デジタル包摂ナビゲーター:数十億人のデジタル格差解消を支援するプラットフォーム

Digital inclusion-focused policymakers over the world now have access to the Digital Inclusion Navigator, enabling them to share experiences and best practices.
Digital inclusion-focused policymakers the world over now have access to the Digital Inclusion Navigator, in which they can share experiences and best practices.Image: REUTERS/Pablo Sanhueza SEARCH "SOTOMO SANHUEZA" FOR THIS STORY. SEARCH "WIDER IMAGE" FOR ALL STORIES.
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  • 新型コロナウイルス感染症のパンデミックやその他の世界的危機により、デジタル包摂の必要性が明らかになる一方、まさに同じ分野で苦労して積み上げてきた進歩が後退しました。

  • フォーラムのEDISONアライアンスは、デジタル包摂の拡大に向けたベストプラクティスを共有する新たなツール、デジタル包摂ナビゲーターを立ち上げました。

  • ナビゲーターは誰でも利用でき、最終的には世界中のデジタル包摂政策に携わる人々が持つ優れたアイデアや実践を集め、共有する場となります。

デジタル接続の必要性は、かつてないほど明白で、切迫しています。

難民は、国内に残る家族と連絡を取り続ける必要があります。多くの国では、インターネットに接続したスマートフォンアプリを通じてワクチンにアクセスし、新型コロナウイルス感染症への免疫を証明します。世界では、インターネットに接続できず、より広範な金融システムからも排除されている成人が約20億人に上り、金融包摂はいまだ手の届かないものとなっています。

インターネットにアクセスできることは、医療、教育、金融サービス、市民参加、さらには娯楽へのアクセスを意味します。パンデミックによって接続性は一時的に向上しましたが、その効果は断続的で、場合によっては不適切な利用によって混乱を招きました。

現状では、デジタル技術は明らかに不均等に普及しており、国や国内の地域、ジェンダー、民族、社会経済的階層によって差があります。

誰もがつながりを持ち、有意義なデジタルサービス、Wi-Fi、そして安全で尊厳ある生活に必要な資源を利用できるようにしなければなりません。

開発において、安全で有意義な接続性と技術は広く利用できるようにし、すべての人の権利とすべきです。

国連開発計画(UNDP)や世界経済フォーラムなどの組織は連携して、デジタル接続のラストマイルにいる29億人が、生活と生計の向上につながる不可欠で手頃なデジタルサービスを利用できるよう取り組んでいます。

デジタル包摂を実現するうえでの課題

エンドユーザーと共にデジタルツールを共同設計することが不可欠です。今後、世界が新型コロナウイルス感染症からの回復を続けるなか、多くの国がデジタル変革の推進に意欲を示していますが、繰り返し障壁に直面しています。

第一に、デジタル包摂が、包摂的かつ権利に基づく形で設計、インフラ、サービスに組み込まれているとは限りません。第二に、取り組みが分断され、連携が不足しているため、資源の重複、時間の浪費、高いコストが生じています。第三に、他国の経験に基づく成功モデルや、各状況に応じて再現するための指針がすぐに利用できる形で不足しています。

UNDPとフォーラムは、EDISONアライアンスの一環として、デジタル包摂への障壁を乗り越えるための個別対応型の解決策を提供しようと取り組んでいます。同アライアンスは、公共部門と民間部門から45人の推進者が参加する世界的な運動です。

デジタルの経験を共有するグローバル・プラットフォームの構築

デジタル包摂ナビゲーターは、このような連携が成功した一例です。厳選された事例研究、優れたベストプラクティス、デジタル包摂に関する関連情報を集約したワンストップの拠点であり、政策立案者が膨大で往々にして分散した情報を、より迅速かつ的確に把握できるよう支援することを目指しています。

ナビゲーターは信頼できる情報源にすばやく簡単にアクセスできるようにし、分野横断的な政策への示唆を引き出して、成果につなげます。2021年12月に選ばれた試験利用グループに初めて公開されて以来、各国の政策立案者約100人による試用と意見を受け、改良を重ねてきました。好意的な評価も得ています。

例えば、シンガポール通信情報省の次席事務次官であるアーロン・マニアム氏は、ナビゲーターを「デジタル包摂に関する信頼できる有用なリソースを集めたワンストップのレポジトリ」と評価しました。

同様に、ベリーズの電子政府・デジタル化ユニットのアレクシア・ペラルタ氏は、「事例研究にアクセスし、現場での応用例を見られることに大きな価値を感じました」と述べています。

「何がうまくいったのか、そして自分たちのプロジェクトを構想し開発する際に何を活用できるのかが分かります。他の状況から得られたこうしたベストプラクティスや経験が、このツールを際立たせています。」

UNDPは、既存の能力を活用して、特にグローバルサウスを含むさまざまな地域から、他では見つからないデジタル包摂の具体例を特定することを目指しています。これらを事例研究の基礎とし、利用者が実行可能な実践を見つけられるようにします。

この知識共有プラットフォームは当初、医療、金融サービス、教育におけるデジタルサービスの役割に加え、接続性と技術へのアクセスおよび利用の拡大に重点を置いています。

「教育分野のデジタル包摂に最近取り組み始めたばかりで、このテーマについてほとんど知りませんでした」と、レマン財団ブラジルのベアトリス・ロドリゲス氏は述べました。「主な情報源を一か所で見つけられるプラットフォームがあるのは素晴らしいことです。」

2030年に向けて軌道を取り戻す

新型コロナウイルス感染症のパンデミックやその他の世界的危機の結果、人間開発に関する多くの指標が望ましくない方向に向かっています。デジタル技術は万能薬ではありませんが、デジタル格差を解消し、あらゆる場所の人々が安全で手頃かつ有意義なデジタルサービスを利用できるようにすることは、持続可能な開発目標の達成に向けて軌道を取り戻すうえで大きな違いをもたらします。

デジタル包摂ナビゲーターは、2030年までに10億人をオンラインにつなぎ、その後さらに多くの人々をつなぐという目標の実現を後押しするため、EDISONアライアンスの推進者たちが進めている取り組みの一つです。このプラットフォームは現在、オープンで独立した、誰もが利用できる公開サイトで提供されています。

デジタル格差の解消に取り組む政策立案者、開発実務者、専門家の皆さんには、このプラットフォームを試し、利用し、改善に向けた意見を寄せていただきたいと思います。

そうすることで、世界の政策立案コミュニティは、包摂的な解決策に関して世界が持つ最良のアイデアやアプローチを見つけ、誰一人取り残すことなく、あらゆる場所のすべての人が利用できるようにできます。

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