新たな働き方の世界を動かす5つの力

Demand from employees for remote and hybrid working has skyrocketed around the world
Demand from employees for remote and hybrid working has skyrocketed around the world.Image: Unsplash/Ave Calvar
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  • 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行する前から、世界各地の労働市場ではすでに大きな変革が進んでいました。

  • パンデミックにより、すでに始まっていた労働市場の変化が加速しました。

  • リモートワークからデジタル化まで、LinkedInのデータが明らかにした変化のうち、5つを紹介します。

2年前に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行したとき、世界各地の労働市場ではすでに大きな変革が進んでいました。パンデミックは変化のペースを劇的に速め、その過程で大きな混乱を引き起こしました。2022年を迎え、世界的なパンデミックのもとで暮らし、働く3年目に入る今、労働市場と新たな働き方の世界を形作る5つのテーマが見えてきます。

リモートワークとハイブリッドワーク

まず、パンデミックをきっかけに、私たちの働き方が根本から見直されました。企業はこの2年間、働き方のモデルだけでなく、企業文化や価値観も詳しく見つめ直してきました。その動きはLinkedInのデータにもはっきりと表れています。世界的に、リモートワークやハイブリッドワークへの需要は急増し続けています。

リモートワークを提供する有給職の割合は、2021年末までにほぼ倍増しました。わずか1年で、リモートワークを提供する職種の割合は、2020年11月の6.5%から2021年11月には12.6%に上昇しました。候補者に選ばれるため、雇用主は何を提供できるかだけでなく、ハイブリッド勤務の職場をどうすれば包摂的にできるかも慎重に検討する必要があります。これは今年も引き続き重要な課題となるでしょう。

新たな職種

働き方に加え、この2年間で従業員は、なぜ働くのか、またキャリアや人生で何を最も実現したいのかも考え直すようになりました。世界的に見ると、従業員は足で意思を示していることがデータから分かります。2021年10月に職種を変えたメンバーの割合は、パンデミック前の2019年10月と比べて25%増加しました。従業員は経験やスキルを携えて、これまでより速いペースで新たな職種へ移っています。

異なる業界への移行

労働者が新たな業界へ移る傾向も強まっています。米国では、労働者が業界を変える主な理由として、より良い報酬、自身の価値観との一致、キャリアアップを挙げています。こうした見直しが労働市場に実際の変化をもたらし、従業員が以前よりも強い立場で条件交渉を行えるようになっているのは明らかです。記憶にある限り、今は最も逼迫した労働市場であり、2022年にはさらに厳しさを増す可能性があります。

医療・ケア分野の仕事

労働者が仕事や業界を変える傾向が強まる一方で、パンデミックは医療・ケア分野に大規模な新たなキャリア機会も生み出しています。LinkedInの年次「急成長職種」データは、米国でこの1年間に最も急成長した職種が、パンデミックへの対応に明確な影響を受け、「ワクチン専門家」が首位に立ったことを示しています。

英国では、「臨床検査科学者」と「公衆衛生担当官」が、急成長職種の上位20職種に入りました。各国経済がパンデミックの影響への対処を続けるなか、オミクロン株が世界各地の公衆衛生当局に深刻な課題をもたらしており、この傾向が収束する兆しはほとんどありません。

急成長職種の一覧は、パンデミックによって世界経済のデジタル化が一気に加速したことも強く示しています。第4次産業革命により、人工知能やエンジニアリング関連職への需要はすでに急増していました。英国と米国の双方で、エンジニアリング関連職が引き続き大きく伸びています。

懸念される男女格差

組織がこうした人材の獲得にしのぎを削る一方で、これらの職種が男性に偏っていることを示す深刻な兆候も見られます。エンジニアリング関連職の採用者の80~90%を男性が占めることも少なくありません。社会に根深く残るジェンダー格差への対処を考えるうえで、こうした職種に女性を採用することが極めて重要です。これらの職種を女性にとって魅力的なものにし、新興テクノロジー分野の職種へ女性が移れるよう支援するには、まだ多くの課題が残っています。

より大きな視点

この2年間、パンデミックが議論の中心となり、先ほど挙げた4つのテーマを動かす主な要因となってきました。しかし、より大きな視点を見失うわけにはいきません。気候変動は社会が直面する最大の課題であり、環境改善に向けた前進を遅らせる余裕はありません。

COP26では一定の進展があり、経済を移行させるために必要なグリーンスキルも広がっています。しかし、LinkedInのグリーンスキルに関するデータによると、必要なペースには遠く及んでいません。地球をより環境に優しくするのは限られた職種の役割だと考えがちです。しかし、データは私たちの考え方を早急に変える必要があることを示しています。気候目標を達成するには――そして達成しなければなりません――すべての労働者が、仕事のあらゆる側面に環境の視点を取り入れ、役割を果たす必要があります。

適応すべきことは多くあります。そして、こうした変化の規模は、ダボスで年次総会が前回開催されたときに私たちが考えていたものを大きく上回ります。しかし、パンデミックから前向きなことを一つ挙げるなら、必要なときには速やかに前進できるということです。リモートワークが大幅に増えたことだけでも、私たちが前向きな変化を生み出せる明確な証拠です。今後もそうした動きが広がることを願います。

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