世界人口の約37%がインターネットにアクセスできず、さらに数百万人が接続環境の悪さに直面しています。
高速ブロードバンドへのアクセスは、教育、医療、金融の分野で人々の機会を広げます。
次なるフロンティアは5G固定無線アクセスです。より安価で高速な接続を提供し、デジタル・ディバイドの解消に貢献できます。
私たちが目指す未来は、スマートなコネクテッドデバイスを通じて、誰もが教育、医療、エンターテインメント、仕事などにアクセスできる、知的につながった世界です。世界経済フォーラムのデータによると、2022年には世界のGDPの60%超がデジタル技術に依存すると見込まれています。しかし、世界人口の37%、約30億人は、依然としてオフラインであり、信頼性の低いインターネット接続しか利用できない人々も多くいます。
課題への認識を高めるとともに、さらに重要なこととして、その解決に役立つ先進的でありながら手頃な価格のソリューションへの理解を広げる時です。例えば、5G固定無線アクセス(FWA)は、世界的なデジタルリテラシーの目標やプログラムに向けた官民連携の絶好の機会をもたらします。
デジタル社会への参加
パンデミックは、世界各地でよりレジリエントな社会を築くために無線接続が必要であることを浮き彫りにしました。また、ハイブリッドワークの普及からも分かるように、私たちはクラウドを最優先するモバイル環境へと移行しています。デジタル化が加速し、オンラインで、しばしばオンラインでしか得られない機会が増えるにつれて、インターネットに接続できない人々や接続が不十分な人々が受けるデジタル・ディバイドの影響は深刻化しています。
インターネットにアクセスできない人々は、社会や情報、機会から切り離されています。これは先進国でも起きている世界的な問題です。5Gが切り開く、まだ活用されていない社会・環境面の機会には、教育へのアクセス拡大、金融包摂の向上、持続可能な技術の導入加速、在宅勤務の選択肢拡大などがあります。
居住地、所得、人種、民族、その他の社会経済的な属性にかかわらず、すべての人に信頼できる固定またはモバイルのインターネット接続を提供することは、不利な立場に置かれた人々や社会から取り残された人々が得られていない機会やサービスへのアクセスを実現するための重要な第一歩です。デジタル・ディバイドを縮小すれば、2032年の1人当たりGDPは2.5%増加し、新興国・発展途上国で特に大きな効果が見込まれるとともに、2032年の世界GDPは約3.3兆ドル増加します。
5G技術がデジタル・ディバイドを縮小
デジタル・ディバイドの解消における5G技術の役割を認識し、その展開と導入を支援することが不可欠です。3G、4G、そして現在の5Gによるモバイルブロードバンドは、特に発展途上国や新興国で接続範囲を広げ、利用しやすくしてきましたが、固定ブロードバンドは遅れています。利用可能性や料金、デジタルスキルの不足など、さまざまな理由から、家庭、学校、中小企業はいまだに質の高いインターネットを利用できません。未接続地域の多くでは光ファイバーの敷設に費用がかかり、工事も難しいため、事業者は注力してきませんでした。
5G FWAにより、知的につながった世界の恩恵を広げながら、あらゆる場所の家庭、学校、中小企業を接続する強力な選択肢が新たに加わりました。すべてをクラウドにつなぐ技術として設計された5Gは、無限の可能性を切り開きます。ミリ波(mmWave)などの高度な機能により、5G FWAは光ファイバーと同等の接続品質を実現できます。
約24 GHzを超える高い無線周波数帯を指す5G mmWaveは、極めて大きな容量、超高速のスループット、極めて低い遅延を実現し、5Gの可能性を最大限に引き出します。事業者は、人口密度の高い都市部、家庭、中小企業、さらには企業環境で高まるデータ需要に対応するため、必要なネットワーク容量を増やせます。またFWAは、通行権の許可やその他の規制上の制約、公道での工事を回避できるため、家庭まで光ファイバーを敷設するよりも迅速に展開できます。さらに、光ファイバーよりも最大展開コストを80%削減できます。

2022年6月時点で、5G FWAは85の事業者により45の国・地域でサービスを開始しており、さらに41の事業者が、追加の20の国・地域を含め、計画中、試験中、または限定的なサービス開始段階にあります。5G FWAが完全に展開されれば、今後10年以内に世界で8億5,000万人が初めて自宅でインターネットにアクセスできるようになる可能性があります。
官民連携の力
「EDISON Alliance」の目標に沿って、5G FWAは、教育、金融、医療など、世界的なデジタルリテラシーの目標やプログラムに向けた官民連携の絶好の機会をもたらします。EDISON Allianceが紹介するようなデジタルリテラシー・プログラムの実施により、地域社会は接続環境をさらに活用できるようになっています。
分野横断的な連携の例として、イタリアを挙げることができます。公共機関と民間組織が主導する新たな共同イニシアチブ「5G Smart School」には、Qualcomm® Wireless Reach™イニシアチブも参加しています。学校に次世代の無線技術ソリューションを提供し、教師と生徒がデジタルツール、コンテンツ、体験を活用できるようにするものです。
このイニシアチブは、パソコンから仮想現実、5G FWA、5G mmWave接続に至る無線技術を組み合わせ、革新的なデジタル教育手法の研修と教師への継続的な支援を行うことで、イタリア各地の中等学校における教育と学習の大幅な改善を目指しています。
このプログラムは、イタリア・デジタル変革局の「デジタルスキル国家戦略」(Repubblica Digitale)、イタリア国家復興・レジリエンス計画(Italy Tomorrow)、および参加組織のデジタル・ディバイド解消に向けた取り組みの目標達成に貢献します。2022年には、イタリアの異なる地域にある3校で、1,000人を超える生徒と教師を支援しました。2022~2023年度には、さらに5校へ拡大し、生徒が魅力的で没入感のある学習方法を体験できるようにする計画です。
デジタル・ディバイドを解消する
世界に目を向けると、発展途上国と先進国の双方で、デジタル・ディバイドの解消における5G技術の役割を認識し、5Gと5G FWAを手頃な価格で展開できる条件を整え、ブロードバンド利用の恩恵を得る機会を実現することで、格差を解消できる可能性があります。誰もが利益を共有でき、必要な技術もすでにあります。今こそ行動を起こす時です。





