今日の世界で成功するために、すべてのリーダーが備えるべき資質とは

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  • 世界が急速に変化するなか、人々や組織も、新たな常態のもとで成功するために変化していかなければなりません。

  • 激動の時代を乗り越えるリーダーは通常、勇気、レジリエンス、先を見通す力、あるいは単に他者の並外れた才能を生かすことなど、資質によって周囲と一線を画します。

  • 世界経済フォーラムのイノベーターズ・コミュニティのメンバーが、今日の世界で成功するためにすべてのリーダーが備えるべきだと考える共通の資質を語ります。

古代ギリシャの哲学者ヘラクレイトスは、「人生において唯一不変なのは変化である」と述べたことで広く知られています。変化は避けられないものですが、さまざまな側面で世界が変化する速さは急速で、日々加速しています。私たちは、世界経済フォーラムのイノベーターズ・コミュニティのリーダーたちに、使命を重視するスタートアップやユニコーン企業で構成される同コミュニティの一員として、今日の世界で成功するためにすべてのリーダーが備えるべきだと考える共通の資質を尋ねました。

好奇心

アンドレアス・デ・ネーヴェ、共同創業者兼最高経営責任者、TechWolf

好奇心です。世界は根本的なレベルで変化しており、リーダーはこの新たな現実を受け入れる必要があります。かつて大きな成功をもたらしたものの、将来は通用しないかもしれない仕組みの一部を改め、新たな現実を受け入れられずに失敗するのではなく、好奇心を持って「新しい世界」で何が機能するのかを見極めることが大切です。

レジリエンス

ビョルン・フォン・ジーメンス、共同創業者兼最高財務責任者、Caresyntax

すべてのリーダーが備えるべき資質はレジリエンスだと考えます。一方では、急速に変化する状況に適応する柔軟性を意味し、どのような状況でもリーダーが力を発揮できるようにします。他方では、短期的な課題に直面しても長期的な目標に集中し、立ち直ることを意味します。

言い換えれば、レジリエンスのあるリーダーは、非常に不安定な状況や変化する環境にあっても、ビジョンの実現に向けて歩み続けることができます。私にとって、リーダーとして成長し、力をつけることは、コミュニティやメンターと深く結びついています。同じ分野の人々からであれ、まったく異なる分野の人々からであれ、周囲から学ぶこと、そして自省することが成長の鍵だと強く信じています。

機敏さ

ジャクリーン・ハード、創業者兼最高経営責任者、Enko

前例のない経済的・地政学的課題が見込まれるなか、リーダーには機敏さが求められ、あらゆる課題を好機と捉える必要があります。根っからの科学者である私は、仮説が何度も失敗する経験をし、価値ある知見を得るために創意工夫を迫られてきました。数十年のキャリアを経て創業者兼CEOに転身した今も、実験を重ね、進路変更に心を開くという考え方を実践しています。

たとえばEnkoの直近の圃場試験では、失敗した実験のほうが成功したものより多くのことを教えてくれました。安全性試験に通らなかった分子を候補から除外したり、植物の生育条件の限界を特定したりできたのです。こうしたデータがやがて突破口につながり、主要な除草剤を、使用量を13分の1に抑えながら上回る化学物質を生み出しました。仕事のあらゆる面でチームに実験的な姿勢を育むことで、現状が困難でも、明日がどのような姿になり得るかについて大胆なビジョンを持てるようになります。

誠実さと目的意識

プリヤ・ラカニ、創業者兼最高経営責任者、CENTURY Tech

経済情勢がどのようであれ、周囲の環境がどれほど速く変化しようとも、リーダーが常に備え、示すべき資質は、誠実さと目的意識を持って導くことです。すべての管理職がリーダーとは限らず、すべてのリーダーが管理職とも限りません。強いリーダーは、自らの価値観に忠実であり、それを常に伝え、人々を道のりへと導く北極星として掲げることで、逆境や課題を乗り越えられます。

危機や急激な変化のさなかには、顧客から従業員まで、すべてのステークホルダーがリーダーを評価します。状況が容易だった時期に掲げた文化的価値観をすべて忘れ、原則を捨てたのでしょうか。それとも、自らの価値観に誠実だったのでしょうか。

優れたリーダーは、ほとんどの組織にとって打撃となる変化や課題を、共有された目標と目的意識へと転換できます。助言や支援をもたらしてくれる同業者の強固なネットワークや多様な取締役会があれば、成長を続けるうえで大きな力になります。また、間違いや失敗からも学べるという開かれた姿勢を持つことも大切です。

多様性をたたえる

マイケル・T・サフレディーニ、社長兼最高経営責任者、Axiom Space

すべてのリーダーは、チームの一人ひとりの価値と貢献を認めてたたえ、その成長に必要な時間と資源を提供する力を備えるべきです。私は、自分の考えに異議を唱え、多様な経験や新しいアイデアを議論に持ち込み、限界に挑み、リスクを取り、革新を起こす人々に囲まれるよう努めています。これがAxiom Spaceで築いている文化です。

決意

アントワーヌ・ユベール、社長兼最高経営責任者、Ynsect

急速に変化する世界では、すべてのリーダーが自らの使命を強く信じなければなりません。真の決意があってこそ、現状を変えることができます。

私たちの場合、成長を続けられているのはこのおかげです。規制の進展や人々の意識の変化を通じ、すでに確かな変化を目の当たりにしてきました。この10年間、多くの障壁を乗り越えてきました。昆虫産業が新たな市場に進出できるようにし、昆虫を人間の食品市場にも展開してきました。それは、自らの使命の正当性を確信しているからです。

もう一つ加えるなら、リーダーは自分に欠けている才能を持つ人々に囲まれるだけの謙虚さも必要です。決意が固く機敏な多様な専門家がいてこそ、リーダーは成功し、成功し続けるための十分な知見を得られます。

問題解決力

ヤン・ゲッツ、創業者兼最高経営責任者、IQM Quantum Computers

科学技術が何より重要な世界に私たちは生きています。科学技術のおかげで、暮らしはより簡素で、速く、安全になりました。科学技術の進歩が私たちの生活をより便利で効率的にしたことは間違いありません。

リーダーとして、地域の問題を特定し、グローバルで人間中心の多面的な視点を通じて解決策を編み出す必要があります。そのためには、考えを絶えず深め、新たな状況に適応しなければなりません。特に、若い世代の人材が台頭するなかで、共感に基づくリーダーシップをより重視し、自らが生み出す仕事に目的と意義を持たせることが必要です。量子コンピューティングを例に考えてみましょう。

量子コンピューターは原子・分子レベルで量子相互作用をシミュレーションできるため、現在のコンピューターの能力を大きく超える問題も解決できる可能性があります。世界経済フォーラムの報告書『量子コンピューティングの現状』によると、それは科学的発見の新たな章を切り開き、新素材、医療、エネルギー、生物学の分野での発見を通じて、気候、エネルギー、健康の管理方法を変える可能性があります。こうしたテーマが、人々に企業への参加と解決策の追求を促します。

思いやり

ニコール・サヒン、創業者兼取締役会長、G-P

2023年のリーダーシップで重要になるのは、心構えを磨くことと、適切な問いを立てることの二つです。新年を迎えるリーダーには、思いやりが差別化要因となり、機敏さが最重要となり、謙虚さが求められるでしょう。

仕事の未来はリモートです。G-Pでは、完全リモートの従業員体制を通じて、顧客と従業員に素晴らしい成果を届ける方法を確立したと考えています。その実現のため、活動量ではなく成果に重点を置いています。

トレンド予測、的確な意思決定、機敏な優先順位付け、市場機会の兆しを読み取ることなど、優れたリーダーシップに従来結び付けられてきた要素を考えるとき、私たちは常に変化する複数の視点、すなわち人、プロセス、リスクというレンズを通して取り組む必要があります。

2023年のリーダーシップにおける機敏さには、新たな方法で会社に貢献する新しい視点や行動様式が求められます。たとえば、人材パイプラインはより包摂的になり、経験より能力に基づくものになる必要があります。状況の変化に応じて柔軟に移行できるよう、プロセスの適応力も高めなければなりません。また、経済が回復し、従業員が職場での経験にさらなるものを求めるなか、リスク管理戦略もより適応的である必要があります。

しなやかな集中力

ニルミット・パリク、 創業者兼最高経営責任者、Apna.Co

これまでの歴史が示すように、急速に変化する世界はしばしばイノベーションの温床となり、偉大な企業の誕生や再生につながってきました。今日のように変動が激しく、破壊的変化が起こる環境では、経営リーダーはしばしば限界まで追い込まれます。そうした環境に圧倒されるのではなく、しなやかで強靭な心構えを保ち、こうした価値観を組織全体に浸透させることが鍵です。

たとえばパンデミックの間、採用が停止したとき、Apna.coはレジリエンスを発揮し、ユーザーが専門的なネットワークを築き、気の合う人々と会話し、アプリでスキルを高められる、コミュニティを基盤とするソーシャル製品の構築に注力しました。今日、この製品のおかげで、私たちは求人マーケットプレイスから、仕事、コンテンツ、人とのつながり、スキル習得を提供するユーザー向けのプロフェッショナルな拠点へと大きく転換できました。

リーダーとして自分自身が成長するために、リーダーシップのスタイルを継続的に振り返ること、組織の変化するニーズに適応するためチームからフィードバックを得ること、そして完全な透明性をもって行動することを重点分野としています。

先を見通す力

アレクシ・ロビショー、 共同創業者兼最高経営責任者、BetterUp

あらゆる業界のリーダーが、前例のない不確実な時代を経験しています。だからこそ今、リーダーが先を見通す力、つまり未来を意識する姿勢を育む実践を身につけることが、これまで以上に重要です。この実践により、リーダーは可能性を思い描きながら、途中で避けられずに起こり得る障害や挫折に備えられます。

この重要な心構えを育てることで、組織全体の計画力や多角的な視点を持つ力が高まり、潜在的リスクの定量化にも役立つことが研究で明らかになっています。未来志向のリーダーは、不安の度合いが低い(-34%)と報告しているだけでなく、先を見通す力が低い人々より希望を持ち、生産性が高く、人生への満足度も高い傾向があります。また、未来志向のリーダーのチームは業績が高く、機敏さ(+25%)、エンゲージメント(+19%)、イノベーション(+18%)も向上しています。

先を見通す力は競争優位性をもたらし、リーダーが組織やチームを将来の変化に備えさせるプロセス全体を構築する助けとなります。今日の世界がいかに速く変化するかを踏まえると、チームが新たに生じ続ける課題に対応できるよう、より優れた計画力を育む必要があります。

勇気

エイプリル・コー、共同創業者兼最高経営責任者、Spring Health

創業初期のスタートアップで創業者として直面する課題から、急成長と事業拡大の時期に信念と目的意識を持って導くことまで、容易な道や居心地のよい範囲を超えたときに、最も重要な局面が訪れるのを見てきました。問題をあらゆる角度から分析した後でも、重要な決断にはいずれも信念に基づく一歩が必要であり、真の変化を生む大きな賭けに出るには勇気が要ります。

それもまた、リーダーとして成長し続けるための資質の一つです。居心地のよい場所にとどまり、これまでと同じやり方を続けたくなることもありますが、私たちはより良い方法を探すことを決してやめない企業を築きたいと考えています。

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