カーボンファーミングは、気候変動との戦いにおいて強力な武器となりうる、土地管理の新たな方法です。
このアプローチを拡大させるため、世界中でさらなるイノベーションが必要とされています。
新しいUpLinkチャレンジは、カーボンマーケットの可能性を活用し、保全、再生、土地管理を支える資金と技術を引き出すソリューションを世界に募るものです。
「タダのランチ」は存在しないことは、誰もが知っています。とはいえ、私たちの行動や業務の仕組みには、時として大きな副次的効果が伴います。
例えば、気候変動への対策における農家の役割を見てみましょう。農家がより持続可能な農法を採用すると、土壌はより健全になります。健全な土壌はより多くのCO2を貯留でき、それを大気から遠ざけておくことができます。
カーボンファーミングは、土壌により多くの炭素を隔離する、新しい土地管理の方法です。耕起の削減、輪作、被覆作物の植栽といった再生型の農法に基づいています。土壌への炭素の取り込みは、検証済みの除去単位に変換でき、最終的には認証された土壌隔離炭素クレジットとなり、農家が企業に販売することができます。ただし、除去クレジットと、それによって農家が得る追加収入だけが利点ではありません。副次的効果もあり、いわば「タダのランチ」です。
私はこれを、カーボンファーミングの「三重の配当」と呼んでいます。第一に、健全な土壌はより生産性が高く、農家にとってはより高い作物収量、消費者にとってはより良い食料供給につながります。第二に、生物多様性、水管理、栄養価の向上、極端な気象への強靭性といった、多くの相乗便益があります。第三に、再生型農業が農業の炭素フットプリントの削減に効果があることが実証されています。

カーボンファーミングを極めて強力なものにしているのが、この第三の配当です。大気中の温室効果ガス(GHG)を除去するだけでなく、大気中への排出量の放出も削減するのです。農業は世界のGHG排出量の4分の1以上を占めています。そのため、何よりもまず、これらの排出を削減することが重要です。同時に、大気中のこれらのGHGを除去することも、同じくらい重要です。大気中のGHG濃度が高いままである限り、排出をどれほど削減しても、地球は温暖化を続けます。したがって、排出の削減と除去の両方に取り組む必要があります。

カーボンファーミングは、気候変動との戦いにおける解決策であるだけではありません。食料システムをより強靭なものにする手段でもあります。今後20年以内に世界の食料需要が倍増すると推定されており、これは非常に重要です。つまり、農業は生産性を2倍に高めると同時に、環境負荷を半減させる必要があります。カーボンファーミングから生まれる収入は、この移行の資金調達に役立ちます。究極の目標は、食料生産をより持続可能なものにし、食料供給の安全性を高めることです。まさにそれが、カーボンファーミングの「タダのランチ」、すなわち三重の配当なのです。
この三重の配当は実現不可能な夢のように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。農家はすでにこの解決策に取り組んでいます。しかし、このアプローチを本当に軌道に乗せるには、なおも多くのイノベーションが必要です。まさにそれこそが、「 UpLink上のカーボンマーケット・チャレンジ」を立ち上げることで、これを実現するための解決策を募集している理由です。
多くのカーボンソリューションについては、プロトコルや基準がまだ策定中です。しかし、土壌の健全性やカーボンファーミングのソリューションに関しては、まだ取り組める余地があります。一つの未解決の問いは、水質の改善のような相乗便益をもたらす農家に、どのように報酬を与えられるかということです。さらに、土壌ベースのクレジット市場を発展させるためには、効果的な土壌の健全性とカーボンファーミングの手法に関する知識が不可欠です。技術的な知識や経験を、農家の間でどのように共有できるかを考える必要があります。
持続可能性への移行において農家に力を与え、土壌隔離クレジットの市場を拡大するために、あなたには何ができるでしょうか。ぜひカーボンマーケット・チャレンジに挑戦し、今すぐ解決策を提出してください。




