食の歴史は人類の発展の歴史です。
食べ物は景観、文化、政治を形作ってきました。
しかし、現在の食料システムは持続可能ではなく、変革が必要です。
世界を形作ってきた5つの食べ物を紹介します。
私たちは食べたものでできています。しかし、何を食べるかは、この惑星に生きる種としての私たちの歴史や、人間社会の進化についても多くを物語ります。
初期の人類は狩猟を行う一方、採集もしていました。動物を家畜化し、作物を植えることで定住社会が生まれ、そうした社会は新しい味や食べ物を求めるようになりました。食料貿易は地域的なものから現在では1兆5,000億ドル規模の世界的な産業へと発展しました。国連食糧農業機関(FAO)によると、
世界の食料貿易額は1995年以降倍増しましたが、食の不平等があり、人々の食に対する考え方が大きく異なる時代は今も続いています。世界では8億5,000万人が飢餓に苦しむ一方、先進国では食べ物がライフスタイルや政治の問題となり、社会集団を分ける要因になっています。
確かなのは、今日の食料生産の多くが持続可能ではなく、今後30年間に世界人口を押し上げるさらに20億人を養うには、大幅な見直しが必要だということです。
世界経済フォーラムが2020年11月23~24日に開催するバーチャルイベント、「食を善の力にする大胆な行動」に合わせて、私たちの歴史を形作ってきた食べ物を見てみましょう。
1. 肉――250万年の歴史を持つ味
考古学者によると、初期の人類は果物、種子、樹皮を食べ、ときには肉で栄養を補っていました。人類が道具を使って肉を切り、調理した最初の証拠は、260万年以上前のものとされています。
食用として最初に家畜化された動物は、1万3,000年前の南西アジアの羊だったと考えられています。その約3,000年後にはヤギも家畜化されたとみられます。その後間もなく、肉を保存する技術も身につけられました。中国で2,500年前の牛肉の一片が発見されたことがその証拠です。
2. 穀物――農業の始まり
最初期の人類は野生の草の種子を食べていました。穀物の栽培は、世界各地で独立して始まったと考えられており、その時期は約1万2,000年前とされています。最初に栽培された穀物は小麦だったと考えられています。
中国とインドでは約8,000年前に稲作が始まったと推定されていますが、野生種はそれよりずっと前から食べられていました。初期の栽培では収穫量はごくわずかでしたが、1万年前には、エリコの町が穀物栽培で繁栄した最初期の町の一つとなりました。
3. 香辛料――風味のグローバル化
香辛料貿易がいつ始まったのかは定かではありませんが、すでに4,000年前には確立されており、スリランカ産のシナモンや中国産のカシアが中東の商人によって売られていました。
ある専門家は、ローマ帝国時代の交易をグローバル化の始まりと表現しています。この時代に、後に香辛料の道と呼ばれる交易路が確立しました。中世まで人々や思想がこうした道を行き交い、現代世界の形成に貢献しました。
4. ジャガイモ――初の世界的な食べ物?
ジャガイモは、ナス科植物の祖先にあたる種の有毒な塊茎から進化したと考えられていますが、最初に栽培されたのは1万年前のペルーのアンデス山脈でした。1500年代にヨーロッパへ持ち込まれると、世界中に急速に広まり、世界的な食べ物になりました。
現在、中国、インド、ウクライナが最大の生産国で、ジャガイモは世界中の人々の日々の食生活に欠かせないものとなっています。フライドポテトをどちらが発明したかをめぐって、フランスとベルギーの間には長年にわたる対立さえあります。
5. アボカド――流行の食の象徴
スーパーフードとして称賛されるアボカドは、健康に良い不飽和脂肪酸のおかげもあり、非常に高価になったため、メキシコでは武装警備員が「緑の金」を守り、また、犯罪組織はアボカドをアヘンと同じくらい利益の出る商品とみなしています。
アボカドトーストの人気により、この果物は今やヒップスター文化の代名詞です。しかし環境保護活動家によると、アボカド2個入り1パックのカーボンフットプリントは、CO2換算で850gに上り、バナナ1キロの2倍です。









