新興国の復興の鍵を握る送金

A man wears a protective mask as he shops for groceries at Bakan Gizo supermarket, amid the coronavirus disease (COVID-19) outbreak, in Abuja, Nigeria June 11, 2020. REUTERS/Afolabi Sotunde - RC237H9WH975
Remittances fund spending on essentials.Image: REUTERS/Afolabi Sotunde
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  • 送金は生活必需品への支出を支え、極度の貧困を減らし、医療と教育を支えます。

  • 送金による経済的支援は、パンデミックを通じて維持されてきました。

  • 政策立案者は、新興国の経済を押し上げる国境を越えた移住の仕組みを優先しなければなりません。

新型コロナウイルスのパンデミックは、私たちの身近にいる多くの英雄の存在を浮き彫りにしました。とりわけ、何千マイルも離れた場所で暮らす家族を支えている世界中の勤勉な人々がそうです。パンデミックは世界中の人々に困難と苦難をもたらしましたが、それでもこれらの英雄たちが、地球の反対側にいる大切な人々と自分たちの持つものを分かち合うことを止めることはありませんでした。

これらのグローバル市民は、世界の「経済的な最初の対応者(Economic First Responders)」です。彼らが国境を越えて送るお金は、パンデミックによる経済的ショックの緩和に役立ち、これらの資金の流れがなかった場合と比べて、2020年を通じて、そして2021年以降においても、母国のレジリエンスと回復力を強化してきました。

彼らは、生活必需品への支出を支え、極度の貧困を減らし、医療と教育を支えることで、母国の地域社会に欠かせない命綱となっています。また、受入国の地域社会の最前線では、医療従事者、科学者、食料品店員、バスの運転手、建設作業員、教員として働き、強固な経済の機能に人的資本を提供しています。

前例のない世界的なパンデミックの中で行われたこれらの行動は、送金とそれを送る人々の重要性にさらに大きな光を当てるものです。彼らは、レジリエントで包摂的な世界経済の原動力です。政策立案者、開発の専門家、エコノミストは、重要な世界経済の推進力として、国境を越えた送金に、それに見合った配慮と優先順位を与えなければなりません。現地で国境を越えて即座に流れ、人々の経済的な支えとなる金融支援を実現する革新と技術への必要性が、これほど高まったことはかつてありません。

2021年1月のオックスフォード・エコノミクスのレポート「The Remittance Effect: A Lifeline for Developing Economies Through the Pandemic and Into Recovery(送金効果:パンデミックを通じた回復に至るまでの新興経済国にとっての命綱)」では、今日の送金額の大きさを踏まえると、政府による支援や民間の海外直接投資では匹敵し得ない形で、送金が新興経済国に短期的にも長期的にも影響を与えることが示されています。

こうした経済的な最初の対応者は、身を惜しまず、母国の愛する人々の手元に迅速に送金し、住宅、医療、その他の生活必需品への支出を刺激しています。また、貯蓄を増やし、信用力を高め、投資を支えるとともに、経済と金融の安定を支えています。これらはすべて経済成長を促進します。オックスフォード・エコノミクスが述べるように、「送金の乗数効果」は地域の経済活動を押し上げ、最終的にはGDPを押し上げます。

ここ数年で、送金は新興経済国にとって最大の対外資本源として、海外直接投資(FDI)を上回るようになりました。世界のFDIの見通しは厳しく、国連貿易開発会議(UNCTAD)は2020年にこれらの資金の流れが最大40%減少すると予測しています。

送金は、新興経済国にとって最大の対外資本源です。Image: ウエスタン・ユニオン

また、送金の流れは、新興国に流入する(輸出を除く)他のあらゆる形態の資本流入よりも規模が大きいだけでなく、より持続的でもあります。新型コロナウイルスのパンデミックが最初に発生した際、世界銀行などは低中所得国への送金フローが大幅に減少すると予測していました。しかし時間が経つにつれ、送金による経済的支援は強靱であることが証明され、送金の流れは維持されてきました。

オックスフォード・エコノミクスのレポートは、ウエスタン・ユニオンの私たちが繰り返し目にしてきたことを示しています。危機は人々の決意を弱めるのではなく、むしろ強め、大切な人々を支えようとする思いを強くするということです。新興経済国で生活が厳しくなると、送金を行う人々は経済的安全を支える最前線の担い手となります。単純な計算からも、送金の規模、信頼性、そして波及効果が、新興経済国が平常を取り戻すための努力において極めて重要な基盤となっていることがわかります。

では、政府や政策立案者は、この重要な資本の流れを支えるために何ができるでしょうか?

パンデミック後の世界において新興国の経済再建が大きな課題となる中、何百万人ものこの経済的な最初の対応者が引き続き立ち上がっていくでしょう。私たちは、これらの英雄を称えるとともに、受入国と母国の経済において彼らが果たしている代替不可能な役割を理解しなければなりません。私は、あらゆる立場の政策立案者に対し、新興国の経済を押し上げる、合法的で、賢明で、安全かつ公平な国境を越えた移住の仕組みを優先するよう訴えます。同様に重要なのは、彼らが母国に送る資金を生産的な投資へと変える能力を創出し、すべての人々の経済的繁栄への道を切り開くことです。

過去1年は、行動の力と不作為の落とし穴の両方を私たちに示しました。世界銀行は、パンデミックによって新たに8,800万人から1億1,500万人が極度の貧困に陥ると推計しており、今年は総数が最大1億5,000万人に達する可能性があります。当然のことながら、世界で最も経済的に脆弱な人々の多くが暮らす新興国が、最も深刻な影響に直面することになります。

危機の呼びかけに応えるために互いに立ち上がったように、私たちは今、経済の回復、持続可能性、そしてすべての人々の包摂という呼びかけに応えるために立ち上がらなければなりません。

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