身体活動における男女格差——その解決の鍵は自然かもしれない

A woman runs through Victoria Park at sunrise in Leicester, central England, December 30, 2014. REUTERS/Darren Staples (BRITAIN - Tags: ENVIRONMENT SOCIETY TPX IMAGES OF THE DAY) - LM1EACU0QWJ01
Data shows women continue to get insufficient physical activity.Image: REUTERS/Darren Staples
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少女や女性が身体を動かす取り組みを支援することは、世界的な公衆衛生上の優先課題とならなければならない。ダルハウジー大学での研究の予備的な結果から、自然に触れる機会がその実現の鍵となる可能性が示されている。

最近発表された『ランセット・グローバル・ヘルス』の研究は、過去15年間の世界のデータを統合し、根強く懸念される傾向を示した。女性の身体活動は今も不十分で、女性と男性の活動量の差は広がっている。

12歳から17歳の少女にも同様の傾向が見られる。カナダの「24時間運動ガイドライン」の基準を満たすのは、わずか2%にすぎない。この基準には、十分な睡眠と、中強度から高強度の身体活動を少なくとも60分行うことが含まれる。

私たち自身によるエビデンスのレビューでも、少女と身体活動の関係は複雑で、ジェンダー役割や固定観念について絶えず折り合いをつける必要があることが分かった。少女たちは日々、生活のさまざまな場面で「身体」をめぐる文化的な言説に向き合わなければならない。かわいらしくありながら自然に見えること、細身でありながら痩せすぎないこと、鍛えていながら筋肉質になりすぎないことを求められる。

私たちは現在、「フォトボイス」と呼ばれる手法を用いて、思春期の少女や若い女性の健康を探る研究に取り組んでいる。この手法では、参加者が自らの経験を表す写真を撮る。

花、木、水

この研究では、参加者7人に、健康、栄養、身体活動に関する経験を探るための写真を撮ってもらい、それを持ち寄ってグループで話し合い、共通するテーマや傾向を探った。

Image: (Kylee Nunn Photography)、著者提供

参加者は、規範や固定観念への挑戦、社会的支援と自信の大切さに関わるテーマを見いだした。「何もかもがジェンダー化されている」という認識や、少女が「することになっている」活動について話し合った。また、男子が中心のスポーツから疎外されていると感じることや、活動中に少女が何を着るべきかという期待についても語った。

そうした規範にどう挑んでいるかについても話し合った。たとえば少女たちは、空中で行うサーカスのシルクや、スカートをはいて木に登るなど、従来とは異なる身体活動をする写真を撮った。また、規範に挑む際に安心感を得るには、友人や家族の支援が大切だと強調した。さらに、意外な発見もあった。自然の中で過ごすことを重視していたのだ。

自然や環境は当初の研究目的には含まれていなかったが、屋外で過ごすことの重要性が浮かび上がった。多くの少女や若い女性が、花、木、水など自然の要素を写した写真を共有した。

Image: 著者提供

屋外で身体を動かす自分や友人、家族の写真も撮った。多くは一般的な屋外遊びだったが、ハイキングやキャンプなど、より具体的な活動も含まれていた。

自然は、少女や若い女性が身体活動をめぐる複雑なジェンダー規範に向き合ううえで、安心感や安全、自信を得られる大切な環境となっていることが分かった。

屋外に安全な場所を

最近のレビューによれば、都市化や親の不安を背景に、若者はかつてないほど自然とのつながりを失っており、その結果、健康上の恩恵を受けられずにいる。

Image: 著者提供

この傾向は大衆文化にも見られ、自然を描く本、歌、映画は時とともに減っている。

同様に、米国の大規模調査は、若者が自然よりもテクノロジーと過ごす時間のほうが長いことを示す一方、自然の中で過ごす時間を大切にしており、自然とのつながりを持つ機会をもっと必要としていることも明らかにしている。

国連が最近警告したように、壊滅的な結果を避けながら気候変動を食い止めるには、残された時間はあと約10年しかない。自然と関わることの重要性は、かつてないほど高まっている。屋外での遊びを促し、徒歩や自転車などの移動を支援し、女性や少女が参加できる安全な場所を設けることで、これを実現できる。

ジェンダー平等の実現

興味深いことに、エビデンスは、女性が障壁に直面していることを示している。

ジェンダーに基づく期待、安全への不安、客体化されているという感覚や無防備さから、少女や女性は、屋外でのレクリエーションに参加するために、こうした感情と折り合いをつけなければならない。

Image: 著者提供

ジェンダー平等の実現は21世紀の重要課題であり、国連の持続可能な開発目標もこれを後押ししている。同目標では、自然、環境、持続可能性、健康の重要性も強調されている。

身体活動が心身の健康にもたらす恩恵は大きいが、人口の半数にはその恩恵が届いていない。研究では、ジェンダーと屋外環境の関係を探る動きが始まっており、女性にとっての自然の重要性への関心も高まっている。

しかし、この発見をジェンダー平等の推進にどう生かせるかを明らかにするには、さらに取り組みが必要だ。健康増進における自然の重要性は、研究で新たに注目されているテーマであり、今後開催される国際健康増進・教育連合の会議でも取り上げられる。

自然は、少女や女性の身体活動を促す鍵となるのだろうか。確かな答えを得るにはさらなる研究が必要だが、大きな可能性を示している。

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