世界経済フォーラム第14回新チャンピオン年次総会が、6月27~29日に中国・天津で開催されます。
テーマは「起業家精神:世界経済を動かす原動力」です。
2日目のセッションでは、AIへの対応準備、世界の債務、中国のデジタル経済、サステナビリティ報告に焦点が当てられました。
世界経済フォーラム第14回新チャンピオン年次総会(AMNC)の2日目も、これで終了です。
本日のハイライトには、世界の債務管理、サステナビリティ報告、そして意欲あふれる女性たちをテーマにしたセッションが含まれていました。
世界経済の回復にとって重要な時期に、産業界、政府、市民社会の世界各地のリーダー1,500人以上が中国・天津に集まっています。「サマーダボス」とも呼ばれるこの会議は、6月27日、中国の李強国務院総理による演説で正式に開幕しました。
3日間にわたり、参加者は世界的な課題への対処方法や、共通目標に向けた進展を加速する方法について議論しています。議題は、エネルギー転換から自然と気候の保護まで多岐にわたります。
1日目のハイライトをこちらからご覧ください。また、オンラインで「#AMNC23 」や「#2023夏季达沃斯#」を使って議論に参加しましょう。
本日のセッションのハイライト
本日の議論は、世界の債務からAIへの対応準備、意欲あふれる女性たち、サステナビリティ報告まで幅広く及びました。注目必須のセッションから、主なポイントをご紹介します。
世界の債務が急増 - 9:00 CST
債務は新型コロナウイルス感染症のパンデミック以降、前例のない水準に達し、2022年には約300兆ドルに上りました。低金利を背景に、発展途上国も自国通貨建て債務を大量に積み上げています。
根強いインフレ見通しを受けて中央銀行が金利を引き上げるなか、特に発展途上国で債務リスクがますます深刻化しています。
ロバート・H・マクーイ・ジュニアナスダック社副会長は、M.U.M. アリ・サブリースリランカ外務省外務大臣、および金刻羽ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス・アンド・ポリティカル・サイエンス経済学教授とともに、政策立案者がどう協力してG20共通枠組みに基づく債務処理を実現するかを議論しました。
国際融資のあり方全体を見直す必要があります。
金刻羽
このセッションでは、発展途上国に対する債務の影響に緊急に対処する必要性と、実行可能な解決策を見いだすための国際的な連携と協力の重要性が強調されました。透明性の必要性、債務管理の手段としてのインフレ、持続可能な債務に対する汚職の影響など、幅広いテーマが取り上げられました。
急速に変化する産業に必要な新たなスキル - 9:00 CST
フォーラムの「仕事の未来レポート」によると、スキルの不足と人材を確保できないことが、産業変革の主な障壁と見なされています。調査対象企業の60%が、国内でスキルギャップを埋める難しさを挙げました。
パネリストには、ピーター・ブラウンPwCのグローバル人事・組織リーダー、ジョージ・シューエアバス・チャイナ社最高経営責任者、エミリヤ・ストイメノヴァ・ドゥースロベニア・デジタル変革省大臣が参加し、世界的な人材不足を解消する方法や、新産業の繁栄する未来を確かなものにするために必要な政策について議論しました。
幅広い議論では、デジタルスキルやレジリエンスなどのソフトスキルを育成する重要性から、規制順守や包摂的な文化まで、あらゆるテーマが取り上げられました。
レジリエンスは生まれつき備わっているものではありません。レジリエンスは学ぶものです。
ジョージ・シュー
セッションの詳しい内容と主な発言をまとめた記事を、以下からお読みください……
AI革命のなかで問われるAI対応力 - 10:30 CST
生成AIなどの新たな人工知能技術が産業や規制の環境を変えるなか、各国政府は当初の国家AI戦略を見直すよう迫られています。
パネリストには、パウラ・インガビレルワンダの情報通信技術・イノベーション大臣が参加し、各国のAI能力の立ち上げを後押しする枠組みや実践について議論しました。
以下からセッション全編をご覧ください。
サステナビリティ報告:アジアの先駆企業によるベストプラクティス - 14:30 CST
環境・社会・ガバナンスへの影響や近年の取り組みを透明性をもって開示することで、サステナビリティ報告を主導する企業は、責任ある事業慣行の新たな基準を築いてきました。
パネルには、ルボミル・ヴァルバノフスイス・リー・アジア社マネージングディレクター兼アジア太平洋地域公共部門ソリューション地域統括責任者、およびボニー・Y・チャン、香港証券取引所(HKEX)共同最高執行責任者が参加し、企業が報告を通じて地球と社会へのプラスの影響を広げるために、地域での成功事例を世界各地で再現する方法を議論しました。
データの入手可能性などESG報告の課題から、国際的な開示基準を調和させる重要性まで、議論は金融セクターが果たす重要な役割や、企業が外部性の内部化に備え、透明性の確保と基準順守から生まれる機会を活用する必要性にも及びました。
アジアの意欲あふれる女性たち - 16:00 CST
アジアは、世界で最も成功した女性起業家を輩出してきたことでよく知られています。テクノロジー分野の構造的な変化によって、女性がビジネスで活躍する機会は広がりましたが、ジェンダー格差を埋めるには、まだ多くの課題が残っています。
女性のみで構成されたパネルには、サビーン・ファティマ・ハクdoctHERs共同創設者兼エグゼクティブディレクター、およびン・イーン・シーン研究・アドバイザリー・テクノロジーセンター(CREATE)最高経営責任者が参加し、ジェンダー平等に向けて意義ある持続的な前進を促す方法を議論しました。
教育の初期段階からビジネスの世界に至るまで、あらゆる段階で女性を力づける環境をつくることは、女性の可能性を最大限に引き出し、意思決定やテクノロジー開発に女性の視点を取り入れるうえで不可欠だとされました。
AIに女性の視点が組み込まれるようにしなければなりません。そのためには、女性が開発に参加する必要があります。
サビーン・ファティマ・ハク
発表レポート
フォーラムの報告書によると、10年間にわたり進展してきた世界のエネルギー転換は、世界的なエネルギー危機と地政学的な不安定さのなかで停滞しています。エネルギー転換指数は、120か国について、現在のエネルギーシステムの実績と、それを可能にする環境の整備状況を評価しています。クリーンで持続可能なエネルギーへの移行は全般的に進んでいる一方、各国がエネルギー安全保障を重視するようになったため、移行の公平性、すなわち公正で手頃なエネルギーへのアクセスと持続的な経済発展に課題が生じていると指摘しています。
水素は電化が難しい分野の脱炭素化に有望な解決策であり、中国は最新の国家開発戦略に水素を盛り込みました。しかし、中国は世界最大の水素生産国であり消費国でもあるものの、生産する水素のうち再生可能エネルギー由来のものは0.1%未満です。
本報告書は、中国のグリーン水素に関する2030年目標への道筋を示し、新たなエネルギーシステムの構築や、産業・地域・世界の連携を通じた水素の完全なサプライチェーン構築など、市場開発の主な障壁を克服するための6つの目標を提案しています。





