気候変動への取り組みにプラットフォームを通じた協働が重要な理由

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  • 持続可能な開発の未来は、新たな技術とエネルギー源に支えられる低炭素の循環型経済であり、その実現は共通の志と取り組みにかかっています。

  • Scope 3+は、パートナーブランドや顧客と協力し、2035年までに炭素排出量を15億トン削減する取り組みです。

  • この取り組みに参加する連合が、実用的で幅広く受け入れられる測定方法を整えるために、知見を持ち寄ることを期待しています。

新型コロナウイルス感染症のパンデミックから多くの教訓を得ましたが、協働の必要性ほど明白なものはありません。私たちは皆、個人としても組織としても、進むべき道を見いだすために協力してきました。今、この精神を、世界が直面する最も差し迫った存亡の課題である気候変動への取り組みに生かす必要があります。

組織にとって、カーボンニュートラルは今や普遍的な戦略上の必須課題です。産業革命前と比べた世界の気温上昇を2°Cを大きく下回る水準に抑えられなければ、どのような事態になるかは明らかです。しかし、こうした脱炭素化の取り組みや施策の多くは、他社とは独立して設定されることが少なくありません。私たちは、持続可能な開発の未来は、新たな技術とエネルギー源に支えられる低炭素の循環型経済だと考えています。これは単独では実現できず、共通の志と取り組みが不可欠です。Alibabaのようなデジタルエコシステムは、協働を推進するうえで特に有利な立場にあります。だからこそ、高い目標を掲げ、期待を超える成果を目指さなければなりません。

炭素排出量のスコープは企業の出発点となる

世界資源研究所(World Resources Institute)と持続可能な開発のための世界経済人会議(World Business Council for Sustainable Development)が策定した温室効果ガスプロトコルが基盤となっており、炭素排出量を次の3つのスコープに分類しています。

スコープ1 – 企業が所有する排出源からの直接的な温室効果ガス(GHG)排出。

スコープ2 – 電力使用に伴う間接排出。

スコープ3 – 生産および輸送に伴う間接排出。

これらは基本となる枠組みであり、組織がカーボンニュートラルに向けた独自の取り組みを理解し、策定し、実行する助けとなります。世界の気温上昇を1.5°Cに抑えるため、科学的根拠に基づく目標イニシアチブ(SBTi)に参加するとともに、Alibabaは自社事業(スコープ1および2)のカーボンニュートラルを2030年までに実現し、2020年を基準として、バリューチェーンにおける排出原単位(スコープ3)を2030年までに半減させることを約束しました。より効率的なプロセス、省エネ技術、再生可能エネルギーへの転換、炭素除去およびオフセットを通じてこれを実現します。

大規模なエコシステムやプラットフォーム企業は、さらに先を目指す必要がある

3つのスコープが組織のGHG排出目標達成に向けた強固な枠組みとなることは確かですが、影響力のある組織はすべて、気候への影響が及ぶ領域を見直し、3つのスコープの範囲を超えて影響力を広げられる領域を特定する必要があります。現在の枠組みでは、各組織が管理する排出量のみが対象となっています。

グローバルなテクノロジーリーダーであるAlibabaは、この責任を理解しています。数百万のブランドと数十億の消費者をつなぐデジタル市場としての役割を通じ、企業の枠を超えて商業エコシステム全体に及ぶ、より広範な炭素排出への影響力を発揮できると考えています。この考えを具体化したのが、Scope 3+イニシアチブです。

2021年に発表した「カーボンニュートラル行動報告書」で紹介したScope 3+は、パートナーブランドや顧客と協力し、2035年までに炭素排出量を15億トン削減する取り組みです。これは大胆な一歩として広く認められています。困難な目標ではありますが、十分に達成可能です。ただし、そのためには、組織の使命や文化、そしてグローバル企業としての働き方を変える全面的な変革が必要です。私たちは、電子商取引、クラウドコンピューティング、物流などを含むエコシステムをつなぐプラットフォームの性質と運営を見直し、デジタルエコシステム全体にイノベーションの力を生かせる、具体的な排出削減の手段に焦点を当ててきました。

第一に、プラットフォームを通じて得た知見を活用する力です。これにより、顧客のサステナビリティに関する嗜好を把握し、そのニーズに応える戦略やソリューションを開発できます。また、専用のグリーン商品販売チャネルの設置、商品の炭素排出量表示の試験導入、持続可能なライフスタイルを促すための個人用カーボンアカウントの作成支援など、エコシステム全体でブランドや消費者とのさまざまな接点を活用できます。

第二に、データセンターや加盟店の店舗から輸送・物流に至るまで、デジタルエコシステム全体にグリーンテクノロジーをどのように適用し、コスト削減とバリューチェーンの各段階における環境負荷の低減を実現するかを検討しました。その一環として、Alibaba Groupは最近、低炭素特許誓約(Low Carbon Patent Pledge)に参加しました。グリーンデータセンター技術に関する主要特許9件を無償で公開し、普及を加速させ、イノベーションを促進します。さらに、物流部門のCainiaoは、世界各地の加盟店やブランド向けにグローバルなグリーンサプライチェーンを構築し、炭素排出量とカーボンフットプリントの削減に取り組んでいます。

企業の炭素排出削減に向けて、世界経済フォーラムはどのような取り組みを行っていますか?

第三に、プラットフォームの規模と広がりを生かし、サプライチェーンのあらゆる部分をつなぐことで、デジタル循環型経済の発展を支援できます。たとえば、「リコマース」への需要は非常に高まっています。中古品を扱う自社プラットフォームのIdle Fishでは、登録ユーザー3億人が毎年10億点を超える中古品を再利用しています。また、Cainiaoと広範な物流パートナーネットワークを通じて、リサイクルの促進や再生材を使った包装の利用拡大にも取り組んでいます。

プラットフォームを活用して影響力を高める

私たちはScope 3+を通じてエコシステム全体に良い影響を与えることを目指しており、この目標は多くのパートナーとも共有されています。広範なネットワークを活用すれば、消費者の活動がもたらす炭素への影響を総合的に評価できます。さらに、他のリソースやこの情報を用いて、消費者や加盟店に働きかけ、その行動に影響を与えることができます。

しかし、これまで排出量を正確に測定する効果的な手法が欠けていたため、進展が妨げられてきました。この取り組みに参加する連合が、実用的で幅広く受け入れられる測定方法を整えるために、知見を持ち寄ることを期待しています。

新型コロナウイルス感染症のパンデミックに対処したときと同様に、気候変動への取り組みに向けて、共通の志と決意が生まれると確信しています。テクノロジーがもたらすプラスの影響について共通のビジョンと信念を持つことが、気候変動の課題緩和に向けて主要な関係者間の幅広い連携を築く最善の機会となります。

ライセンスと再掲載について
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