中国のガジェット首都、深センの驚くべき発展

Container trucks cross a bridge in front of the 100-floor Kingkey 100, the tallest building in downtown Shenzhen neighboring Hong Kong, May 16, 2012. REUTERS/Bobby Yip (CHINA - Tags: BUSINESS) - GM1E85G1I1801
90% of the world’s electronics come from Shenzhen, including toys and televisions.Image: REUTERS/Bobby Yip
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もはや漁村ではないImage: ロイター/Bobby Yip

「ハードウェアを作るなら、すべての道は深センに通じる」

そう語るのは、Haxlr8rだ。世界初にして最大のハードウェア・アクセラレーターであり、中国の巨大都市で見られる製造の手法とスピードをスタートアップに紹介することで、すでに118社を育成してきた。

多くの製品が深センで作られていることから、同市は「世界の工場」として知られる。実際、Inc.誌によると、世界の電子機器の90%が深センから供給されており、おもちゃ、テレビ、エアコン、携帯電話、ドローンなどが含まれる。

電子製品に対する世界の飽くなき需要に歩調を合わせて成長・発展してきた同市は、今や中国最大級の都市であり、最も裕福な都市でもある。中国で最も高い不動産価格、中国で最も高い一人当たりGDPを誇り、世界の億万長者が最も多い都市ランキングでは8位に入る。

街並みには、きらめく高層ビルが立ち並ぶ。完成したものもあれば、建設中のものも多い。

しかし、わずか30年前の深センは、ごく普通の漁村にすぎなかった。中国が優遇政策を設けて海外投資家に門戸を開く取り組みを試すため、同国初の経済特区に選ばれるまでは、普通の漁村だった。

こうして変革が始まった。そして、その変革は今も続いている。

「中国でデザイン」

世界の製造拠点であるだけでは満足せず、深センはハイテク革新の世界的リーダーを目指し、「中国製」から「中国でデザイン」への移行をけん引する新星となろうとしている。

同市にはすでに、大手ハイテク企業が集まっている。通信機器メーカーのファーウェイ、スマートフォンメーカーのZTE、インターネット大手のテンセントに加え、世界最大のドローンメーカーであるDJIや、ロボットキットメーカーのMakeblockも拠点を置く。

世界のドローンの大半は深センで製造されているImage: ロイター/Jason Lee

また、Haxlr8rやBrincなどのアクセラレーターも一因となり、同市にはますます多くのスタートアップが集まっている。こうしたアクセラレーターは、画期的な技術を市場に送り出すだけでなく、製品の設計方法にも変革をもたらそうとしている。

「昔、革新的でありたい、最新技術を手にしたいと思ったら、電子機器を求めてシリコンバレーに行ったものです……。でも今は深センです」と、David Liはフォーブス誌に語った。中国初の「メイカースペース」の共同創設者である。

2030年までに、深センは世界のGDPへの貢献度で7番目に大きい都市となる可能性があるImage: Statista

深センの目標を支える要素は2つある。

1つ目は、入手できる製品と人材の豊富さだ。華強電子世界は広大な電子機器市場で、業者は回路基板、LED、マイクロチップ、水晶発振器など、世界のガジェットを作るのに必要なほぼすべての部品を販売している。

2つ目は、デザインに対する姿勢だ。

世界最大の製造拠点には、非常に多くのフリーランスの機械・電気技術者が集まる。

また、知的財産権の保護がないため、あらゆるデザインがオープンソースとなり、厳重に秘匿された試作品を中心とする従来の方式に代わって、協業が促される。

こうしたデザイン革新のモデルには、同市の住民や労働者に広く根付く気風が反映されている。

そして、この気風こそが、かつては小さな漁村だった世界最大の製造拠点が次にどう発展するのかを知る、最も有力な手がかりとなる。

世界経済フォーラムは、中国ビジネス円卓会議を「第4次産業革命におけるイノベーションの加速」をテーマに、11月1~2日に深センで開催した。

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