「リベラルな国際秩序を守れ」―ジョー・バイデン、ダボスでの最後の演説から主な発言

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退任のわずか48時間前、米国のジョー・バイデン副大統領はダボスの壇上から、戦後秩序を維持するうえでの米国の役割を熱弁した。

副大統領として最後の演説で、バイデン氏は大西洋を挟む関係の平和構築の歴史、米大統領選におけるロシアの役割、欧州連合の将来、NATOの重要性について語った。主な発言を紹介する。

歴史と「リベラルな国際秩序」について

「過去70年間、私たちが下してきた選択、とりわけ米国と欧州の同盟国が下した選択は、世界を明確な道筋へと導いてきた。第二次世界大戦後、私たちは何世紀にもわたる紛争に終止符を打ち、歴史の流れをより公正な方向へと変えるための措置を講じた。絶え間ない戦争を受け入れるのではなく、共通の安全保障を前進させるための制度と同盟を築いた。かつての敵を罰するのではなく、彼らの復興を支援するために何十億ドルもの資金を投じた。」

「米国と欧州を中核とする国際秩序を構築し、維持するための私たちの細心の取り組みは、20世紀後半に世界が享受した成功の土台となった。」

「近年、このシステムを支えてきた合意が、内外からますます大きな圧力にさらされていることが明らかになっている……リベラルな国際秩序を守るため、私たちが緊急に行動することが不可欠だ。」

グローバル化、テクノロジー、圧迫される米国の中間層について

「グローバル化は、良いことばかりではなかった。私は自由貿易主義者で、グローバル化を支持しているが、それは上位で先を急ぐ人々と、中間層で必死に踏みとどまろうとする人々、あるいは下層へと転落する人々との隔たりを深めてきた。」

しかし同氏は、「国際貿易と経済統合の進展は、発展途上国の何百万人もの人々を極度の貧困から救い出し、教育を改善し、平均余命を延ばし、新たな機会を開いてきた」と強調した。

米国では、第4次産業革命と自動化の影響で、「労働者の数がますます少なくなる一方で、これまで以上に多くを生産している」。

「テクノロジーが世界にもたらした変化を元に戻すことはできないし、そうすべきでもない。しかし、多くの先進国で社会不安をあおり、人々の基本的な尊厳を損なっている経済動向を緩和するため、私たちは行動を起こすことができるし、起こさなければならない。誰もが生活水準を共に高められる世界を目指すべきだ。」

バイデン氏は、将来の仕事に向けて人々を教育する重要性を語り、中間層の危機を解決するため、より「公平な」税制を求めた。

「欧州や米国のような大半の中間層社会を考えてほしい。昇給があまり望めない人でも、子どもが大学教育を無償で受けられると伝えられれば、感謝するだろう。私たちはすぐにでもそれを実現できる……連邦政府の費用は年間170億ドルだ。米国の学生全員がコミュニティカレッジに通えるようにし、生産性を高めるための費用は、年間60億ドルで賄える。」

不安とポピュリズムについて

「歴史の長い流れを見ても、過去50年、60年、70年の戦争やその他の大規模な暴力事件の傾向だけを見ても、実際のところ、私たちはおそらくかつてないほど安全だ。しかし、そう感じられない。」

「右派も左派も、大衆運動は政治的な視野狭窄に逆戻りする危険な姿勢を示している。つまり、前世紀に世界を戦争で自滅させたのと同じ、国家主義、保護主義、孤立主義の政策である。」

「歴史を通じて幾度となく見てきたように、扇動政治家や専制主義者は、人々の不安につけ込もうと現れてきた。今回は、イスラム嫌悪、反ユダヤ主義、外国人嫌悪の言説で恐怖をあおり、分断を生み、自らの狭い利害を進めようとしている。相互につながった世界において、それは誤った安心感をもたらす。」

「この局面で身を縮め、門を閉ざし、壁を築き、離脱しようとする衝動は、まさに間違った答えだ。それではこうした恐怖の根本原因は解決されず、西側諸国に歴史上前例のない成功をもたらしたシステムそのものの基盤を、内側から損なうおそれがある。」

「マーシャル・プランを生んだ寛大な精神、ブレトンウッズ体制を構想した先見性、国際連合を提唱した大胆さを、私たちは呼び起こす必要がある。」

ロシア、欧州連合、NATOについて

「プーチン大統領の下、ロシアはあらゆる手段を使い、欧州プロジェクトの周縁を少しずつ削り、西側諸国間の亀裂を探り、勢力圏で定義される政治へと立ち戻ろうとしている。」

「米国の政党や個人に対するサイバー侵入にも、それが表れていた。情報機関は、高い確度で(『高い確度』という表現を使うことはほとんどない)それらが米国の選挙に影響を及ぼすことを特に狙ったものだと判断した。」

バイデン氏は、今年欧州で予定されている各国の選挙にも、ロシアが同様の手法で介入すると予想していると述べた。

私たちは、「事実はもはや重要ではないという危険な主張に反撃しなければならない。宣伝活動家や扇動政治家、過激派が影響力を振るう世界では、真実には本質的な力がないという主張に」

「リベラルな国際秩序を守るには、欧州の分裂を促す力に抵抗し、欧州が一体で、自由で、平和であるべきだという長年の主張を維持しなければならない。そのためには、地球上で最も活力に満ち、重要な制度の一つである欧州連合を守るために闘う必要がある。」

ドナルド・トランプ次期大統領がNATOの改革が必要だと示唆したのと同じ週に、バイデン氏は次のように述べた。

「大西洋を挟むパートナーシップを支える最大の砦は、米国がすべてのNATO同盟国に対して揺るぎない関与を続けることだ。一国への攻撃は全体への攻撃である。この原則に疑問が呈されることは決してあってはならない。」

「歴史が証明しているように、欧州の自由な国々を守ることは常に米国の闘いであり、私たちの安全保障の礎でもあった。」

こちらから演説の全文を読むか、演説の全編をこちらで視聴できる。

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