コロナウイルスが男女間の賃金格差是正の進展を逆転させるおそれがある理由

Bangladeshi garment workers make protective suit at a factory amid concerns over the spread of the coronavirus disease (COVID-19) in Dhaka, Bangladesh, March 31, 2020. REUTERS/Mohammad Ponir Hossain - RC21VF95QG3M
"We really need to work on the gender biases or the stereotypes that prevent equal sharing of care."Image: REUTERS/Mohammad Ponir Hossain
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  • COVID-19は、従業員の一時解雇に伴い、低賃金部門で企業が賃金を削減せざるを得なくさせるなど、経済の在り方を変えつつあります。また、多くの女性が子どもや高齢の親族の世話をせざるを得なくなっています。

  • 新型コロナウイルスのパンデミックによって引き起こされた経済危機により、ILOによれば2,500万人以上の雇用が失われる可能性があります。

  • これらの雇用の多くは低賃金のパートタイム労働であり、そこでは女性が大きな割合を占めています。

世界的な男女間賃金格差の是正に向けた進展は、新型コロナウイルスによって逆転するおそれがあると、専門家や支援団体は警告しています。女性は他者の世話のために休暇を取らざるを得ず、また女性が多く従事する低賃金部門では労働時間と人員が削減されているためです。

国際労働機関(ILO)によれば、世界中で女性は男性より約2割少ない賃金しか得ておらず、その背景には、出産・育児から、低賃金の仕事に就く傾向、昇進決定における固定観念に至るまで、さまざまな要因があります。

賃金格差は縮小してきていますが、現在のペースでは、ジェンダー平等の達成までにさらに70年かかる可能性があると、UN Womenは指摘しています。

世界中で女性は男性より約2割少ない賃金しか得ていません。Image: PayScale

この格差は今年さらに拡大する可能性があります。女性は、隔離中の家庭での責任の影響を不均衡に受けやすく、低賃金の仕事を失う可能性が高いためです。国連女性機関の事務次長補兼事務局次長であるアニタ・バティア氏はこのように述べました。

「結局のところ、女性が大きな打撃を受けることになるでしょう」と同氏は述べました。

「社会には非常に協力的な男性が多くいますが、十分ではありません。介護の平等な分担を妨げている、ジェンダーに基づく偏見や固定観念に本当に取り組む必要があります」

主にヨーロッパの先進国である経済協力開発機構(OECD)加盟国では、男女間賃金格差は、2000年のほぼ18%から2017年には約13%まで低下しました。

シアトルに拠点を置く報酬管理ソフトウェアメーカーのPayScaleは、米国の賃金格差は近年縮小しているものの、女性が休暇を取らざるを得なくなるため、新型コロナウイルスは逆の影響を及ぼす可能性があると述べました。

「これは…その傾向が容易に逆転する可能性があることを意味します」と、同社の研究責任者であるスダルシャン・サンパス氏は述べました。

PayScaleは、休暇を取った後に職場復帰した女性は、同じポジションの他の候補者と比べ、平均で7%低い報酬のオファーを受けていることが分かったと述べました。

米国では火曜日が「Equal Pay Day(男女賃金平等の日)」にあたります。これは、平均的な女性が、前年に平均的な男性が稼いだ額と同じ金額を稼ぐために、年の初めからどれだけ長く働く必要があるかを象徴する日です。

新型コロナウイルスのパンデミックによって引き起こされた経済危機により、ILOによれば2,500万人以上の雇用が失われる可能性があります。

米国の非営利団体Catalystは、企業が人員削減を行うと、多様性は二次的なものとなり、女性や有色人種が最も大きな打撃を受けるという調査結果が出ていると述べました。

同団体のカナダ部門責任者であるタニャ・ファン・ビーセン氏は、ホスピタリティや旅行など大きな打撃を受けた分野は女性の労働力の割合が高いため、近年の進展が失われるのではないかと懸念していると述べました。

「この健康危機、そして最終的には経済危機によって、職場の女性が得てきた多くの成果を失ってしまうことを、私は非常に恐れています」と、ファン・ビーセン氏はトムソン・ロイター財団に語りました。

経済的圧力のかかる中、企業の事務負担を軽減する目的で、英国政府は、今年は企業が年次報告書の作成を義務付けられないと発表しました。男女間賃金格差に関する報告書がその対象です。

しかし、英国の非営利団体Fawcett Societyの責任者であるサム・スメザーズ氏は、家族の責任を担う女性にとって唯一の前向きな結果は、リモートワークや柔軟な働き方が一般化することかもしれないと述べました。

「私たちは働き方を再設計する必要があります」と同氏は述べました。「新型コロナウイルスによって、まさにそれを迫られています」

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