどう把握するか

Healthcare workers wearing protective face masks pay tribute to their co-workers that have died from the coronavirus disease (COVID-19), amid the COVID-19 outbreak, and protest against the lack of personal protective equipment (PPE) in front of the 28 de Agosto hospital in Manaus, Brazil April 27, 2020. The signs read: "Miss you." REUTERS/Bruno Kelly - RC22DG9DB4PR
Coronavirus has claimed thousands of lives around the world.Image: REUTERS/Bruno Kelly
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  • 5月6日時点で、確認されたCOVID-19の感染者は360万人を超え、死者は25万人を超えています。

  • しかし、現時点で真の数値を知ることは不可能です。

  • データ収集の方法の違いや、死亡登録の遅れが、不確実性の一因となっています。

  • あらゆる原因による死者の総数を確認し、その数を予想平均と比較すれば、より明確な全体像が得られます。

今年は、数字が私たち全員の生活で一層重要な役割を担うようになりました。「2メートルの社会的距離」の指針から2メートルの社会的距離の指針感染の基本再生産数(R0)に至るまで、新型コロナウイルスに関する統計は私たちの日常生活に浸透しています。最も懸念される数字は、感染者数と死者数に関するものです。

COVID-19のパンデミックが収束したとき、その被害の全容を測定できるでしょうか。実際に何人が死亡したのかを知ることはできるのでしょうか。特定の感染者数に日々注目が集まっていることを考えると、これらは奇妙な問いに思えるかもしれません。しかし、これらの数字は全体像を示しておらず、多くの死亡が見過ごされている可能性があります。より完全な全体像を把握するには、あらゆる原因による死者の総数を確認し、その数を、過去の平均と予測に基づく当該期間の予想数値と比較する必要があります。

例えば、4月3日で終わる週に、英国では3,475人のCOVID-19による死者が記録されました。同じ週にイングランドとウェールズで登録された全死因による死者は16,387人でした(英国の他の地域は、別個の統計機関を有しています)。これは2000年1月以来、単一の週における死者数としては最多でした。その数は、例年この時期に平均して予想される死者数より6,082人多い数字でした。

このような状況では、「超過死亡」の少なくとも一部はパンデミックに起因すると考えるのが自然でしょう。(肥満率の変化など、他の要因によるものもあるかもしれません。)しかし、現行の方法によれば、これらの超過死亡はいずれもCOVID-19の死亡統計には含まれていません。

2020年1月から4月にかけて、イングランドとウェールズのデータには、フィナンシャル・タイムズが実施した分析によると、約27,000人の超過死亡が含まれています。これは52%の増加に相当します。同期間に、他国でも全死因による死者数が大幅に増加しています。イタリア(90%)、スペイン(72%)、ベルギー(60%)です。概して、都市部が最も深刻な影響を受けています。

人口密度の高い地域で、超過死亡が最も多く発生しています。Image: Financial Times/John Burn-Murdoch

イタリアは、新型コロナウイルス関連の死者数を最近修正しました。最も深刻な被害を受けた国の一つであるイタリアは、欧州で初めて全国的なロックダウンを導入した国でもあります。5月6日時点で、イタリアでは感染者21万3,000人、死者29,315人が確認されていました。

しかし、イタリアの公式統計機関であるISTATによれば、超過死亡の数字はさらに深刻な状況を示しています。3月には、全国の死者数が5年平均と比べて49%増加しました。地域別に内訳を見ると、その49%はさらに懸念される数字に見えてきます。イタリア北部では死者数が95%増加しました。一方、ミラノ市を含むロンバルディア州では、死者数が186%増加しました。

遅れと相違

欧州死亡率監視プロジェクト(EuroMOMO)によれば、参加している欧州諸国全体で、「現在のCOVID-19のパンデミックと時期を同じくして、全死因による超過死亡が顕著に増加」しているとされています。しかし、世界全体では、数値の収集に統一的な手法は採用されていません。全死因による超過死亡の顕著な増加。

各国が採用している 検査の手法の違い(例えば韓国では広く用いられていますが、近隣の日本ではそれほど普及していません)を見れば、直接的な比較がいかに難しいかがわかります。検査数が多いほど、感染者を特定できる可能性が高まります。したがって、ある国の感染者総数は、どれだけ検査を実施したかによって左右されます。

パンデミックの震源地は、時間とともに移り変わってきました。Image: Financial Times/Steven Bernard

COVID-19による死者が確認されていても、死亡が登録されることと、その死因が国の統計に反映されることの間には、しばしばタイムラグがあります。例えばアイルランド共和国では、EuroMOMOが「2020年3月と4月の死亡登録に非常に大きな遅れ」と呼ぶ事態が生じています。

正確な集計における問題は、ひいては信頼性の高い予測における課題につながります。米国は現在、ロックダウン規制の緩和に向けて動いています。これまでの数理モデルでは、同国のCOVID-19による死者数は59,300人から114,200人の範囲に収まると示されていました。しかし、ワシントン大学の健康指標・評価研究所(IHME)による改訂予測は、はるかに暗い見通しを示しています。

IHMEによれば、8月初旬までに、最も少ないと予想される死者数は95,092人で、最大では242,890人に達する見込みです。予測の中間値である134,475人が、最も可能性の高い結果と考えられています。5月6日時点で、米国ではコロナウイルスによる死者71,078人が記録されていました。

遅れと相違はあるものの、コロナウイルスによって実際に死亡したすべての人は、全死因の死亡統計の中で計上されることになります。予想平均と実際に記録された死者数との差を特定することで、より正確な死者数が明らかになるでしょう。ただし、これらの数値を把握するには、時間とさらなる分析が必要です。

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