「心のあるところが故郷」と言われます。しかし、世界の人口のかなりの割合にとって、故郷とは仕事がある場所です。食べ物がある場所、あるいは安全な場所です。
世界の成人の14%、約7億1,000万人が、別の国へ永住することを望んでいると回答したと、分析会社ギャラップの調査で分かりました。
紛争、飢饉、災害により、シリア、南スーダン、コンゴなどから多くの人々が追われています。一方、アルバニアを離れたいという人々の思いの根底には、慢性的な高失業率があります。
では、彼らはどこへ行きたいのでしょうか。主な目的地は米国です。移住を検討している人の5人に1人が、希望する移住先に米国を挙げました。また、ドイツ、カナダ、英国、フランス、オーストラリア、サウジアラビアは、それぞれ少なくとも2,500万人の成人に移住先として選ばれています。世界の移住希望者の3分の2以上を引きつける国は、およそ20か国です。
ギャラップは2013年から2016年にかけて、156か国で15歳を超える約58万7,000人に聞き取り調査を行い、これらの数値を算出しました。

米国は長年、移住希望者に最も選ばれる目的地となっています。一方、アンゲラ・メルケル首相が自国で受け入れる難民の数に「上限はない」と表明した後、ドイツの人気は大きく高まりました。ギャラップの調査期間は、欧州の移民危機が最も深刻だった時期にあたります。

対照的に、英国はブレグジット投票を控えた時期に魅力がやや低下しました。2013年から2016年に英国を希望する移住先に挙げた移住希望者は3,500万人で、2010年から2012年の4,300万人から減少しました。
故郷を離れて
世界の31か国では、成人の少なくとも10人に3人が、可能であれば別の国へ永住したいと答えています。
移住したいという意向が最も高まったのは、欧州の非欧州連合(EU)加盟国、ラテンアメリカとカリブ海地域、中東と北アフリカでした。これに対し、アジア、米国、カナダでは、移住したいという意向はほぼ変わりませんでした。
世界金融危機の後、移住したいという意向は弱まりました。しかし、経済環境が改善し、世界の一部地域で不安定な状況が強まるなか、移住を望む人の数は再び増加しています。


